官能小説(オリジナル18禁小説)

お前は一生俺のもの
日時: 2016/03/02 15:07
名前: 瑚孥& ◆eJnQ8kvJjA

はい、私です。瑚孥灞です。
ちなみにこの名前は、カゲプロの九ノ瀬遥、コノハから来てるんですね。
もうカゲプロ好きすぎるんですよ。
だからカゲプロは出しません。はい。
この物語は、女子高生と大学生の愛の物語。(ホモじゃありませんよ?)
読んでみてください。

〜登場人物〜
若尾 水奈
高校三年生。テニス部所属の秀才女子。結構短めのミニスカートからすらりと伸びた華奢な細い脚に、氷の彫刻のような面立ち。たっぷりとした豊かなお胸に、長い黒髪と切れ長の冷たい目尻が特徴。得意科目は日本史と古文。薙刀と書道の段持。
衣川 俊祐
大学二年生。バレーボール部所属のバリバリ文系。精悍さが滲む顔立ちと、黒みがかったくせ毛、野性味のある鋭い目にラフな格好が特徴。得意科目は古文と漢文。柔道と剣道の段持。

*01 Mina
ああ、まただ・・・。
私は電車の中、深いため息をつく。生ぬるくて、気持ち悪い暗いぶにょぶにょしている手が、私の臀部をなぞりあげていく。
私は、週に三回、多い週は毎日痴漢にあう。
いつも同じ人というわけではないが、決まっていることが一つ。
長い人生を歩んできて、今の現状に物足りなくなった人間である。
性欲に植えた中年オヤジだということ。
今の時間帯、若い中・高生女子が乗っている満員電車に乗る親父が、自らの性欲解消のためにやる遊びだ。
私はもう何度目だろう。今までずっと我慢してきた。
そのおかげでもう私の身体は、異常に敏感になっていた。
そのぶにょぶにょした手が、私の秘処をなぞる。
その動きに合わせ、私の方も大きく波打った。
「もう・・・、嫌だ・・・・。」
瞳を伏せて、そう呟いた。
もう、私の精神は壊れる寸前だった。
次の駅のテロップが流れる。
あぁ、あと少しで解放される。
もうすぐ、もうすぐだよ。我慢しよう。
ドアが開く。でもここで降りるわけにはいかないのだ。
「・・・なあ、少しいいか。」
頭上で声がした。
低いバリトン声。あまり聞きなれない声だけど、耳に心地いい響きがある。
眼を閉じてそんなことを考えていれば、誰かに腕を掴まれ、私は外に引っ張り出された。そのまま人気のないホームの一角へと私たちを引っ張っていく。
「・・・えっ?」
私の隣では、同じように引っ張り出されたと思われる、驚き、ひどく狼狽したような中年男性の姿が。
急に私たちの手を掴んでいた人が立ち止った。
そして私たちを掴んでいた人間の正体は・・・。
「おい、おっさん。いつもいつも飽きずにあんなことして良くばれないでいたな。」
「・・・きっ、君は一体何なんだ。変な言いがかりはつけないでくれないかね。」
気味の悪い笑いを浮かべながら嘲笑気味に言い放つ男性。
底冷えするような、とても冷たい双眸でその男性を見下す青年。
男性のその醜い顔を見ていると、無条件に吐き気がこみ上げてくる。
「・・・うぅ・・・。」
「少し、我慢してろ。」
私の耳元でそう呟く青年の横顔は、とても凛々しかった。
「おっさん、こいつ俺の彼女なんだよね。ほんと莫迦みたいな真似しないでくれる?
・・・・次やったら、マジで殺すから。」
殺気を含んだ後半の言葉で、あほみたいに縮み上がった男性は、でぶった体を震わしながらどこかへ走って行った。
その光景をぼんやりとみていた私は、自然と涙が頬を伝った。
「・・・うぅ・・・、・・くっ・・。」
「少し落ち着こう。」
「・・・ぅぅ・・・、・・すみません・・・。」
震えながら礼を述べると、その青年はふっと恰好を崩して私の手を取った。
その手のひらは、とても暖かくて。

数分後、私はその青年と駅前のスタバにいた。
「先ほどは、本当に有難う御座いました。とても助かりました。」
私は、安堵感からまた目尻に涙が溜まる。
なんだか結構弱虫で、おまけに泣き虫人間なだめに自分だとしか思えない・・・。
「そんなに我慢してんの、心臓に悪そうだ。少しは自分の事も好きにならないとな。」
「・・・え・・。」
「君、もうずっとあんなことされ続けてんだろ。知ってるよ、俺。それに自分の事をマイナス面にしか考えてないような表情しかしてないし。もう少しポジティブに考えなよ。」
「・・・御免なさい・・・。」
包み隠さずにストレートに意見を言う人だ。それに・・・、
「私の事、知ってたんですか?」
「あぁ、結構前から。お前のその容姿、男の目を引きすぎる傾向があるな。」
「はい・・・、って、ん?」
私は頭が悪いので、この人の話している意味が理解できない。
・・・、すみません。私脳が小さいんです。
「・・・理解が追いつきません・・・。」
「まさか、自覚してないのか・・・。」
大層呆れたとでも言いたげな物言いに、私は困り果てる。私は、自覚している限りの自分の特徴をできる限るあげてみることにした。
「私は、若尾水奈です。西条北高の三年で、得意科目は古文と日本史。テニスならそこらの人よりはできる。少し冷たいとか、笑えば少しは子供っぽいのにとかはよく言われます。あなたは?」
これらを全て口に出してから気づいた。これでは話が噛み合っていなかったこと、ただの自己紹介にしかなっていなかったことなどなど。
赤面して、俯いてしまった私に苦笑して、ありがたいことに私の質問に答えてくれた。
「ごめんな。自己紹介が遅れた。俺は衣川俊祐。大瀬谷大学の三年だ。俺の専門科目も古文、あとは漢文だな。バレー部のまとめ役だ。」
後頭部を掻いて苦笑する衣川と名乗った青年。
この人も古文が好きなんだ。確かに、何だかそんな感じがする。袴とかも似合うんだろうなぁ・・・。
そんな馬鹿な妄想を膨らませてれば、彼がぼそりと呟いた。
「消極的になる前に、少しは自分の容姿を認めた方が・・・。」
「はい?」
「ん?ただね、こんなモデル体形の女子放っておく男子しかいないなんて鈍間な莫迦ばっかなんだなぁって。水奈ちゃん、綺麗だから男子の視線すっげー集めてんだよ。知らないでしょ。」
「・・・!!」
「ほら知らない。そんな短いのはいてんだから、そりゃ男子の目を集めるよ。」
「これは、お姉さまが勝手に・・・!!」
私は恥ずかしくて小声になってしまうが、強気な口調になる。
私のおっきな胸が目の前で大きく揺れる。
この胸も私にとってはコンプレックス。
運動が好きな私にとっては、動くたびに左右に揺れるこの胸は邪魔でしかないし、目の前で見本を見せるたびにみんなの視線を集めている感じがして、本当に嫌だった。
「そう、そのでっかいのも男子の視線を奪うんだよ。この今の暑い時期、男子の中には性欲が燃えてんだ。気をつけなよ。」
私の考えをくみ取ったかのようにそう続ける彼の言葉には、明らかな心配の色が浮かんでいる。
恥ずかしげもなくさらりと私の胸の事を出したのは、私に気を使ったからなのかな。でも恥ずかしがらないということは、女性と体の関係を作ってきたから・・・?
私の脳内は、彼の事で一杯になる。
「まあ、そういうことだから、くれぐれも気を付けてね。」
そう言って、彼は私を自宅のある駅まで送ってくれた。
その時から、私は彼を意識するようになった。

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Re: お前は一生俺のもの ( No.1 )
日時: 2016/02/27 16:00
名前: 瑚孥&

*02 Syunnsuke
俺は今、ある女に恋をしている。
名前も何も知らないが、一目見たときから彼女から目を離せなかった。
短すぎる制服からすっきりと伸びた白すぎる華奢な脚。
第二ボタンまで開けてある襟から見える、ぱんぱんに膨らんだ大きな胸。
氷の彫刻のように凛々しく整ったその面立ちと涼やかでいて少し冷ややかな目尻、その瞳はとても柔らかい白薔薇のよう。
そしてその佇まいからは、とても気品のある、高雅な清楚さが感じられる。
男のむさくるしい視線にさらされながらも、その気品のある花はとても美しく咲いていた。
でも一つだけ問題があった。
それは、中年男の痴漢被害。
彼女は被害者だった。
いつも帰り時刻の電車の中、とても辛そうな表情をしている。
その情景が目に入るたびに、嫉妬に狂いそうだった。
今回はとうとう堪忍袋の緒が切れた。
彼女がいなければ、俺はあの親父を線路に突き落としていたかもしれない。
彼女の目尻に涙が光っているのを見て、俺は理性が吹っ飛びそうになってた。
俺が口に出してしまった、俺の彼女発言は、あまり問い詰められなかったので、少しホッとしてる。
彼女の笑顔は、桜の花のよう。
彼女が恥じたような表情は、菫のよう。
その後に彼女と言葉を交わせば、心の中の思いが強くなるのが分かった。
やっぱ俺は貴方が好きなんだ。
だけど、まだ彼女を認識したばかり。
そんな時にこんなことを言われても戸惑うだけだろう。
俺は、この先どうすればいいんだ?

それから一か月余り。
俺は彼女と登下校を共にした。
水奈ちゃんが純真無垢に素直に微笑まれれば、俺の理性は諸にダメージを受けるぐらいにもろい。
「衣川さん、いっつも優しそうに笑ってて落ち着きます。」
ある日の帰り道、水奈ちゃんがそんなことを口にした。
俺は思わず目を見張る。どちらかと言われれば、俺は少し怖いとか、無情だとか、狼みたいで恐ろしい、なんていう言葉が当てはまるような人間だ。
「ほんとにそう思うの?そんなこと言ってたら、俺に襲われるよ?」
「別にいいです。」
「マジで?!」
「嘘ですよ。そんな人間に見えます?」
そう言ってぷっと笑う水奈ちゃん。とても愛くるしい。
・・・できればこの手に抱きたい。
彼女と会うごとに欲深くなる俺は、自分で嫌になる。
「・・・、なあ。」
「はい?」
「そのさ、俺のこと、いつまで名字で呼びたいの?」
やっぱり俺は意地悪だ。優しくなんかないじゃないか。ただの貪欲な狼だ。
「じゃあ、あなたはいつまで私をチャンづけで呼ぶのです?」
「名字で呼ばなくなるまで。」
「じゃあ、俊祐先輩?」
愛くるしく、小首をかしげててそう答える。心臓が早鐘を打ち始める。
「・・・先輩じゃあないだろ。」
「でも歳で考えれば先輩同然です。」
「・・・。」
「私は約束守りましたよ?」
彼女は、人を嵌めるのが上手い。そして、いつも負かされる自分が情けない・・・。
「水奈・・・。」
呟いて、俺は彼女に背を向けるしかない。
今は絶対顔が火照ってるはず。顔が赤くなってるのが自分でも分かるくらいに。
「先輩、そんなに照れなくてもいいじゃないですか。でも可愛いですね。」
にこにこしてる雰囲気が伝わってくる。また嵌められた・・・。
「先輩!」
「ん?」
「明日、私たち三年生の最後の夏季大会なんです。」
「ん。」
「先輩も、来てもらいたくて・・・・。少し遠いし、人も多いと思うんですけど、室内なので暑くはないと思います。」
俯き加減に語尾になるにつれて声が小さくなっているところからして、恥ずかしいのだろう。
彼女が、最後の試合を見に来てほしいと誘ってくれるのは、単純にうれしい。
「でも、親とか来るんじゃないのか?」
「・・・・、私、親居ませんから・・・。」
ぼそりと呟いたその言葉に、俺は耳を疑った。
親が・・・、居ない?
「・・・。」
「幼い時に、二人とも出て行ったらしいです。なので、今は母方の実家に引き取られて、母親の妹であるお姉さまと、私から見ての祖父母と一緒に暮らしているんです。ですから、親の事は気にしないでください。」
淡々と、言葉を連ねていく彼女から、深い悲しみは伝わってこなかった。でも、彼女には未練が残っていることが分かった。
そんな感じの声だったから。
「・・・、そうか、行ってやるよ。最後の試合だろ?お前のプレイ、きちんと隅々まで見てるから。」
だから安心しろ。俺は笑って見せた。
彼女もつられたように白い健康的な歯を見せた。
そう、彼女には、明るく笑っている方が絶対似合っているから。

翌日、午前10時半ごろ。
俺は大学の親友の白井恭太と一緒に高校夏季硬式テニス大会の会場にいた。
「うっわぁ〜。さすがテニス女子は美人が沢山だな〜!!」
「ひえ〜、あの娘、今パンツ見えた!!」
・・・はっきり言って此奴は耳触りにしかならなかったが。
恭太は、結構チャラい系のグループの男だ。
こいつとは、恥ずかしいが中学からの付き合いで、こいつの女誑しぶりは今に始まったことではないことを知っている。
そして女との経験は数知れず。一時枕仕事も経験したような人間だ。
でも確かにイケメンなのだからそこはどうしようもない。
それの見た目はチャラいが、しっかりした正義感は持ってるし、馬鹿な真似は絶対にしない。人当たりもいい。
ただ、女遊びが素晴らしいだけだ。
「なあなあ、おまえの彼女はどれ?」
「まだ彼女じゃねえし。」
「でも彼女にしたいんだろ?」
「・・・。」
「素直になれよぉ〜。女にあんまり興味のない俊ちゃんがこうやって見学に来ているくらいなんだからもう言い訳はできないの。」
「・・・、はぁ。あそこでラケットの調整してる、黒髪のポニーテールの女子。」
この会場に入って、ずっと目で追いかけていた姿。
いつもは下ろしている背に流れる黒髪を、高い位置でひとくくりにし、白い華奢なうなじが見え隠れする。
「マジで?!めっちゃ綺麗じゃん!!うわー、すげぇー。でかぱいぱい!!」
一人でなんか騒ぎ出したので、俺は此奴の事を完全に意識の中から締め出した。
彼女の試合。
水奈は後衛で、ペアの女子がとり逃したボールをひとつ残らず綺麗なフォームで打ち返していく。
高い瞬発力に、読みの速さ。機敏な動きと判断力。
まるでバンビのようにその美しい体を思う存分余すことなく使っている。
集中しているその横顔は、誰よりも美しく、気品にあふれている。
とても素晴らしい身のこなしで、彼女のペアは高校生女子の部で二位の座と銀賞を獲得した。
表彰台に上る彼女は、とても凛々しく、優雅な雰囲気をまとっていた。
俺はその姿を、一生忘れることはないだろう。
「水奈。」
夜7時。俺は近くの公園で、彼女の帰りを待っていた。
「俊祐先輩!!」
「二位だって?」
「ええ、まあ。」
「結構な実力の持ち主だったわけだ。若尾美菜は。」
「今日はたまたまです。」
顔を赤らめてそう答える彼女の身体からは、ほのかにさわやかな汗の香り。
「おめでとう、よく頑張った。」
俺がそういうと、彼女は、爽やかな笑みを浮かべ、はい、と答えた。
まぶしいくらいの爽やかな笑顔で。

Re: お前は一生俺のもの ( No.2 )
日時: 2016/03/09 16:45
名前: 瑚孥&

*03 Mina
あの大会の後から、彼は時々デートに誘ってくることがあった。
原宿や渋谷なんかにでて、先輩のお姉さんの同級生が経営するお店に連れて行かれ、露出多めの服に着替えさせられ、お食事に連れて行かれ、彼とのデートは、私にとって新鮮なものだった。
笑う彼の顔。
困ったような顔。
いたずらした時の顔。
そして、真剣な時の凛々しい横顔。
そのすべてに、私は少しずつ惹かれていた。

八月の最後の日。
黒地に白桜の舞う浴衣と薄紫の帯を締めた姿で夏祭り会場に向かった。
私は、高校の友達と一緒に、高校最後の夏祭りに来ていた。
「水奈!!」
待ち合わせの場所に行けば、5人の男女が手を振って待っていた。
みんなでわらわらと屋台を回る。
射的で、敦志が巨大なぬいぐるみを打ち落として。
くじで、恋和がwiiUを当てて。
拓真と省と敦志が焼きそばの早食い競争して。
香奈と私でかき氷をシェアして。
みんながみんな、楽しそうに笑っていて。
みんなで一緒に笑いあえるこの時間が、とても幸福だった。
「なあ、いつもの場所取りに行く?」
「ん?もう花火の上がる時間だっけ?」
「あらら、みんな移動してるよ。」
「早くいこ〜!!」
みんながやることやって少し休憩していると、拓真がそうやって切り出した。
拓真の言った、いつもの場所というのは、何年か前、人ごみにうんざりした香奈が見つけた、人気のない川岸である。
花火が一番近くで見れて、なおかつ周りに木々があるということでそんなに花火の爆発音が響かないのである。
そこにいく途中、私は莫迦なことをしてしまった。
みんながわらわら集まって前を歩く中、私一人だけ少し後ろをついて歩いていた。
それは、香奈がさっきから慣れない下駄のせいで足を引きずっていたから。
いつしゃがみ込んでしまってもいいようにしていたのだ。
でもそれが被害を呼んだ。
少し人気がなくなったところ、影のあるところに誰かが私を引っ張り込んだ。
とても強い力で私を引っ張る誰かの腕。
あまりにも強くて女子高生の弱い力では到底振りきれない。
そうこうしているうちに、完全に人気のない所に連れ込まれ、さびれた廃墟が眼前に立ちはだかる。
そして、急に拘束が弱まり、その代りとでもいうように背を強く押されてバランスを崩した。
「・・・っつぅ・・・。」
思いきり地面に体が叩き付けられる。
あまりにも強い衝撃に、思わず顔を歪めると目の前に男性の顔が近づいてきた。
「うんうん。やっぱ美人ジャン!俺の目さいきょー!!」
「うっわー!めっちゃいいの攫ってきたねー。すっげーうまそう。」
「さっそくいただこうぜ!!」
馬鹿でかい声を上げて、いかにもガラの悪そうな男たちが次から次へと溢れてくる。
そして、その男たちに共通しているもの。
どの顔も、すべて不潔で気味の悪い笑いを浮かべているということ。
心臓が鷲掴みにされたように恐怖に襲われる。
次の瞬間、私の腕は背に回されがっちりと誰かに束ねられ、肩を思い切り掴まれた。
そして長い髪をふり乱した男が私の懐に手を忍ばせてきた。
「・・・ぃや!!」
「すこ〜し大人しくしててね?」
そして強引に右の懐を漁って、唐突に私の乳房をぐっと握りしめる。
その痛みに恐怖を感じて、大きく肩が波打つ。
「・・・っつう・・・、いっゃぁ・・・。」
身体を震わせて拘束から逃げようと身をよじる。
だが、そのような抗いも虚しく、ただ浴衣の襟がだんだんとはだけられていくのを唇を噛み締めてみていることしかできなかった。
・・・、俊祐先輩。
意識がとぎれとぎれになりつつなると、無意識のうちに呼ぶ名は強く脳裏に浮かぶ精悍な面差しの男性。
なんで私はこんなに莫迦なんだろう。
後悔の念が脳を満たしていく中、ふと右手の方で誰かの悲鳴が上がったような気がした。
ぼう、とそんなことを考えていれば、目の前にいた男が横向きに吹っ飛んでいくのが見て取れた。
「・・・、こ、こいつ、ヤバいぞ・・。」
耳元でそう怯えた声がかすめた。
何が起こったのか理解しようと双眸を彷徨わせていると、視界の端に見覚えのある黒髪を捉えた。
その黒髪の人物は、次々と男どもを蹴り飛ばし、殴り倒していく。
鮮やかな身体捌きとその美しい身のこなし。
見覚えがあった。
「・・・、俊祐先輩・・・。」
半ば呆然とその名を呟くと、彼は無情のまま私を抱き起した。
私は恥ずかしくなって襟の合わせ目を直すが、先輩の視線が気になってひどく落ち着かない。
「・・・、少し違うところに行く。」
「え?」
「ついてこい。」
ひどく冷たい声に私は怯えながらも、されるがままに私は彼の後について行った。



Re: お前は一生俺のもの ( No.3 )
日時: 2016/03/11 17:53
名前: 瑚孥&

*04 Syunnsuke
俺は夏祭りの日、恭太の頼みで夏祭りので店のバイトをしていた。
理由は、恭太の叔父が毎年カフェを出していて、今回バイトに入る人が少し少ないからぜひ来てほしいと頼まれたからである。
「お待たせしました。」
別に仕事に入るのはいいが、俺自身もそんなに接客のバイトになれているわけでもなく、あまり気乗りしなかった。
でも暇だからやってやる、何て言ったまではいい。そう、よかったのだが・・・。
「こんなハードなバイトなんて聞いてねぇよ。」
裏手のベンチで恭太と午後の休憩中、俺は思わず愚痴をこぼす。
「まあまあ、暇してたんだからいいじゃないの。」
「よくねぇし。」
「俊祐のおかげで今回は女性のお客が増えて繁盛してるから、叔父さんも助かってんの。」
それに俊祐に客が集中して俺も大助かり、なんて言葉が耳を掠め、俺は恭太を睨む。
こいつの行動は、結局それに尽きるというものだ。
次々と入ってくるオーダーにすべて丁寧に接客し、客に対して不機嫌極まりない内心を隠す。
そして隣には勝手気ままな恭也。
そんな状況の中、辺りの薄暗くなる夕方まで耐えていた自分自身に今更ながら驚く。
恭也とよく似た面差しの叔父ににこやかに御礼を言われた俺は、慎ましくそそくさと帰ろうとした。
・・・時だった。
視界の端に見慣れた人間が映ったのは。
そして彼女の状況に大きく目を見開いた。
「・・・水奈!!」
いかにもガラの悪そうな男に囲まれ、ひどく狼狽したような顔をしている。
そのままその男たちに連れ去られるようにして彼女は消えた。
その後はもう本能のままに動いた。
大勢の人込みを潜り抜けて人気の少ない場所まで男どもを追い、無我夢中に辺りの人間を吹っ飛ばした。
餓鬼の頃に空手を教え込まれ、現在黒帯の実力を持つの俺の身体は、狂ったように回し蹴りや発頸を連発する。
狂喜した俺を止められる人間はいるはずもなく、あっという間に辺りは静かになる。
ふと首を回せば、乱れる浴衣を羽織る形の己の肩を抱き恐怖に怯える水奈が目に留まった。
乱れる浴衣から覗くその華奢な鎖骨や、細く美麗な曲線を描く脚が性欲を掻きたてる。
もう我慢が聞かなかった。
怯える彼女を、俺は駅前のラブホに連れ込んだ。

「・・・え・・・」
半ば強引に彼女を室内に連れ込む。
当然彼女は驚いて、その涼やかな瞳を見開いている。
そんな無防備な彼女が、俺は愛しかった。
ふわりと羽のような軽さの水奈を抱き上げ、天蓋付きのベッドに押し倒す。
驚きからか、彼女の眦には涙がたまっている。
抗おうともがく細い腕をベッドに押し付け、果実のように赤く瑞々しい唇に口づけた。
下をなぞり、彼女の歯の割れ目から下を押し入れる。
「・・・、・・んん!!」
反射的にか、水奈は歯を閉じようとするが、項と頤に手をかけてそれを阻止する。
彼女の口内を全て探り、淫らに舌を絡ませる。
彼女の唾液が混ざり合い、もっともっとと己の欲望に火が点く。
「・・・、ん・・・、・・ん!!」
彼女の苦しそうな表情に、俺は口付けを解いてこういった。
「今夜は、家に帰れないと思え。」

Re: お前は一生俺のもの ( No.4 )
日時: 2016/03/16 15:42
名前: 瑚孥&

*05 Mina&Syunnsuke
「今夜は、家に帰れないと思え。」
荒々しい口ずけを解いた彼は、耳朶に口を寄せてこう甘く囁いた。
この言葉を瞬時に理解できた自分自身が恐ろしい。
彼は今夜、ここで水奈を抱くというのだ。
彼女は今まで枕を交わした相手などいない。
確かに彼とはたくさん言葉を交わし、色々なことが分かった。
確かに彼に惹かれている部分もあるかもしれない。
だが、今ここでとは性急ではないだろうか。
そんなことを考えて一人で混乱していれば、俊祐は帯に手をかけ、すっと解いてしまった。
「・・・あ・・・・。」
「なんだ。」
「・・・、そんなことをしては、浴衣が脱げてしまいます。」
水奈は少しの抵抗を試みた。そんなことをしては嫌だと、自分なりに言った。
だがそんな甘い抵抗など、俊祐の前では通用しないことも承知の上でもあった。
「我慢してくれ。」
そう言って彼は、水奈のたっぷりと豊かな乳房を大きな掌でとらえる。
「ぃやん!!」
捉えられた痛みで、思わず声が漏れる。片方をゆっくりと形を楽しむかのように揉み解し、さらっと頂に指を触れる。
素直に水奈は感じ、大きく肩を波打たせる。感じやすいとみた俊祐は、刺激の強い所を狙う。
彼女の下肢が、嫌な潤いをたたえている。
だが、乳房の愛撫で精一杯の水奈の意識には、まだ入っていなかった。
少しずつ懐を寛げ、大きな胸を覆うブラのホックに手をかけ、外す。
締め付けられていたものが外され、大きく飛び出す乳房。
まだ柔らかな胸の頂の赤い果実を、ピンとはじき、摘まみ、揉み解す。
淫らにしこってゆく乳首が、水奈の双眸をチラつくたびに目をつむる。
そんな水奈の行動が面白かったのか、彼女に見せつけるように、そのしこった果実を口に含んだ。
「・・・んぅ・・・!!」
俊祐の口内で上下に嬲り回され、赤子でもないのにチュッと吸われる。
そして、甘噛みでもするように、歯を立てられた。
「・・・、・・いっ!!」
ピリッと痛みが走り、苦痛に顔を歪める。
「こちらも愛撫を待っているようだね。」
いたずらな笑みを浮かべ、今度は両の乳首を口に含む俊祐。
「やぁ・・・・・。」
見ていられなくて難く瞳をつむるが、脳裏にきちんと焼き付き、その光景が離れない。
そして、細い脚の太腿を這い登るように這わせられる手のひらにも気づいた。
水奈の浴衣の裾を開き、素肌に手を這わせられ、未知の感触に身体が震える。
内腿をつうと撫でられ、早くも気が滅入ってしまいそうになる。
が、そんな水奈の神経を逆なでするように、俊祐は張りのある双丘に手を這わせた。
「あん!!」
艶やかな笑みを刻んだ美貌をしながら、淫乱な手付きで肌触りの良い双丘を揉んでいく。
秘裂に指を添わせ、だんだんとその骨ばった明らかな男の手が秘所に近づく。
その時、はたりと気が付いた。
「うん?胸だけの愛撫で、そんなに感じちゃった?」
意地の悪い笑みを浮かべ、その様子が分かるように妙にゆっくりと秘所を嬲り続ける彼。
水奈の愛液が降りて、しどしどに潤っていたのだ。
その中でひときわ淫らに輝く瑪瑙の粒を彼は見逃さなかった。
その粒を、指の腹で強く押しつぶす。
「ぁ・・・、・・・っあん!!」
ひときわ鈍い痛みが下肢から上がり、その痛みに身悶える。
そうしているうちに、俊祐は秘所に顔を近づけ、舌先をとがらせ、意味ありげな微笑を浮かべた。
なにを、と口に出す暇もなく、彼はその舌で女陰を嬲り始めた。
「なっ・・・!!・・・ぃやぁっ!・・・や・・、めぇ・・・。」
「嫌だとは言わない。感じているんだから、こんな時は好いというんだ。」


乱れた浴衣の上で艶やかに身悶えるその水奈の姿は、昼間の凛々しく涼やかな容姿とは似ても似つかぬ淫らな、そして一際凄艶な美しい華であった。

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