官能小説(オリジナル18禁小説)

身代わり
日時: 2017/07/29 01:55
名前: 雛風 ◆iHzSirMTQE

 それは永遠の約束である。私と彼女の変えられない約束。

「あなたを助けてあげる代わりに、私の言うことを聞いてくれる?」
「……助けて、くれるなら」
「わかった。じゃあ、助けてあげるから私の身代わりになってね」

私はその日、彼女の道具となった。


「なあ、そろそろ子作りとか、しようぜ?」
「あー……ごめん、私そういうの受け付けないの」
「え、マジかよ」
 彼女はいつでもそういった行為を嫌がった。別に初めてではないため、痛みが怖いというわけではない。ただただ、嫌なだけである。
「だからさ、彼女(アレ)使ってよ」
「…………」
私はいつだって彼女の身代わりにならなければいけない。

「お前さ、アイツに反抗とかしないの?」
「…………」
「つまんねーの」
 私は彼女に助けられた。例え彼女が利益を求めてやったことであれ、助けたのは事実だ。だから彼女に従う。
「私は、彼女を信じてるから」

 * * *

※注意
 エロ要素含みます。
 胸糞系?物語です。
 更新は不定期です。

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Re: 身代わり ( No.1 )
日時: 2017/07/29 02:14
名前: 雛風 ◆iHzSirMTQE

episode1 「助けてくれと、言っていた」

 セミの鳴き声と共に夏の暑さが人を滅入らせる。それは太陽が理不尽にも浴びせてくる暑さではなく、湿気によるものである。
 クーラーも扇風機もつけられていない部屋で、黒髪の少女は仰向けで寝転んでいた。
いや、寝ころんでいるというよりは、倒れていると言った方がいいだろうか。
口は半開きになっていて、無≠持った目は体制に従い天井を向いている。天井を見ている≠フかは知らないが。
 部屋のドアが開けられ、首にタオルを巻いた青年が入ってきた。見た目は二十代前半、少女と同じ黒髪と卑屈そうな三白眼を持っている。
 彼は全く上がっていない口角をそのままに少女に近づくと、彼女を見おろし口を開いた。
「ヤるぞ」
「おにいちゃ……」
「ここは暑いから移動するぞ」
 少女は相変わらず虚ろな目を天井に向けたまま、乾いた唇を動かした。しかし彼女が文を作りきる前に、青年は言葉を発し、彼女の襟を掴んで部屋から引きずり出す。そうして自分の部屋まで彼女を引きずっていく。
階段をおりる際は段差が彼女の背中を打ち付け、時おり彼女の頭が壁や開けっぱなしのドアにぶつかる。
しかし青年は何事もなかったように、むしろそれが普通だとでも言うように部屋まで引っ張っていった。



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