官能小説(オリジナル18禁小説)
- BL【アリスと不思議な扉】
- 日時: 2018/07/10 22:29
- 名前: 緋猫
緋猫ですはじめての投稿です!
更新遅めです
BLノベルゲーム風で
屋敷(帽子屋 双子
森(三月 チェシャ猫
王都(キング 白兎
と分けていこうと思います!
自己満足小説です
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- Re: BL【アリスと不思議な扉】 ( No.5 )
- 日時: 2017/05/04 17:27
- 名前: 緋猫
どんどん…どんどん下へと落ちていきます…
先が見えない穴の中をどんどん降る
このまま地球の裏側についてしまうのではないだろうか…?
子供の頃に読んだルイス=キャロルの小説【不思議の国のアリス】のアリスの思考が今の悠には納得できました
「このまま落ちて落ちて死ぬのも…いいか…」
こんな状況なのに悠の精神は安定していました
これが夢だからかもしれない…夢が覚めたらいつも通りの部屋のベットの上で寝ているはずだ……と思い目を閉じます
どんどん落ちて落ちて落ちて落ちて
「…いっった……ッ!?」
地面についた感覚に目を思いっきり瞑ります、が頭に衝撃はありますが痛みが襲ってきません
(………これも夢…だから……?)
悠は立ち上がり周りをきょろきょろと見回しました
(ここは……?)
周りはたくさんの扉で囲まれた部屋でした
どれもこれもとてもカラフルな扉でそれにとても小さく、まるでお人形用の扉のようです
後ろを見ても扉前を向いても扉です
(えぇ…こんなところで行き止まり………)
試しに扉をガチャガチャ回してみると一つだけ開く部屋がありました
それでもここから出られなければ行き止まり
「んー…どうしようかな…」
何もすることがなくなった悠は落胆し、はぁ…っとため息を溢しました
ふと、下を向くと小さな小瓶があります
「drink me」
(ここまでアリスの世界を忠実に再現してるんだ…)
小瓶をつまみ上げ見つめながら少し考えました
悠も学校に行っていませんが常識ぐらいは分かります
ですが夢だと思っている悠にはそんな些細な常識はどうでもよくなっています
(これを飲んだら…確か体が小さくなって扉の向こうに行ける…だっけ……?)
(ま…夢だしいいか…)
いかにもな愛らしいピンク色の液体を飲おそるおそる口に入れて飲みます
「………………ッッ!!!?」
ドクンと一瞬心臓が大きな音を立てたかと思うとみるみるうちに自分の体が小さくなっていきます
元から低かった自分の身長がまた一回りほど小さくなり子供のような身長になってしまいました
「………服もだぼだぼ…」
(………でもこれなら頑張れば入れる…)
悠は扉を開け匍匐前進(ほふくぜんしん)の様な姿で扉を抜けました
- Re: BL【アリスと不思議な扉】 ( No.6 )
- 日時: 2017/05/20 20:50
- 名前: 緋猫
まるで現実離れした童話の世界のような光景に目を見張りました
花は活き活きと咲き誇りコソコソと可愛らしく喋る姿はまるで妖精の喋り声のようで僕は目を輝かせてその様子を眺めていました
するといきなり後ろから慌ただしく駆けていく姿が見えました
これには今まで人との繋がりを拒絶してきた悠にはとても衝撃的なものに見えました
悠は人だと思うと本能的に花園の中に隠れてしまいました
「あれ…?確かに人が居たはずなんですけどね…」
きょろきょろと視線を周りに向ける姿はまるで貴族に仕える執事の用な風貌でした
飲み込まれそうなほど真っ黒な燕尾服
燕尾服に負けないほど白い髪
兎の耳はとても白くとても長くそしてとても美しく見えました
一瞬きょろきょろしている白い執事の目が悠とあったように思い少し飛び跳ねました
(き…気づかれた……ッ!!)
悠は薬で小さくなっていたので飛び跳ねてもそこまで大きな音は出なかったのでしょう
白い執事は一通り周りを見るとどこかに走って行ってしまいました
白い執事が行ってから何時間そこで固まっていたでしょうか
もしかしたら、ほんの数秒 数分かもしれません
悠は人と関わることが出来ません
というより、悠は人の顔を直視することが出来ません
小さい頃は話をする時は顔を見れてたと思います
大きくなるにつれてなぜか人の顔をみて話せなくなりました
『…………………ッッ』
(何で夢の世界でこんなこと思い出さなくちゃいけないんだろ…)
悠は今まであったことを忘れるよう膝を抱え丸くなり、呪文のように繰り返し言いました
『戻りたい、帰りたい、帰りたい、戻りたい………』
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