大人オリジナル小説
- リストカット中毒
- 日時: 2013/11/14 14:53
- 名前: 黒紅葉 ◆uB8b1./DVc
初めに
初めまして,もしくはお久しぶりです,黒紅葉(クロクレハ)と申す者です。
私はまだ義務教育を修了してない未熟者ですが,リストカットという問題についての小説を書いていきたいと思います。
まず……私はリストカットはあるべきだと思っています。
私の中でのリストカットは「生きるため」。死ぬのと,切り傷の一つや二つが増える事。
どちらがいい? 当然後者。
なので私の書く話はリストカット賛成の意見が多めになるかと。
ですが,リストカットを正当化しようとは一切思っておりません。
傾向としてはリストカット賛成,でもやめよう,と。
それと,前々から読んでくださっていた方はおわかりになられたかと思います。
半実話,です。最近はほとんど作っているので,四分の一実話……が最も正しいですね。
何かがわからない。本当に頭が真っ白。
こんなので生きてる意味がある? いいやない。
でも死んだら未来が無い。それは嫌だ……リストカット。
救いの天使かと思いました。
そういうリストカットについて,書いていきたいなと。
この掲示板では,そういった重たいテーマはあまり推奨されていませんが,けれどどうしても伝えたいものがあるので,書かせていただいてます。
このスレでは「リストカット」だけの問題ではなく,他の中毒者・社会問題の事も書いていきます。
麻薬,ネット,虐待,DV,性犯罪,その他もろもろ。
また,この小説は暴力・流血描写が多々あります。
お気をつけください。
中傷・晒し・宣伝禁止です。荒しは別に勝手にやっててください。
スレ潰し目的の方は理由を話してくだされば大人しくロック致します。
読んでくだされば。
*
目次
リストカット中毒
序章・人物紹介(前スレから)>>28
瑞貴の話>>73 柚月の話>>78 陽子の話※作成中※
第一章 救いの天使
01 遥か先の未来 >>1
02 見えない穴 >>2
03 中庭でお話しましょう >>3
04 その時はまた >>4
05 興味 >>5
06 ネット >>6
07 中毒 >>7
08 迷子 >>8
09 精神迷子 >>12
10 覚醒 >>19
11 後悔 >>38
12 「さよなら」 >>70
13 いない >>156
14 情報屋さん >>250
15 見つけて >>251
16 捕えられずに >>252
17 第三者の目 >>253
18 ぐらり >>257
+
迷路と絆創膏
序 >>284
01 少女 >>285
02 愛情 >>287
後書きと言う名の補足 >>288
03 人々 >>292
04 心情 >>296
伝えたい,短い話
短編まとめ1(>>53から>>279)
>>282
部活の友人へ
>>272
xxx様の実話を書き起こさせていただきました
>>166
*
お客様
前スレッド
+楓様 +マナ様
+椎羅様 +みるく様
貴重な意見,ありがとうございました。
今スレ
≫ウィンド様 ≫月姫様 ≫楓様 ≫ここあ様 ≫心愛@大福様
≫椛様 ≫真飛様 ≫ガロルダ様 ≫あゆ様 ≫a様
≫紅翠様 ≫鈴蘭様 ≫澪花様 ≫xxx様 ≫紫奔様
≫春依様 ≫れな様 ≫ポアロン様 ≫るりぃ様 ≫ささめ様
≫健一様 ≫対人恐怖症のリストカッター様 ≫杏香様 ≫じゃんの様
読んで下さり,ありがとうございます。
足跡を残して下さり,ありがとうございます。
リストカットについて,考えて下さり,
本当に心から,ありがとうございます。
*
スレッド作成*2010/3・26
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- 「ねえ,どうしたらいいと思う?」 ( No.195 )
- 日時: 2010/10/22 18:12
- 名前: 黒紅葉 ◆uB8b1./DVc
彼女は涙した。
いつ自分が反抗的になり,家族に愛情を持たなくなるかという恐怖と,自分の為になる我儘を聞いてもらって出かけようか,と言ってくれた病気の父と遊べるから漫画返そう,と話した友人への申し訳なさで。
彼女の父は仕事先で一度倒れ,二度入院した。彼女は友人とそれぞれが持っている漫画を貸し合いしていた。そしてその友人とは,最近少しもつれていて,話し辛くなってしまっていて。
そんな時に,「出来るだけ早く返そう」と思っていて,集まる約束をした日が丁度,その出かける日で。
どちらも外し難い大切な約束。どちらも,自分が計画した・言い出した約束。
家族を取るか,友人を取るか。
彼女は目の前にある二枚の札を手に取るのを躊躇っていた。片方を取ると言う事は,片方を捨てる,という事だからだ。
彼女はどちらが大切か,なんて質問には答えられない人間だった。優先順位なんて決められない,出来るならば,二つの身体を持った人間になりたい――と,そう願う人間だった。
しかし身体はいつだって一つ。彼女の意思はいくつもに分かれているのに,彼女の身体はたった一つの個体だった。
彼女は選べない自分に,「忘れていた」という事実に腹を立て,どちらかを…どちらかの,大切な約束を,いつ終わってしまうかもわからない関係を泥に静めなければいけない,という事に涙した。
どちらも,これが最後かもしれない。
もう二度と,喋れないかもしれないし,ずっと遊べないかもしれない。
彼女は必死で思考した。彼女は「どうせ…」という考えが嫌いで,「また…」というのも嫌う為,それらの考えを全て切り捨て,どちらを取るか,思考した。
崩れ去る人間関係を目の前にして,自責の念に潰されるか。
絶対に,「もう一緒には出かけられない」という事実を受け入れ,心を砕くか。
いずれにせよ,彼女の心を傷つける事に変わりはないが,どちらを取れば,どちらも幸せになるか,と。
彼女は自分の事は最後にしていた。いつだって他人を優先して,自分の事は優先順位に入れなかった。それで,怒られることもあるが,勿論そのまま。彼女は,「他人に優しく,自分に鋭く」が座右の銘な為,自分を犠牲にしてまで他人を,大切な人を幸せにしようとしていた。
本当に自分の事はどうだっていい。
自分が苦しんで,それに悲しむ人がいたとしても,どうしても……他人に幸せになってほしい。
自分に抱く感情は,「お人好し」くらいで済ませてほしい。
それら総てが事実で,彼女は人間の感情を見抜く事に長けている,というのも事実。
彼女は苦しんだ。
いっその事,時を巻き戻してほしい,とも思った。
けれどそんなこと出来ない,と自嘲気味に笑い,目を真っ赤にさせ息を殺し泣いた。
どちらを取れば良いか,という答えにたどり着くまで,彼女は冷たくなった手足を暖めもせず,渇いた喉に潤いを与えもせず,激しい感情の中で答えを求めて走り回るのだ。
+
――語り手はいつしか気付く。
その「彼女」が,「自分自身」だと。
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