官能小説(オリジナル18禁小説)
- 寵愛調教(NL.R18)
- 日時: 2020/11/15 12:06
- 名前: 白楼雪
寵愛調教はNLR18のオリジナル物です。
私、白楼雪にとって、こちらで小説を書くのは約1年のブランクがあります。
なので、突然ボツ作となることもあるかもしれませんが、出来れば完結させたい。
そして、完結まで見守って戴ければ幸いです。
作品のテーマは、鬼畜主人と従順メイドの恋愛調教物です。
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- Re: 寵愛調教(NL.R18) ( No.1 )
- 日時: 2020/11/15 13:08
- 名前: 白楼雪
-プロローグ-
西洋式なお屋敷の、冷たく異質な地下深く。
「…あぁ!…っあぁぁ!」
狂気に満ちた女の声が、大理石の壁を床を、そして天井を。反響して醜く響き渡る。
元は白く高貴だっただろうに、その床や壁も今では冷たい印象で高貴さの欠片も見えなかった。
「…嫌ぁ!…あ、あぁ…」
部屋の中央奥の壁には、先程から一人の女が腕を縛り上げ、拷問のような快楽を与えられ続けていた。
醜い。苛立たしい。
地下室の壁にて待機を命じられているメイドは、その女の狂気に満ちた声に嫌悪を感じざる得ない。
この張り付けの女は、ご主人様にこれほど愛を注がれて、何故それを拒もうとするのか。
「……ぁ…あぁ。…ぁ…」
これほどに愛という痛みと快楽を与えられて、何故受け入れようとしないのか。
「………」
半日の責めに、女の声がとうとう止んだ。汗と汚物と体液の匂いが充満した室内に、音が止んだ。
女を責めたてていた鞭の音も、女に快楽を与えていた玩具の音も。そして狂った人形のような女の声も。全てが止み、静まり返った。
「エレン」
上質な牛革の鞭を手に、男が振り返る。
額に首にきらきらと汗粒を輝かせ、白いシャツは乱れている。
「はい、ご主人様」
エレンと呼ばれたメイドは、無表情で自身の主から、穢らわしい女の鮮血と、愛しい主人の汗が滲む一本鞭を恭しく両手で受け取った。
ご主人様と呼ばれた男は一つ溜め息をつき、目の前のメイドに命じた。
「彼女を何時もの通りに。それと風呂の仕度を」
「かしこまりました」
二つの命令にメイドは深々と頭を下げ、承る。
そんなメイドの仕草を見てもいないかのように、男は早々と地下室を後に地上へ向かう階段を上っていく。
ああ、ご主人様はいつもそうだ。
代わる代わる売られてきた、どこの馬の骨かも分からない女達には寵愛を注ぐのに、私にはその一滴も与えてくれない。
ご主人様に不満があるわけではない。そんな畏れ多い思い、メイドの立場で思うことも許されないだろう。
だけれど。
メイドは、気を失い赤と白の体液にまみれた女に近づき、心の奥に黒い淀みを覚える。
縛り上げられていた縄をほどいてやり、傍らにある鉄枷を彼女の腕に付けてやった。
次に部屋の入り口近くの車椅子を持ってきて、女をそこに座らせる。
車椅子はもう何年も数十人の女を乗せ、錆びて薄汚れていた。金属の部品は歪み、幾ら油をさしただろうか。
「…なぜ、なのでしょうか」
メイドはご主人様に尊敬と愛情を誰よりも懐いている自負がある。
車椅子に乗せられた、汚れ意識を失ったこの女は、ご主人様にこれほど愛されてもご主人様の思いに答える気持ちが見えない。
メイドの心には主人を思う愛と、目の前の女への嫌悪で淀んでいた。
メイドは小さく首を横に振り、車椅子を押していく。同じ地下に作られた、主人の人形である彼女達の為に用意された部屋。
そこへとメイドは車椅子を押す。
ご主人様が、いつ彼女を処分するかはわからない。
だが、その処分を命じられるまでは、彼女を生かし、世話をする。それもまた、メイドの仕事だった。
地下には夜も昼もない。あるのは、始まりと終わりだけ。
「さて、早々に仕事を終わらせましょう」
車椅子の女を部屋に送り、先ずはその身体を浄めてやる。
鞭や蝋で負った怪我の手当てをして、いつでも食事を取れるように仕度をしてやる。
それらが済んだら、今度は愛しい主人の入浴の仕度をしなくてはならない。
メイドの仕事は忙しく、自身の心になどかまけてはられないのだから。
- Re: 寵愛調教(NL.R18) ( No.2 )
- 日時: 2020/11/16 20:42
- 名前: 白楼雪
一章 決意と忠誠
あれから二週間。先の女は今日処分されたらしい。
何故明確に答えられないのかと言うと、私はただのメイドでしかないからだ。
主人の物であるメイドが、主人が口にしない限りそれを知るべきではない。主人が例えどのような残酷な事に手を染めようとも、それを咎めてはならない。物は物らしく。メイドはメイドらしくあるべきだ。
そうメイドである、エレン・ルシンダは心に刻んで生きてきた。
だから、三ヶ月前まで生気を保ち売られてきた女が、今日何等かの形で処分されたとしても、何一つ思う事はなかった。
- チリリン…チリン… -
儚く響く呼鈴の音に、エレンは即座に反応する。
メイド用待機室-この屋敷には複数の使用人が居るが、それは全て男の執事や料理人。庭師であり、女の使用人はエレン、ただ一人である。その為メイド用待機室は、実質エレン専用の待機室と化していた-から、エレンが素早く廊下へと出ていく。
向かうは主人の私室。別館であるこの場所から中庭を通り、本館の使用人用階段を早足で上る。三階中央の主人の私室へ、足音を抑えエレンはたどり着いた。
「お呼びでしょうか、ご主人様」
呼鈴がなって五分も経たず、扉の前にて深く頭を下ろす。
呼吸は一切乱さず、額に汗も浮かべない。
主人の前で乱れた様を見せるなど、メイドとして恥ずべき事。
エレンの忠誠心がそれを許さず、そして長年勤めた身体はこの程度の日常に何の負荷も覚えたりしない。
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