大人オリジナル小説
- 短編集 麻薬、リスカ、苛め・・
- 日時: 2011/03/19 14:44
- 名前: ライアー ◆V5wAVYppW6
どうも、ライアーです!他にも幾つか書いてるので、良かったら見てください^^
まず一話目!「麻薬」の話です。
注意
麻薬とは、大変危険で一回の乱用で亡くなることもありますし、禁断症状を起こすと幻覚、幻聴が見え、心身共にボロボロになってしまいます。
そして、名前にいろいろありますがどれも同じ麻薬です。
「痩せられる」「勉強がはかどる」などと言って売りつける人もいるようですが、痩せるというのは食欲がなくなり痩せてしまう事(エリィ様にご指摘いただきました)で二つ目もむしろ何も覚えられなくなります。皆さん、絶対に使用しないでください。
上記で一時「痩せるのは嘘」と書きましたが、それは私の調べ不足でした。申し訳ありません
- Re: 短編集 麻薬、リスカ、苛め・・ ( No.4 )
- 日時: 2011/03/25 20:44
- 名前: リリ ◆lsaxZALrTI
- 参照: 元ライアーです!トリップも変わってます。二次掲示板にもいるよ
唄子視点
さっき、男の人が勧めてくれたビタミン剤、やっぱ気になるなぁ・・。
美佳「麻薬だ」なんて言ってるけど、そんなのドラマの話だよ。
まったく、疑り深いんだから・・・。
そ・れ・よ・り!
「明後日は貴志さんとデート!」
貴志さんはあたしの彼氏で、すっごく優しい人なの!高校生だから会える時間が少ないけど週に1回はデートしてくれるから寂しくないんだ!
「明日は洋服買いに行こうっと!」
「あ、これ可愛いなぁ!」
あたしは明日のために洋服屋を回っていた。そこで、ショーウィンドウに飾ってある服に一目惚れ!早速入ろう!
「・・あれ?」
あそこにいる女の人・・・・誰?
あたしより年上で、綺麗でスタイルも良い女の人。
お姉さん?・・ううん、絶対違う。あんなにベタベタする兄弟なんて、聞いたこと無い。
「・・ヒドイ・・・浮気なんて・・するはずないって・・思ってたのに・・」
未だあたしに気付く様子がない貴志さんを見てうわ言のように呟きながら、気がつくとあたしは走っていた。
ドンッ
「あ。ごめんなさい・・」
ずっと、下を向いていたせいで誰かにぶつかってしまったらしい。
「いえ・・大丈夫ですか?」
「はい・・あ!!」
この人、この前の・・・!
「あれ、偶然ですね。・・ちょっとそこでお茶でもしていきませんか?」
「え?貴志さんと別れたの?」
やっぱり、美佳は驚いてた。そりゃあそうだよね。あんなに自慢してたのに・・でも、あたしがバカだったよ。あんな男に引っ掛かるなんてさ。
「でもね、新しい彼氏ゲットしちゃったの!池野宏さんって言う人で、すっごい歳の差カップルなの」
あの人は、私に何でもしてくれるしとても素敵な物を持っている。
彼女だからって、タダでくれるの!
「ふーん・・それより隈、酷いよ?」
「え?あぁ、寝不足だからだよ」
「ふーん」
美佳視点
・・おかしい。絶対おかしい。
目の隈はひどいし、元気がないように見えた。ウザいくらいに元気な唄子が・・おかしいよ!
五日間の休み開けだけど、なんだか不安だ・・。
「唄子ちゃん、まだ来てないんだね」
前の席の笹川さんが話しかけてきた。
「あ・・うん、遅いね・・」
どうしてだろう?迎えに来ないから痺れを切らして先に来ちゃっけど。
ガラ・・・
「あ、おは・・唄子ちゃん!?」
思わず大きな声を出す笹川さん。どうしたんだろ・・・
「えぇぇっ!?ちょっと、どうしたのよ!」
よろよろと壁に手をついて歩く唄子の腕や足はヒョロヒョロ。
それも尋常じゃないくらいに。五日でそんなに変わるもんなの・・?
「あ、笹川さん、美佳。えへへ・・」
不気味・・唄子の笑い顔を見たあたしは、思わずのけぞってしまった。
それは笹川さんも同じだったようで。
「どうしたの・・?なんでアタシを避けるの?」
ガシッ
「!やめてよっ」
笹川さんの腕が掴まれる。
「ちょっと!笹川さん嫌がってるじゃないのっ」
見かねた亜美が無理矢理に腕を引き離した。
「亜美ちゃん!助けて!」
よほど怖かったのか、笹川さんが亜美に抱きつく。
「あん、た・・あたしに、消えろって言ったでしょ・・あたしなんか、邪魔だって言ったでしょ・・」
「・・はぁ?」
亜美が「よく分からない」といった表情で唄子を見つめる。
そりゃそうだ。亜美はそんなこと一言も言ってないんだもの。
「今、また言ったでしょ!あんたなんかウザいだけだって・・」
「ちょ、ちょっと!あんた大丈夫なの?保健室に・・」
そう言って亜美が伸ばした手に噛みつく唄子。
「い、痛!」
可哀想な事に、手からはありえないほどの血が出ている。これは縫わないと・・って!
「ちょっ何やってんの!?」
あたしの声は届いていなかったらしく、唄子は恐ろしい顔で亜美を睨みつける。
「なんで包丁を向けるのよっあたしを殺す気!?」
「・・・は?」
な・・何言ってんの・・。亜美は包丁なんて持ってな・・
「まさか唄子。あんた・・・」
麻薬中毒になっちゃったの!?あの時の男・・
密売者はまだうろついて・・違う。きっと唄子が言っていた池野宏って男だ。
「キャアアアア!!」
「亜美ちゃん!」
?あ・・・・
「う、唄子・・!」
唄子が持っているのは・・椅子・・
「シネ・・」
唄子は椅子を亜美に向かって振りおろした
ドガッ・・・
打ちどころが悪く、亜美は気を失い病院へ行った。
そして、唄子は専門の病院へ行き検査の後、刑務所へ搬送された―
あれから、唄子は無事三年の服役期間を終え、施設へ行っている。その機関は五年。
そして、その五年も今日でようやく終わりを迎える。
あたしは今その施設へ向かっていた。
「あたしの事、覚えててくれてるかな?」
若干の不安を持ちつつ、施設のドアを開けた。
「すみませーん・・うわっ!?」
行き成り誰かに抱きつかれた。
「久しぶりだねっ美佳!」
涙を流しながら微笑む目の前の女性は、ずっと待っていた・・
「唄子!」
今度は、あたしから抱きついた。
「八年もよくがんばったね!」
「美佳・・ごめんね!あたし美佳の忠告を聞かずに・・」
「良いの。それより、亜美の所へ行ってから家に行こう」
そう、あれから唄子はずっと亜美に会えないでいたのだ。
二年前施設にいた唄子に会ったとき、彼女にしてしまったことをとても悔んでいたのだ。
「それとね・・・あんたに麻薬を渡してた池田は逮捕されて、終身刑を受けた。アイツは前に三回も同じ事で・・麻薬密売で逮捕されてたの。」
「そうなんだ・・」
やっぱり、ショックを受けただろうか・・・
「唄子・・」
唄子は、安心したような顔をしていた。
「あーっ、ほんっとあたし男に縁がない・・。それより、早く亜美に会おう!」
「・・うん、そうだね。そしたらその後でケーキ食べよっか。あそこじゃそんなもん食べられなかったでしょ」
「!っうん!」
あの日から、ようやく本物の笑顔を見られた気がする。少し心配な気もするけど、本当の苦しみを知ったあの子はきっと大丈夫。
それからあたしたちは二人で話し合って、二人を始めとする麻薬使用者の相談室を作ることにした。
そしてその事を亜美、一緒にいた笹川さんに話すと二人も手伝ってくれると言ってくれて、それから多くのクラスメイトとネットにより全国の方々が協力してくれた。
これで、少しでも「麻薬」という存在が無くなれば良いと思う。