大人オリジナル小説
- 虐めっ子、更正計画
- 日時: 2011/05/07 14:36
- 名前: 九龍 ◆vBcX/EH4b2
どうも初めまして、又はこんにちは。
九龍と申します。
今回は虐めに抵抗する男子生徒の話をかきます。
それとともに、虐め更正。そして意地縁がえし要素が含まれます。
ここで、注意点がいくつか。
イジメが嫌いな人は、見ない方がいいと思います。
荒らし・チェーンメールはお断りです。
これでも「しょうがない、見ていってやるか」という人は、これから宜しくお願いします。ということで。
目次
お客様
- Re: 虐めっ子、更正計画 ( No.2 )
- 日時: 2011/05/15 15:47
- 名前: 九龍 ◆vBcX/EH4b2
今日もいつもと同じ。普通な朝だ。
前のクラスでは、虐めなんて厄介なものがあったが、クラス替えしてから一週間。全然そんな事がなかった。
「レオニード、和龍。ここってけっこう居心地いいな」
「きて一週間で、そんな事わかるの?」
「その様なことを言っていられるのは、今だけだと思うがな」
レオニードがやんわりと否定する。
それに反し、和龍ははっきりと否定してきた。こいつは充実した新生活を送りたいと思っている俺を馬鹿にしたいのか。
俺はそう言いたくなったが、そう言ったら
「クラス替えだけで、なにが新生活だ」
とまた馬鹿にされると思ったので、止めておいた。
レオニードと和龍は、俺の親友だ。
前の年も三人一緒のクラスだった。二人と一緒にいると、とても楽だ。
和龍も、他のクラスメートといる時よりは、俺達といる時間の方が多い。
和龍が一緒にいてくれるということは、俺達のことを好いてくれているという証拠だ。
だって、嫌いなクラスメートに話しかけられた時なんて、無遠慮に舌打ちしてたしな。
そんな事を考えながら、靴箱の中から上履きを取り出す。
上履きをはこうとすると、上履きの中に、小さなメモ帳が入っていることに気付いた。
俺は手紙を読み上げ、それをくしゃくしゃにして、苦笑した。
「あ、何それ。ラヴレター?」
「こんな可愛げのないラヴレターがあるか」
レオニードの問いに、俺はハッと鼻で笑いながら答えた。
「おはよう、要君」
「……おや、おはよう。優」
強気そうな女子が、俺に挨拶をする。
俺は苦笑を笑顔に変えて、挨拶を返す。
……手紙を出した本人がきやがったよ。
「あ、優! おはよ」
レオニードも優に気づき、挨拶をする。
だけど優は、レオニードに挨拶も返さずに、俺に声をかける。
「ねぇ、あの手紙、読んだ?」
優がにやにやしながら聞いてきた。
俺はにこっと微笑んだまま、なるべく大きな声で言った。
「あぁ。俺のこと虐めるなんて、大胆なことするな!」
虐めという単語を聞き、大勢の人がこちらを向いた。
レオニードには、俺の言葉が聞こえたのだろう。優のことを鋭い目で睨みつけていた。
青い目が冷たく光り、普段の穏やかな笑顔を浮かべているレオニードなんて、どこへやら。今のこいつは、威圧感の塊だ。
「あんた、何なのよ! 話があるから、放課後に体育館に来なさい」
「あ、うん。ちょっと、レオニード。おさえて、おさえて」
今にも優の首を締めあげそうなレオニードの頭を軽く叩きながら、俺はそう答える。
今のレオニードのことが大変で、体育館のことなんて忘れるかもしれないな。
俺はそう思いながら、上履きをはいて、レオニードと一緒に教室へと走って行った。