大人オリジナル小説
- そらのむこう。
- 日時: 2011/11/30 15:29
- 名前: 笑羅
はじめまして〜^^ノ
初投稿(?)笑羅デスw
これは私が中1のときにノートに書いてた話です。
文章力が小学生並み、いやそれ以下ですがそれでもおkな心優しい方だけどうぞ!
- Re: そらのむこう。 ( No.3 )
- 日時: 2011/12/02 16:50
- 名前: 笑羅
昼休み 美有はいつものようにそっと教室を抜け出した。
いつもなら、屋上へ続く階段を踏みしめるたび 心が軽くなる。
しかし今日は違った。
教室にいるときの息苦しさとはまた別のものを感じていた。
友也がここに来てくれる事を願っていた。
死ぬためではなく 空を見上げるために。
でも・・・・そんなの無理だったんだね。
こんな弱虫の私に 人の命なんて救えるはず無かったんだ。
誰もいない屋上を見て、美有は思う。
「ホントに・・・死んじゃうのかな・・・・」
「誰が?」
後ろから声がする。
「だから坂部・・・・・え?」
美有は後ろを振り返る。
「俺、生きてるけど。」
ケータイを片手に、坂部友也が立っていた。
「来てくれたの!?」
「でも、考えが変わったわけじゃない」
友也はぶっきらぼうに言ってケータイを空に向ける。
カシャ・・・・
美有のケータイと同じシャッター音だった。
「俺も空ヲタクになってみようかなって思っただけ。どーせ死ぬなら何かをやり通してから死にてぇし」
「なっ・・・・だからヲタクじゃないって・・・ば」
ふと美有は友也のケータイに目をやる。
「・・・・坂部君・・・・なかなかの腕前だね」
「は?」
「いい写真撮るねって褒めてるんだよ」
「これが?ま、ヲタクが言うんだから間違いねぇかもな」
そう言って友也はケータイを閉じた。
美有は少し嬉しかった。
少しでも、友也が自殺を思いとどまってくれたなら、それでいい。
きっと、空の写真を撮り続ければ、前を向いて進んでくれるだろう。
「・・・・美有、ニヤニヤしすぎ。」
「ほほーぅ、さては何かあったか?」
放課後、グループの友人に詰め寄られる。
「えぇっ!?なにもないよぉ〜」
美有はおどけた感じで言ってみた。
「またまた〜ぁ。うちら最近恋バナ多いんだよ。だからぁ、そういうのはすぐ見破っちゃうわけ。」
「そーそー。美有がいない間に話は進んじゃってるよ?」
「そうなんだ・・・・」
恋バナか・・・誰かの悪口じゃないんだね。
心の中でそうつぶやく。
「で?実際どうなの?好きな人でもいるの?」
「えーっ!何でうちらに黙ってんのさー!!」
友人たちは盛り上がる。
「違う違う!好きな人なんていないよ〜!みんなといるほうがダンゼン楽しいし!」
「美有・・・・・心の友よ!」
友人がみな美有に飛びついた。
みんなといて、久しぶりに、楽しいと思える。息苦しくならない。
久しぶりだった。
でも・・・・つかの間の幸せだった。
「・・・・んでさぁ、話変わるんだけどさぁ、美有もちょっと聞いてよぉ!2年の森ってやつマジウザくってさぁ〜」
グループのリーダー的存在の杏花が話を変えると、話題はすぐに悪口に切り替わった。
みんなといるほうがダンゼン楽しい・・・・か・・・。
小さな嘘をついてしまった。
美有はそう思った。