官能小説(オリジナル18禁小説)
- Re: 秘密の、恋。 ( No.14 )
- 日時: 2017/03/07 19:28
- 名前: とある少女 ◆BaquC25tEw
第四章 嫉妬しやすいメイド様
「…チッ」
社長が舌打ちを機嫌悪そうにしながら、私の乱れた髪や服をただす。
「舌打ちはおやめ下さい。行儀が悪いです。」
「えーと、神楽さんは何しに…」
神楽さんは運転席に座るとミラー越しに私を見て
「不純行為の取り締まりです。社長室に戻りますよ。」
と言い、車を動かせた。
まだ…社長に触られたとこが熱い。むず痒くうずくソコに私はずっと耐えていた。
それに気づいたのか、
「我慢してろ、またやってやるよ」
「や、だ」
耳元をぺロッと一舐めすると、意地悪く社長が言った。
私はそれに、期待を膨らませるばかりだった。
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「…着きましたよ。蓮様は戻っていてください。雪平さんには、お話があるので。」
「あぁ、わかった」
社長は、車を出て行っていく。
「え、と。なんの用ですか?」
「…蓮様のことです。」
その神楽さんの真剣な目に、私は少し怖くなった。
- Re: 秘密の、恋。 ( No.15 )
- 日時: 2017/03/10 21:50
- 名前: とある少女 ◆BaquC25tEw
「…こんなに長く秘書をやられる方は初めてです。」
「え?」
「一か月なんて…」
神楽さんは一人でブツブツと何か言いながら、私を睨んでくる。
「それって、すごいの?」
「すごいですよ。みんな一週間も続きません」
「へぇ…言いたいことはそれだけ?」
「…あまり、蓮様に近づかないでください。」
その予想通りすぎる言葉に私は目を見開いて、びっくりする。
「好きなの?社長の事。」
「そ、そりゃあ!大好きです!」
顔を赤くして言う神楽さんにちょっと可愛いな、なんて思ってしまう。前々から気づいていたけど、やっぱり好きだったんだ。社長の事。
この純粋すぎるこの子は、社長は似合わない。
「…そっか。いいよ。協力してあげる。」
「え?協…力?」
どうせ手も触れられてないんだから、社長に特別扱いされてるのは確かなのよね…
「神楽さんが、秘書になればいいじゃない!」
「え、私が…?」
「私にはあいつは似合わない。神楽さんの方が似合うわよ」
社長なんて、私には釣り合わない。そこらへんの後輩や部長の方が気楽。最初から、そうすれば良かったのに。
初恋の人を探せば…!うん、そうしよう。
「じゃ、明日にはやめるから…それじゃ!」
「あ、ありがとうございます!」
「やめる」なんて言葉を発するのは何故か少し抵抗があった。自分に未完成の言い訳を心の中で強く言い聞かせると、タクシーを呼んで家まで帰った。車の中で、私は社長がくれたネックレスをぎゅっと握り締めた。
- Re: 秘密の、恋。 ( No.16 )
- 日時: 2017/03/16 19:43
- 名前: とある少女 ◆BaquC25tEw
「…辞めます。」
「どうして、急に…。神楽になんか言われたのか?」
「前の部署に戻して!」
社長の落ち込んだ顔に、私も申し訳ない様な顔をすると、
「神楽の言うことなんて、聞くなよ。」
「私が決めたことなのよ、別にいいでしょ?」
まぁ、これでセクハラもされないし、元の生活に戻れる。また後輩や部長を喰い散らかしていけばいいの。それが、私のやりかただから。
社長は、少し躊躇ったものの、
「わかった。嫌だったんだな、ごめん。」と言って、仕事に戻る。
「あっ!」
「ん?」
だめ、もう引き返せない。私は荷物を持ち明るい顔で言った。
「今まで、ありがと!社長!神楽さんが、秘書をやってくれるんだから仲良くね。また!……さよなら。」
「またね」と言おうと思ったけどもう会えないんだと思って「さよなら」と口にする。バタッ、とドアを閉めてから後悔するなんて…おそいわよ、私。
だめ、次に進まなきゃ。
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神楽side
ガチャ。
「…聞いてたのか、神楽。」
「寂しいですか」
「ああ、ずっと好きだった初恋の相手に振られるとはな。
やっと、手に入れたと思ったんだ。」
「あっちは気づいていないようですが。」
「いいんだよ、それでも。あーあ、もう二度と会えないかもな」
蓮様のこんな顔、見たことがない。罪悪感が心に残る。
「蓮様。」
「んっ!?」
急に抱きついた私に、驚いた顔をする蓮様。
「私じゃ…だめなんですか?」