大人オリジナル小説
- 無題(題名、募集中です!!)
- 日時: 2011/04/15 20:18
- 名前: 等身大りある、と申します。
初めまして。
今回、初めていじめ小説を書かせて頂く者です。
いじめの描写がありますが、いじめを正当化したり、助長したりするようなことはいたしません。
アドバイス・コメントいただけると嬉しいです。
荒らしや中傷は、スルーでお願いします。
- Re: 今のところ「勇気をください」で! ( No.7 )
- 日時: 2011/04/18 19:44
- 名前: 等身大りある、と申します。
第三話『忘れたい思い出』
公立高校、緑陽高校(りょくようこうこう)。
都内では、かなりの進学校である。
思えば中学は、勉強に逃げてばかりだった。
黒瀬くんのことも。
クラスメイトのことも。
私に対するいじめのことも。
全部――忘れようと、必死だったと思う。
私が校門をくぐったところで、ちょうどクラス発表の紙が見えた。
「っと、私はどこかな……」
「ねえ、そこの子♪」
「え? 私?」
私に声をかけたのは、釣り目の美人な女の子だった。
多分、同じく新入生だろう。
彼女は、初対面の私にも、遠慮なしに訊いてくる。
「そう。あのさ、名前なに?」
「? えっと……春沢桜葉だけど」
「すご! 可愛い名前!! あれ、クラス一緒じゃん!!」
「あ、本当だ」
「私、甘夏海香。よろしくねっ」
にこりと、甘夏さんは微笑んだ。
あ、可愛いなあ。
と、思っていると、
「誰か知り合い、いないかな?」
と、甘夏さんは、クラス発表の紙を覗き込む。
私もつられて、目をやった。
男子の最初の方に目をやると。
心臓が、止まったような気がした。
どくん、と。
黒瀬。
黒瀬、刻人。
それは――『あの事件』を起こした、張本人。
私が、中学生だった頃に。
クラスメイトに暴行を加え、意識不明の重体まで追いやった、その人であった。
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