大人オリジナル小説
- 狂心少女と殺心少年
- 日時: 2011/10/09 23:22
- 名前: 星音 キラ
------プロローグ------
誰も、【私】を分かってくれない。
誰も、【僕】を分かろうとしない。
だから、【私/僕】 は………………。
−−−−−−−−−−−−−−−−ー
星音(せいね)キラと申します。
主人公は二人。
狂って狂って、自分が壊れていく事で快感を覚える少女。
自分が壊れていくのを恐れて、自分を殺し続ける少年。
一人は嫌だ。−−−そんな寂しがりやな哀しい少年少女のお話です。
果たして二人は幸せになれるのか。
めちゃくちゃな世界観の中にも、共感出来るところもあると思います。
二人を自分と重ねて読んでみて下さい。
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------登場人物------
神童 奈期 / naki sindou
幸せの中で感じるストレス。
それが彼女を狂わせる。
波沢 鎌夜 / renya namisawa
小さい頃、大好きな母に聞いた『死神さんの話』。
それが彼を違う道へ連れて行く。
では どうぞ。
- Re: 狂心少女と殺心少年 ( No.4 )
- 日時: 2011/10/10 23:24
- 名前: 星音 キラ
第二話 『殺心少年』
《ねえねえ、お母さん!》
《何?鎌夜》
《『死神さん』ってなあに?》
《…死神さんはね、大きな鎌で人間の魂を切りとっちゃうの。》
《ええー!》
《でもね、悪い人じゃないのよ?命を大切に管理してくれてるんだから。》
《命を?》
《そう。鎌夜の『鎌』は、かまとも読むのよ。
だから、鎌夜も鎌を持った死神さんみたいに命を大切にしてね。》
《分かった!僕は死神なんだ!》
《ははは^ ^》
…その三日後。
両親は交通事故で死んだ。
僕はあっという間に一人になった。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−
七年後、俺は12歳になった。
「いってきます」
施設を出て学校に着くと、ある少女の後ろ姿が目に入った。
『あ。』
目が合った。
少女の名前は神童 奈期。
クラスで一番長身な変わった性格の女子。
「よお、デカ女。」
「どーもー 波沢君。早いじゃないかハッハッハッ」
…普通の女子なら「デカ女」に反応すんのに、こいつ何気にクールだよな。変態のくせに←
「お前の方が早いじゃん。なにやってんだよ。」
「栽培委員会だから花に水あげてんだよ。
変な夢みるし眠いしで最悪だぜよ。」
…所々変な喋り方があるが、気にせずいこう。
「ほー。まあ、頑張るんだな。じゃ。」
そういって俺は校舎に入った。
……………………そういえば。
アイツ、変な夢って言ってたよな。
どんな夢だったんだ?
……後で聞いてみるかな。
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がらっ
「おーっす」
…まあ、今日は早く来ちゃったし、挨拶しても誰もいないか。
そう思いながら教室を見わたすと、一人だけ俺より先に来ていた奴がいた。
「…山田…?」
俺と同じくらいの背丈で眼鏡をかけた少女、
山田 美憂が泣いていた。
「どうしたんだよ?」
一応聞いてみた。
そしてしばらく沈黙した後、
山田が口を開いた。
「……奈期が…。」
奈期?神童の事か?
…山田とはあまり話した事がないが、神童とよくつるんでいるのは知っている。
でも神童がどうし…
「死んじゃった……。」
……は?
「あ、のさ、死んだって冗談が過ぎるんじゃねーの?
俺、今神童に会ったんだけど…。」
「嘘!」
……………………いやいや
嘘じゃないし(汗)
続けて山田が信じられない事を言った。
「だってウチ、奈期を殺しちゃったんだよ!!」
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これで前半は終わります。
アンケートをします。やって頂けると有難いです(>_<)
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