大人オリジナル小説

彼女は私に依存してる
日時: 2012/03/19 17:13
名前: 三世

#プロローグ


ねぇ、

教えてよ




どうして貴女はワタシの大切なモノを、

拒み、

妬み、

罵倒し、

枯らしてしまうの?


醜い、

そう言って貴女が握り潰してしまったモノは、

ワタシが必ずこの手で受け止めてみせる


嗚呼、

無邪気に明日を語り合ったあの頃が懐かしい


このまま貴女が何も気づかないのなら

ワタシは貴女を壊し、この滑稽なモノガタリを終わらせるよ。
















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Re: 彼女は私に依存してる ( No.3 )
日時: 2012/03/19 20:46
名前: 三世

#3


「さんなぇ〜!!」
ガラリ。
教室の扉を開き、
一目散にこっちへ駆けてきたのは、
小学校時代からの親友、
若葉。
「よく私が来るって分かったね」
感心したように私が言うと、
「だって窓から早苗が登校してくんの見えたから」
って若葉が笑った。

「ねぇ、
蛍ちゃんってどんな子?」
鞄の中から教科書やノートを取り出す私を見て、
若葉が目を輝かす。
「どんな子って…」
空っぽになった鞄は嘘みたいに軽い。
私はそれをロッカーの中に押し込めると、
椅子に腰掛けた。
「こないだも話したじゃない」
机に頬杖をつきながら、
上目遣いで若葉を睨む。
すると若葉も床にしゃがんで、
私と視線の高さを同じにした。
私の方が少し高いけどね。
「もっと知りたいのよ〜、
だってあんたんちに住んでる子でしょ?」
「住んでる子、じゃなくて家族、ね」
「そーともゆう」
「……で?」
「いいなぁ、って」
「はぁ?」
若葉にはお父さんもお母さんも弟もいる。
決してお金持ちなんかじゃないけど。
前に若葉の家に泊まったとき、
すごく明るくて仲のいい家族だという印象を受けた。
なのに、
「何でよ?」
すると若葉はため息をつき、
「超鈍感!」

キーンコーン、カーンコーン……

同じタイミングでチャイムが鳴った。
「んぁ、じゃ後で!!」
若葉が私の席から去る。
超鈍感て……。
何だそりゃ。
こっちもはぁ、である。
ガラガラガラ。
「おーら、お前ら席着けよ!!」
担任の先生が教室に入ってくる。
その後ろにいるのは……



蛍だ。



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