官能小説(オリジナル18禁小説)

双剋の契り
日時: 2018/09/08 04:24
名前: 紫烙 ◆nI0A1IA1oU
参照: http:/

 クリック有り難うございます。なりでは琉季、二次小説ではだらく、此処では紫烙しらくと名乗ることに致しました。

 此方はスレ主が小説とも呼べぬ駄作を書いていくだけのスレッドになります。
基本的にロックしながら細々と書いていきますので皆様の書き込みは一切禁止させて頂きます。

 この小説擬(もど)きは、大分前にノートに書いていたものを官能より(つまり、r18多め)にして書いていきたいと思います。
ただ、登場人物の名前、タイトルも変更して別物として書く予定ですので、全く先が分かりませんしまあ、思い付くまましかし、原形を止めて書いていきますので、皆様は生暖かい目で見ていただいたら幸いです。

 話とキャラがぶっ飛んでいるかも知れませんし、話が支離滅裂かも知れませんが、宜しくお願い致します。

(仮)タイトル「双剋の契り」-そうこくのちぎり- 

 能力者×前世の記憶×現代+aで織り成す物語で、官能小説掲示板なのでr18多め。BLとGLも含むNLメインのものですが、少しエ/ログ/ロというよりグロい表現が出てきますので、グロいのが駄目な方や過激なエ/ロがある(?)ため初で純粋な人や居ないとは思いますが18歳未満は閲覧禁止してます。

 本編に行く前にUターンをお願い致します。 書けるかはさておきそう云ったものを書く予定ですのでBLやGLが苦手、グロいのが駄目、「私、うぶでピェアなの」って方は読まれないようにお願い致します。 心が目が汚染されますので←

 まあ、其処まで文才も語彙力も無いので......大丈夫でしょう。
誤字脱字が本当に多く自己満のため読まれる方にとって優しくない小説擬きになってます。御理解・御了承下さいませ
※なるべく、読みやすいようにルビ振っておきますが、日本語って本当に難しいですよねー。俺ですりゃ読めない漢字とかありますし((

目次 >>7

Page:1



Re:目次 ( No.7 )
日時: 2018/09/08 10:33
名前: 紫烙 ◆nI0A1IA1oU

双剋の契り 

序章 >>08-

Re: 双剋の契り ( No.8 )
日時: 2018/09/07 09:14
名前: 紫烙 ◆nI0A1IA1oU

 豆電球の明かりより暗い光だけが部屋を照らし閉めっきりになっている赤いカーテン。其処に男女が居た。女は赤いカーテンとよく似ている派手で露出度が高いドレスに赤い口紅、そして、ショートの赤髪に深紅の瞳、赤いマネキュアをし、モデルのような体型と男よりも少し高めの身長で、女は男をダブルベッドへ押し倒す。

「っ...止めろ」

 男は、ほぼ無抵抗のまま押し倒されるが此れから起きることに明らかな恐怖を抱いているのか、強張った声音で女に対して言う。女の方は、成人女性だがそれに対して男の方は制服を着ていてややあどけなさが残る顔で学生だと分かるように、事実、男は18歳の高校生で、歳的に見れば可笑しくない光景だが、どうやら男の方は、こうなるのを同意していないようで、しかし、女性を傷付けたくないのか声と女性の手首を痛まないように片手で掴みながら睨んで止めさせようとする

 しかし、数秒も経たない内に男は、顔を女性から背けて苦しそうに咳をする。

 さっきのさきまでは、自分より女性の方が苦しそうにしていたが、今は立場が逆転していると、胸辺りを女性の手首を掴んでいる手で抑えるようにしつつもう片手で咳を止めようと自分の口に手をやる

 女性が笑う声がする___耳につくような不快な笑い声が聞こえるが、止めようがないくらい咳が止まらず涙目になるもぷすりっと、皮膚を突き破るような音と頭を押さえるような女性の手。それだけで咳が止まり呼吸すら出来なくなるくらいに男は硬直した。

 首に注射を打たれ、何かを体内に入られた。注射を打たれたのはこれで二回目だ。

 一回目は苦しそうにしている女性に声を掛けて手を貸した時だ。そして、力が思うように入らず神経が麻痺しているように頭が回らないまま、この部屋に居たことだった。

 男の名は、駿ヶ峰 空(するがみね そら)。空は、注射を打たれてから数秒もしない内に更に体に異常を来(きた)しているのを感じ、女性の手首を放したり強く掴んだりを繰り返した末、女性の手首を放し心臓を抑えるように自身の服を掴んで頭痛もするのか髪を乱すようにしてから頭を押さえて呻き声のような声を上げる。

 頭が割れそう、苦しい、痛いっ。この三つの単語が永遠と脳内を占めて警鐘を鳴らす。

 目の前で悶え苦しそうにしている人が居ても女性は気にすることなく、精神と肉体を壊そうとしているのか注射器を床に投げ捨てて舐めずりをする。

 それを見る余地も余裕すらなく意味も成してない言葉にもなってない声を上げてもがいている空は、先程まではなかった女性の口から覗く牙には当然気づいてなく、肩で息をしていた。

 押さえると云っても空に力は入らない為に抗(あらが)いようのない苦しさのあまり意識を手放してしまう寸前だったが、女性に無理矢理仰向けにされ、そのまま注射の痕がない方へ牙がぷすりと皮膚を肉を突き破るように刺す。

「ぅあっ......くっ」

 血の気が無くなるような感覚と血を啜(すす)るような音が耳の近くで生々しく聞こえて瞼を閉じる。しかし、視界を閉ざすとより一層生々しい音が、脳内を侵食し吸われる度に女性が喉を鳴らす度に体が痙攣(けいれん)しているように反応をしてじゅっと惜しみもなく全ての血を飲み干す勢いで吸われているそんな錯覚、或いは本当にそうかもしれないと、次第に貧血状態になっている身体と脳に、ぼんやりとしてきたのかよく分からない、何とも言い難い感情になり、空は瞼を開けて捕食者顔負けの女性を虚ろな瞳で捉え、女性の髪をまるで手負いの獣を宥めるような手付きで優しく撫で始めていた。

Re: 双剋の契り ( No.9 )
日時: 2018/09/15 22:44
名前: 紫烙 ◆nI0A1IA1oU

 ずっと優勢に立っていた女性は、空の思いもよらぬ行動に夢中で血を啜るのを牙を突き立てたまま止め、一瞬見開いて躊躇(たじろ)いだような仕草を見せるも、すぐさま口元を釣り上げてズボン越しに円を描くようにして刺激を与え始める。

 そして、首から口を放して牙を引っ込める。緩やかに刺激しながらも空いている手で背中のファスナーを下ろしブラ/ジャーを外(はず)して開(はだ)けさせれば、空の制服に手を掛けてボタンを流れるような動作で全て外していく。

 外し終わると、空の口の端から伝うように流れる涎を、瞳から間隔を空けて零れ落ちる雫を舌先で下から上に舐めとり、撫でている空の手を掴んで口元へと運ぶと指を舐める。

 耳の傍で音を立てながら舐め、咥(くわ)え、吸い、口から放す度に甘く色っぽい吐息が、耳から伝わり、その間も緩い刺激が与えられていて感じているのか浅く短い呼吸を繰り返し、女性から離れようとしているのか身動(みじろ)ぎ、首を晒すような形でその厭(いや)らしい音から遠ざけるように自分の反対側の肩に顎を乗せて瞼が重いようで閉じかけている瞳は、ベッド側に置かれてあるランプを捉えていた。

 現代には珍しい火を使っているランプは、この妖しくも危険な香りがする雰囲気を更(さら)に引き出し、人をその気にさせる効力を持ち合わせているように見える。

 しかし、空は、ランプを見て数秒も経たない内にフラッシュバックしたように明暗すると共に"ドクンッ"と心臓を鷲掴みにされたような鈍い痛み、苦しさが来て仰向けから横向きになり、心臓辺りを押さえ蹲(うずくま)るもくらっと立ち眩みがした時のような目眩(めまい)がし、堪えきれずそのまま意識を手放した。

 目の前が黒く染まる筈が、砂嵐が視界を覆(おお)いノイズのような嫌な音が、鼓膜を時おり叩く。それなのに、砂嵐は一定の距離を空けて自分の周りを囲んでいるだけで自分を巻き込まない不思議な空間に、空は何時の間にか立っていた。

 テレビ画面のような砂嵐の中に、鏡___鏡がちらほら至る所にあった。空は、その中から一際大きい鏡の前へと足を進める。鏡だと思っていたが、どうやらスクリーンのようで空が目の前に立つなり、耳を擘(つんざ)くようなノイズを一際走らせてから映像へと切り替わる。

 映像には、戦火で逃げ場を無くした男女が映されていた。何処と無く自分に似ている男性の方に自然と目線が行く。ただそれだけの行動だった筈が気付けば空の瞳には男性じゃなく男性が見つめていた女性が視界いっぱいに入っていた。

 心なしかパチパチと焚き火のような音と熱さが肌を通じて伝わってくる、焼けるように熱い。それに目の前に居る女性は映像と云うより実際に其処に居るようで、女性から浅く苦しそうな息遣いが聞こえて、遠くの方ではキンッとまるで刀と刀がぶつかるような音がして自分がさっきの映像の中に居て自分は映像に居た男性になっていて、自分の意思で声を出す事も体を動かす事も出来ないと実際に動こうと声を出そうしても無理だった為にただ目の前に居る女性を見るしかなく自分に女性に死が間近に迫っているのが犇々(ひしひし)と感じとれる。

___動かないと、このままじゃ死ぬ。俺も目の前に居る女性も。

 どうにかして動かそうとするも全く動かない。パチパチからごうごうと火が更に燃え上がるのが視界の端で目視出来、火の手が此方に来るのが分かり

___危ないッ

 そう感じた時だった自分の体否、男性の腕が女性へと伸ばされ女性を自分の方へと引き寄せつつ強くそれでいて壊れ物を扱うような優しさが感じられる動作で抱き締めて

「安心しろ、俺がお前を守ってやる。 こんな所でお前を死なせてたまるかよ」

 んなもん、俺が許さねえっ。とぶっきらぼうな声で彼女の背を火から庇うようにより自分の方へ引き寄せる。チリッ。と手の甲が引き寄せる間際に火が直に当たったのか熱湯を過って溢した時ような痛みが走り、一瞬だけ顔を歪ませるも自分の事より彼女をという精神なのか、強い意思を感じて彼の中に居る空も彼に同調するように言葉が行動が重なる。

「俺が必ず戦火が届かない場所まで、連れっててやる」

 俺が、終わらせるこの戦を。と彼女を強く抱き締めながら、付いて来ていた事や彼女が居ることにこんな状況になるまで気付かなかった事に対してぎりっと強く噛みしめるも、今は彼女が火に巻き込まれないように戦から離れた場所へと連れていかないとならない。敵を、俺の大切な人を

____大切な人......嗚呼、凄く大切な人だ。 

 目の前に居る知らない女性だった筈が、何故か。否、確かに自分の大切な人だと云える自分が居てすんなり自分に入ってくる。まるで、思い出したように空は、内心で呟き今の今まで、忘れていた事とまた会えた事、そしてもう二度目は来ないと思っていたこの光景が目の前にある事に。

Re: 双剋の契り ( No.10 )
日時: 2018/11/10 22:53
名前: 紫烙 ◆nI0A1IA1oU

 気を失った空の瞳から先程とは違う涙がシーツを濡らしていく。それと共に脇腹に模様のような痣が浮かび上がる、竜が墨絵で描かれたような東洋の竜が手のひらに収まる大きさで現れ、それを間近で見ていた女性は込み上げる感情を抑えきれないようでまるで狂ったように口元をぐにゃりと徐々に緩めて暫し高笑いしながらも余程気分が良いのか高ぶり過ぎているのか空に抱き付きその痣に触れて撫で回す。

 女性は、恍惚(こうこつ)の表情を浮かべて空の隣に寝そべる。痣を撫で回していた手を肌から離れることなく滑らせて、空のズボンの中へ忍ばせようとするが、中へ入れる前に手首を捻るように掴まれて女性は、「きゃっ」と女の子のような可愛らしい声を上げる。

 掴んだのは空だ。この部屋には女性と空しか居ないから当然だが、女性の手首を掴む空の瞳は、澄んだ藍色から金色に変わり何時もよりキツい印象がある。まるで獣が獲物を捉えた時の眼光にも近い鋭い眼差しとキリッとした瞳は空ではなく空の夢の中で出てきた男性そのもので、女性の上へ押し倒したような形に手首を掴んだままなると

「何してんだ、朝桐(あさぎり)。 てめえは...さっさと女性の中から出ていけ」

 なーにが、きゃっだ。と女性を見るなり、声を荒上げる事も怒鳴る事もないが怒気を含んでいる低い声。静かにそれでいてはっきりとした口調で告げて掴まれた痕が残るんじゃないかって思うほど手首を掴んでいる手に徐々に徐々に力を込めていく

「痛ッ!? ちょっ、ちょっと! 痛いっ、痛いって!」

 掴まれている手を振りほどこうとしているのか、「ギブギブギブッ」と喧(やかま)しく言いながら腕や手首を動かせる範囲でばたばたと不規則に振ったり引っ込めたりする。わりと必死に振りほどこうとしているらしく身を捩(よじ)ったり捻(ひね)らせたり反ったりを同時にやるも、中々放してはくれず朝霧と呼ばれた女性は、半泣き状態で空を否、正しくは空の中に居る人を見つめて降参とばかりに根を上げる。

 だが、根を上げるような声とは裏腹に何故か恍惚の表情よりも更に嗚呼、良い。とそんな言葉が顔に書いてあるようなにやけた笑みと赤面した顔を浮かべている、確かに痛みで顔が歪んではいるがそれよりも、そのデレッとした顔の方が大半を占めているのを目にし、チッ...と小さく舌打ちして不本意そうに手首を放す。

「な、何だよ。 本当に止めるとか。 りゅーのいけずぅ...。」

 振りほどこうとしていたのに本人から放されてしまえば、虚をつかれたように目を見開いてから不服そうに唇を尖らせて拗ねたように口にすると頬をぷっくうー。と膨らませて空の中に居る人をりゅーと呼んだ朝霧は見つめた後、拗(す)ねたようにそっぽを向く。

 りゅーと呼ばれた空の中に居る人は、龍ヶ崎 空牙(りゅうがざき くうが)と云う。

「......ざけんな、目的は何だ? 後、んな渾名で呼ぶんじゃねえよ」

 空牙は、りゅー呼びが気に入らないのか。それとも、相手が朝桐だからかは分からないが、眉間に皺を寄せて険(けわ)しい顔付きで朝桐のふざけているようにもとれる言動に対して口と共に手も出そうになるが、殴りそうになる寸前でぐっと押し堪(こら)えて拳を引っ込めてから力を抜くように朝桐の顔すれっすれに手をシーツ上に置き、顔を覗き込むように朝桐を半ば睨んでいるかのようにも見える眼差しで見る。 

「っわりいわりい。 つい、ノリで。 んなに怒るなって、な?」

 空牙の静かなる怒りを鎮(しず)めようと、両手を前に控(ひか)えめに突き出して交互に振りつつ、苦笑いを浮かべて空牙を見返す。

 その言動に空牙は、朝桐が目的を云うまで口を開こうともせずにもう一度否、今度は朝桐の横を向いてる顔を正面に強引に正して朝桐の目を見る。ばっちりと朝桐と空牙の目が合えば、朝桐は観念(かんねん)したかのように口を徐(おもむろ)に開いて

「..、...龍ヶ崎、俺が現世に居て俺以外に"前世還り"した奴等が居る。 んで、リア=ナイトメアリーを介(かい)して"俺は龍ヶ崎を現世に連れてきた"。 この意味分かるだろ?」

 リア=ナイトメアリー。悪魔の一種で人の夢と夢を往き来し夢を操り、夢を喰らうと云われている夢魔(ムマ)は時々人間界へ直接降りて来て先のように人の前世を呼び起こしたり、自分の身に前世の人を宿すことや逆に前世の人に乗っ取られてしまう場合がある。朝桐は現代になる前に否、死ぬ間際にリアと云う悪魔と契約した違反者で現代になる前にも同じ目的で来た為かにやりと笑みを浮かべて察(さっ)せられるだろう?と云いたげな顔と声音で空牙に見つめて問い掛ければこてんと首を傾げる。

Re: 双剋の契り ( No.11 )
日時: 2019/01/06 00:07
名前: 紫烙 ◆nI0A1IA1oU

 朝桐の言葉にはっとしたように目を今より見開いて、小さく「くそっ」と悔しげに毒づく。朝桐が居て俺が現世に呼び出されたとなれば目的は。其処まで思考を巡らせて表情が次第に険しくなる。ギリッと歯を苛立(いらだ)ちから食い縛ってしまうが、すぐさま心の奥底から沸き立つ何とも言い難い感情を落ち着かせるように細く長い息を吐く。

「.....またかよ。 姫も前世還りしているのか?」

 奴等が前世還りする限り、俺らも引っ張られるように前世還りする。深い眠りにつけるのは時代によって変わるが約100年で前世還りする。勿論、誰しもが前世還り、前世の魂が甦る訳ではなく何らかの切っ掛けで甦るものだ。それは同じ時代の前世を保持した人と接触したり、夢魔であるリアが呼び起こしたり、前世である人が大切にしていた何かを言葉にした時だ。

 空なら夢で見た女性を大切だと強く感じた事で空の前世である空牙が現代に甦った。

 勿論、前世還りであって体を乗っとる訳でもなく交じることなく二つの魂が宿っている状態だ。今現代では、二重人格と位置づけられている。入れ換わりはあるが、前世の人は名字や時代。ましては自分が前世から来たとは来世の人々には云わない。

 それは云ってはいけないルールではないが、何時(いつ)しか前世の人の間では云わないことが暗黙のルールとなっていた。

「いんや、"まだ"していない。 姫も龍ヶ崎と同じように深い眠りについているぜ」

 姫の事になると自然と自分に対して塩対応だったのが柔らかくなる空牙の言動に。姫に対して複雑な感情を抱いてしまいながらも、首を左右に振ってから口を開いて姫の現状について簡潔に話す。朝桐から見れば何故姫に肩入れするのか、自分を犠牲にするのかが分からず、空牙の心には何時も姫が居る。その事は幾ら時代が変わってもその事は変わらなかった。

 朝桐は、姫よりも長く空牙と一緒に居た。 姫と出会う前の空牙はもっと自由で誰かにつくことを束縛されるのを誰よりも嫌う人だった。それが、姫と出会う事で空牙は姫につき、自分よりも姫と一緒に居る事が増えて......いつの間にか空牙は姫以外名字で呼び、名前を呼ばせてはくれなくなった。

 それが何よりも、朝桐の気持ちを、心を、感情を乱す。 黒く黒くどす黒く塗り潰して塗り潰して行った。

日に日に増す。否、時が経つにつれ酷くなってどうにかなってしまいそうで自分の中で理性と本能が語りかけて来るような錯覚が空牙を目の前にするとなり、もう幾度も堪えていたが限界だった。

 だからか、そう。 空牙の来世である空を体から自分のだと自分のものにしようと、本能に従おうと、目の前に居る空牙も全て

___最初っからそうしていたら、良かった。 奪われる前に奪えば良かった。

 強固だった分厚い壁。自分で制御していた自分自身の願望、歪みきった愛を欲望が、自尊心、理性と云う壁を壊す音が聞こえた気がする。自分はもう、堪えることが出来ない。

「......クウガ」

 僅かな安堵を隙を見せる空牙に、思いの外まともな声が出ず、自分の心臓がばくばくと激しく動いている音がやけに聞こえ、すがるような声で小さく空牙を呼ぶ。空牙に手を伸ばしてもう一度呼びつつも腰に手を回す。

 依存しているのは否めない。だが、それほど朝桐にとっては自分の命を天秤に掛けても良いくらい空牙に対する想いは強く空牙が居ない自分の隣に空牙が居ない日々はタヒんでいるのと同じもので無くてはならなかった。

「空牙」

 愛しい彼の名を呼ぶのは、何千年振りだろうか。空牙が姫と出会ってから以来呼んでない、呼ばせてくれなかった名前を紡ぐ。  

 届く距離。それなのに、こんなにも遠い。届かないならいっそ........、...。 壊して俺しか見られないようにくくりつけて俺色に染めて永久に傍に置けば良い。良いよな? 空牙。

 名前を呼ばれて、呼ぶな。と言い返したくなり、顰めっ面のまま睨むように見るもぎちぎちっと、痛いほどに締め付けてくる朝桐に言い寄れぬ違和感が生まれて、痛さかはたまた畏怖したのかは分からないが
____一時保存

Re: 双剋の契り ( No.12 )
日時: 2018/10/27 23:02
名前: 紫烙 ◆nI0A1IA1oU

______一時保存
(ちまちま書くタイプなので一旦上げときますね。)

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