官能小説(オリジナル18禁小説)
- 夏休みの睾丸
- 日時: 2015/07/30 17:27
- 名前: 斎藤ロベール
ユリヤが十三歳の夏休み、友達の姉からアルバイトの誘いがあった。その人は大学生で、自分のアルバイト先の手伝いを少しの間して欲しいという。仕事は、コスプレをしてその人のそばにいるくらいだということだった。子供のユリヤを勿論そのまま雇うわけには行かないから、お金はその人が払ってくれるという。なぜ自分なのかとユリヤが聞いたところ、ユリヤちゃんは気が強くて美人だからねと言われた。その人は、ユリヤの友達である妹から、ユリヤの「勇敢な行動」について聞かされていたのであった。
ユリヤは赤くなってその人の言葉を聞いていた。曰く、「ユリヤが男の急所を蹴り飛ばして意地の悪い男子を三人も泣かせてやった」。確かにそういうことをユリヤはしたのだが、実際、ことの運びはかなり違っていたのである。
それは夏休みの始まる七日ほど前のことだった。昼休みの教室で「意地悪な男子」三人の標的にユリヤがなった。以前から、ユリヤはよく男子にからかわれていたのだった。おっとりしていて顔つきも愛らしく、いつも口元に笑みを湛えているユリヤは、しとやかに見えていかにも優しそうな子であった。それでいて、何かあっても泣いたり落ち込んだりすることがないので、ユリヤは男子にとって、からかいやすい対象なのだった。
スカートをまくられたユリヤがそれを前から手で押さえていると、別の男子が後ろからまくってきた。勢いのついた男子たちはユリヤのスカートを下ろそうとし始めた。全員が本気だったわけではなかろうが、その時の指のかかり具合で、結局パンツまで脱げてしまった挙句、転んでユリヤは頭を机にぶつけてしまった。立ち上がろうとしたユリヤは裸の尻のまま四つ這いになった。
男子三人組の一人は、興奮すると過激さに歯止めが掛からなくなる傾向があった。彼はユリヤの尻をぺちんと叩いてから
「浣腸」
と叫んで両手を組み合わせ、伸ばした人差し指と中指を女の子の肛門に突き立てた。一度前のめりに倒れてから、起き上がろうとしてユリヤが再び高く腰を上げたとき、お前らもやれと彼がほかの二人に呼びかけた。二人は遠慮がちに、そして勇気もないせいか、人差し指を少しだけ、二人同時に捻り込んだ。そして、嫌がる男女に指のにおいを嗅がせて回った。ユリヤは尻を押さえて起き上がれずにいた。
「彼」は今度、自分の後ろに立っていた、ユリヤと仲の良い田中一郎の手を取った。気の弱い一郎は嫌がったものの、結局、大して抵抗できなかった。一郎の親指は彼が導くまま、皺の多い穴を押し割って深々と潜っていった。ユリヤは堪らず仰向けになった。尻を庇って大きく開いた膝の間には栗色の毛がまばらに伸び、痛々しく切れ込んだ縦長の溝が匂やかに口をあけていた。
教科書にない女性器の名前を絶叫した彼は、一郎の顔をそこに擦りつけた。確かに鼻と口とで女友達を受け止めたと感じた一郎は、恥ずかしさに逆上した。一郎は彼の股間を膝で蹴り、がむしゃらに他の二人にも摑みかかると同じことをした。意表をつかれた三人は応じる間もなかった。
レイラという女がいきなり声を上げた。
「女子は手伝って」
レイラが言うとすぐ何人かが集まってきて指示に従い、倒れた男子のズボンを下ろし始めた。ユリヤは一郎に起こされてもう立ち上がっていたが、まだ下は裸のままだった。とにかくぶつけた頭が痛かったので、気が回らなかったのである。
「蹴っちゃって」
レイラがユリヤに言った。
それなりに腹を立てていたユリヤは、頭もまだはっきりしなかったし、仕返しもしたい気持ちから、まるで躊躇しなかった。上履きを脱ぐと、上手に爪先だけで男子の袋を、力を入れずに二回ずつ、しかし勢いよく弾いていった。明るい音がその度に教室に響き渡った。男子の袋が高く伸び上がっては揺れ、粒の大きな二人からは白い液体が舞い散った。レイラはユリヤの蹴りに芸術的な美を感じた。
このレイラが、ユリヤをアルバイトに誘った大学生の妹であった。レイラには小狡いところがあり、大体のことは他人にさせ、良い所だけ持っていくのが常であった。女子の中心にいて頭も良く、勝気で影響力がある長い金髪の小柄な美少女であった。
レイラは、男子から飛び出た精子を目ざとく自分のハンカチで拭き取った。そして女子たちに命令して、泣いている男子のズボンを上げさせると、保健室まで連れて行かせた。一郎に言われてユリヤはようやく拾ったパンツを穿いた。
レイラを含め、男子を抑えていた女子たちは、このあと全員トイレに走った。まだユリヤのにおいが残る指で一郎が自分から初めて白い精子を出したのも、この日の晩のことだった。
レイラの姉、ナスターシヤは言った。
「玉をうまく弾くのが一番きくそうよ。やりかた知ってたの?」
ユリヤはかぶりを振った。
「力を入れたら潰れちゃうんじゃないかって、怖かったんです」
「お仕事はね、変態男を懲らしめることよ。蹴ってもらえると助かるの。あたし、それ苦手だから。危なくはないわ。変態は自分で反省しに来るんだから」
ユリヤは納得しかねていた。
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- Re: 夏休みの睾丸 ( No.1 )
- 日時: 2015/07/30 17:36
- 名前: 斎藤ロベール
ユリヤの家は母子家庭で、母親は夕方から朝までバーで働いていた。レイラ、つまりナスターシヤの家は、いわゆる暴力団の組員であった。しかし、親同士は関係がよく、ユリヤの母に仕事を紹介したのもレイラの家の好意からだと言えた。そのレイラの家で、会員制のクラブも経営していたのであった。
金曜日の夜、取り敢えず三時間だけの条件でユリヤは行ってみることにした。
大きなマンションであった。二十階あるその最上階の一室にユリヤはいた。いくつか部屋があったが、まともな照明のしてある所は一つもなかった。受け付けの男性以外に、アルバイトだという二十代の女性が四人、そこにユリヤとナスターシヤもいた。ユリヤはメイドの格好をさせられて、両目を隠すよう、羽根で作ったマスクをしていた。他の女性たちはそれぞれ、虎縞のレオタードであったり、警官の制服や軍服であったり、ほとんど裸同然の格好であったりした。顔の化粧が濃いため、一人として素顔が分からなかった。控え室にいるあいだ、皆、タバコを吸ったり、喋ったりしていた。ナスターシヤは黒い革のぴったりしたものを着て、ブーツも履いていた。この異様な空気にユリヤは圧倒されたが、みなユリヤに、どこから来たのかとか、歳はいくつかなど、話しかけてくれたから、どうにか気がまぎれた。いつもの子はきょう来ないのかと聞かれたが、レイラのことらしかった。
客が来たとの声が掛かると、二人がそそくさと出て行った。十五分もするとまた一人出て行った。ナスターシヤも行くという番になって、受け付けの男の人に呼ばれたらそこに行くようにとユリヤに告げた。青暗い照明の控え室にユリヤは一人残された。しかし、十分も経たないうちに男が呼びに来た。
案内されて戸を開けた部屋には、こたつに似た赤い照明に、不協和音のような音楽が流れていた。まず目に入ったのが、裸の男性の尻である。男性は、中年で頭がすっかり禿げており、腹が出て背は低そうだった。首輪のほか、何も身に着けていず、床に仰向けに転がる姿勢で、頭の後ろの棒に両手が固定されていた。そして両足も、高く上げて手と同じ所に縛られているので動けない。男の丸裸の尻がちょうどユリヤの前に据えられていた。口が利けないよう、何か黒い玉を咥えさせられている男性は、更に顔をナスターシヤにブーツで踏まれていた。
ナスターシヤが男性の頭を足で小突くと、男性はユリヤの方を見た。ユリヤは、教えられた通りにしゃがんで挨拶し、覚えてきたセリフを言った。
「不幸にも男性に生まれてしまった罪に同情いたします。私は子供ですが、小さな者でも女性には劣ることをよく思い知り、男である罪を悔いてくださいませ」
声が震えたけれど、努めて愛らしく笑顔で語った。
男性の目は怯えている様子もなく、ユリヤを興味深そうに見つめていた。ユリヤは男性の性器が上を向いて尖っているのを不思議に、また気味悪く思っていたが、演技に集中することにし、行儀よく立ち上がった。
「あやまれ!」
と突然ユリヤは叫ぶと同時に男性の股間を蹴り上げた。乾いた明るい音が響き渡った。男性は慌てて蹴られた所に手をやろうとするが、できないで、棒をがちゃがちゃ鳴らした。
「あやまれ!」
ユリヤがまた蹴り上げた。一度めで、硬かった男性のものは柔らかく戻っていたから、今度は一層たかく弾かれた。犬が鼻を鳴らすような声を男性は漏らした。ナスターシヤがその顔を蹴り飛ばした。
「あやまれ!」
もう一度ユリヤが蹴り上げたとき、男性の先から粘り気のある汁が飛び出した。男性は白目をむいていた。
「お粗末いたしました」
と男性に構わずユリヤは言うと、またしゃがんで挨拶し、振り返りもせず部屋を後にした。
こういう事をこの晩ユリヤは六回繰り返して家に帰った。自分の言葉と足の甲に残る感触がいつまでも抜けず、ほとんど眠れない夜を過ごした。
深夜、ユリヤが帰ってからレイラは店に現れた。レイラにとっては、ここに来るのはアルバイトではなく、日課のようなものだった。受け付けを通る時、男から、いつものお客さんがもう待っていると言われ、レイラは支度を急いだ。
普段どおり、どこかの学校の夏服を綺麗に着たレイラは黄色い照明の部屋に入った。もちろんマスクは着けていた。全裸の、痩せて肋骨の浮いた男が手足を縛られて床に転がっていた。鞭を持ってその横に立っていた軍服姿の女性は、レイラが来ると最敬礼して見せた。既に男の体には打たれた痕があり、急所も赤黒く腫れていたが、なお硬く上を向いていた。
「さあ、罪をそそいで綺麗になりましょうね」
とレイラが丁寧に言うと、軍服の女性は男性の体を跨いでズボンを下ろした。女性は中腰の姿勢を取り、手に持った筒へ放尿し始めた。入らないでこぼれた分は男性の胸や顔にぼたぼたと落ちた。
大きな注射器のようなその筒が一杯になったところで女性は蓋をした。女性は男性の縛られた両脚を上げさせ、尻の穴にそれを突き刺した。そして温かい汚物をゆっくり注入していった。
レイラはスカートをまくって男性の顔にしゃがんだ。下着は着けていなかった。一日を終え、汚れてにおうはずの肛門からまず、レイラは男性に舐めさせた。首を起こし、熱心に男性は皺の間を舐めとっていった。
レイラはこの仕事も、この男も、またこんな自分も大嫌いであった。しかし取り分け、こういう仕事を平気でして稼ぐ「女」という存在一般が憎らしかった。ただ、その感情は意識されずに暗くくすぶっていた。クラスの女子のリーダーは、部下を決して愛してはいなかったのである。
「立派なトイレね。ありがとう。ではビデをお願い」
とレイラは言った。決まったセリフであったが、ありがとうはレイラが勝手に加えたものだった。レイラの好きな場所を男性はよく知っていて、長いことそこを吸うのだった。自分も世界も忘れる恍惚感を味わいながら、男性の鼻と口を溝に挟んだレイラは、力みさえ入れて勢いよく放尿した。咽せて苦しむ男性の尻にも女性の小便がなお入れられつつあった。
女性もレイラも注ぎ終わって、男性の呻く声がやんだ頃、レイラは言った。
「これであなたの体は女性に満たされました。続いて治療に入ります」
レイラはポケットに用意した針山を取り出した。そして、硬く腫れている男性の急所の根元から、一本ずつ針を刺していった。
「恥を知りなさい」
レイラが、被った男性の先の皮をめくって、柔らかそうな赤い頭に針を刺していくと、男性は、助けてくれと叫び声を上げ、レイラの手に射精した。
男性はレイラたちの学校の校長であった。
仕事を週四日入れたユリヤは、二週目が終わる頃にはもう慣れてしまっていた。子供でも潰せる内蔵ぶら下げて男は哀れと言い、手で握りしめるシーンもメニューに加わった。女には無いものだから、どのように痛いのかまるで実感がなく、手触りにさえ慣れればこれも平気で力一杯することができるのだった。ナスターシヤ含め、ほかの女性もそういうことらしい。店は、ナスターシヤによれば、ユリヤのお陰で客の入りが増えているとのことだった。最初に会った禿頭の男性は常連らしく、指名もあって何度もユリヤは相手をしていた。
言葉には力があるものだ。例のセリフを繰り返しているだけで、ユリヤの男性を見る目が変わってきた。クラスの三人組の様子を思い出すにつけても、男は女性より下の存在なのだと感じられた。そして、不自由にも股間に罪をぶら下げているものだと見えた。ニュースに挙がる犯罪者の名前も男ばかりではないか。しかし、「生まれてきた罪」とはなんだろうか。ユリヤはこれを、罪があるから男に生まれたのだと解釈した。罰として男に生まれたわけである。生まれ変わりをありうることと考えていたユリヤこその解釈だろう。また本当に、女性は男性の罪を取り除くことができるのだとユリヤに思われてきた。「男性である罪を悔いる」と言っても、そう生まれてしまったからには、解消する方法がなくては無意味である。男を導き、ぶら下がった罪の結果をなんとかすることが女性の義務だと思われてきた。ユリヤは仕事に価値を見いだし始めていた。
- Re: 夏休みの睾丸 ( No.2 )
- 日時: 2015/07/30 17:45
- 名前: 斎藤ロベール
日の照りつける午後、田中一郎から電話があり、海に行こうとユリヤは誘われた。ユリヤは二つ返事で承諾した。ここは海から自転車で二十分ばかりの町である。コンビニで待ち合わせて、二人は海岸へ向かった。焼けるような日差しの中、自転車で爽やかに冷たい風を切った。目前に水平線が現れると、ペダルを漕ぐ足も自然と速くなった。
人影はまばらだった。海水浴場とは言っても、松林から広い砂浜、波打ち際までは歩いて遠く、人が一杯になることがないのだった。二人は林の中に自転車を適当に停め、荷物もそこへ置いた。松の木陰から夏の青い海が覗き、波がちらちら光って見えた。
昔から仲の良い二人は、ここでは人目を気にすることなく振る舞った。水着に着替えるのにタオルも使わず、どんどん脱いでいった。ふと、ユリヤは一郎の視線を感じて振り向いた。全裸のユリヤを興味深そうに見つめていた一郎が、気付かれたという顔で目を逸らした。ユリヤは一瞬考えてから気を利かせたふうに
「あ、触ってみる?」
とゆっくり言うと、一郎の手を取って自分の胸に当てさせた。指先で押し揉みし、硬いんだなと一郎は思った。
「あら?」
ユリヤは、見知った一郎の性器が上を向いているのに気がついた。毛はなく、仕事場で見る中年のと違って、指を立てたような形だった。先に皮が垂れていたし、袋の中の形がよく分かった。片方だけ下がっているそこにユリヤは思わず手を伸ばして中身の大きさを確かめた。上を向いた部分は大人のよりずっと硬かった。
「きれいなのね」
とユリヤがいじりつつ感想を漏らすと、一郎のそこはますます硬さを増した。一瞬、思い切り握りしめて一郎を懲らしめたい衝動にユリヤは駆られた。
「しないか?」
「何を?」
「お前、女のあそこ、見たことあるのか?」
「いま見えてるでしょ。ほら」
「中だよ。一緒に見ようぜ」
一郎は大変興奮した様子で鏡を取り出した。髪を気にする年頃になった一郎は、櫛と鏡をこのごろ持ち歩いているのだった。
一郎はユリヤをしゃがませると、自分は寝そべって鏡を下に置いた。そして栗色の毛の薄く生えた溝を引っ張り大きく開けた。近眼でもないのに顔を間近に寄せた。
「臭くないの?」
とユリヤは聞いたが、内心、やはり男は罪な生き物だと思うのだった。しかし、鏡に映った自分のそこは、男のより遥かに醜い罪の姿と思わせ、ユリヤにショックを与えた。
「いや、汚い。気持ち悪い」
汚いというのは形だけのことではなかった。白味噌やおからに似たかすが、中の襞一面に付いていて、ユリヤの鼻でもにおいが分かった。
「ここに穴があるだろ。なんの穴が分かるか?」
ぽっかりと口を開けた穴が確かに見えた。おしっこの穴でないのは明らかである。ユリヤは今までこんな穴を知らずにいた。一郎は、男が入る穴だよと言い、中指を遠慮なく根元まで捻り込んだ。
「ぎゃっ」
とユリヤは声を上げたが、一郎は抜かなかった。ユリヤは、入れるなら舐めてみろと言葉で抵抗した。こうして、一郎はユリヤの便器にまずなった。我慢していた小便も飲ませてやって、しっとりした復讐心を満足させた。「臭くて汚い溝」を後ろから一郎に突き上げられるのは痛かったけれども、女の罪を責められているようで、店の客もこういう思いなのかと分かった気がした。それも、四回目に一郎がユリヤの背中でぐったりと動かなくなったときには、抜かないでくれと言ったほどの快感に変わっていた。それからユリヤは一郎と手をつないで泳ぎに砂浜を駆けて行った。
登校日であった。蒸し暑い上に雨降りだった。ユリヤは少しでも晴れ晴れした気分になるべく、黄色のタンクトップと若草色のミニスカートで行った。授業の代わりにホームルームと講話との、半日だけの登校だった。
講話に来た僧侶の顔を見てユリヤは仰天した。あの、仕事場の常連客だったのである。相手をしたことのあるレイラももちろん驚いた。こちらの顔は先方に見られていないので、相手に分かるはずはないが、からだ全部を自分が知っている人かと思うと、こうして教室の前に立っているのが不思議でならなかった。
僧侶はいかにも温厚な人柄のようだった。実際、そうなのだろう。この人の店での姿は何なのか、子供のユリヤには全く分かりかねた。
僧侶は、法華経の提婆達多品の話をした。敵であった提婆達多のお陰で釈尊は悟りを開け、その前世で二人は師弟関係だったという。また、業の深い女の子であり、人間ですらない竜女は、仏になる確約を釈尊から得たばかりでなく、男子に変身して悟りを得た姿を示して見せたという。僧侶はそんな物語をし、今ある環境や自分に絶望することはないと語った。そして、置かれた環境に感謝し、そこで誠実な働きをみせることまでできれば道は開けると締め括った。巧みな僧侶の語り口にユリヤたちは惹きつけられた。
女のほうが業が深いとは、ユリヤの考えてきたことと反対だったが、もともとおっとりしていてプライドに拘らないユリヤは、一郎とのことを思い返して、さもありなんと納得した。それでも、生まれる前の罪を思い出すことはできない道理だから、男だろうが女だろうが、今の相手や自分を責めても始まらないと考えることができた。
レイラに感想を聞いてみると、自分は自分の家も、自分が女であることも嫌いだったことが分かったと言った。しかし、今のままでも何とかなると思えて、気持ちが軽くなったと加えた。
夏休み最後の週、ユリヤは仕事を張り切って行い、アルバイトは終わった。例の常連僧侶の睾丸を、しまいには袋が裂けて飛び出るほど真心を込めて蹴ってやった。ナスターシヤは、ユリヤの度胸をたいそう褒め、ユリヤちゃんは優しく残酷で、やはりこういう仕事に向いていると言った。レイラは、女が体でできることを精一杯しようと、尻の下で校長が溺れるほど献身的に味わわせ、急所を倍の針山にしていった。二人とも、何とは無しに、仕事も客も丸ごとそのありようを認めることができていた。いのち全体を生かす態度が少女二人の身に付いていた。
求めてくる一郎をもユリヤは拒まなかった。若い体が飽きるまで中に出し尽くさせた。あまつさえ、あの三人組にもさせようとこちらから持ちかけて、却って断られた。その後はユリヤがからかわれることも無くなった。
翌月、ユリヤの母親の口座には、母親の二ヶ月分の給料を越える額が振り込まれていた。
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