大人オリジナル小説

私は今を生きている
日時: 2012/04/28 17:58
名前: 月

…登場人物…


【山本絵美】  (中学1年生)
外ではひとみしりの多い子。裏と表が激しい。自分に対してプラスのことは信じないがマイナスなことは信じる。気分の波が激しい。


【岡田若菜】  (中学1年生)
双子の妹。絵美と2年生から仲がいい。言いたいことはしっかりいう子。絵美に心を開いている。周りからは「双子の姉のほうがいい」と言われ1人で抱え込んでいる。


【岡田花音】  (中学1年生)
双子の姉。若菜とは真逆の性格。優しくひとみしりのない子。でも若菜にしか見せない顔がある。


【中野歩】   (中学1年生)
絵美と中学1年生の時に仲良くなった子。態度がでかい。そのせいで周りから嫌われている。でもとてもおせっかいで話しやすい。


【木下奈々】  (中学1年生)
アスペルガーの子。よく絵美、若菜、花音についてくる。歩は奈々のことを嫌っている。周りからは黴菌扱いをされている。


【広瀬カンナ】 (中学1年生)
暗い感じの子。うちとけていくと楽しいが人を見て笑う癖がある。やさしい感じとは裏腹に気分屋さん。


【谷口彩】   (中学1年生)
明るい子だが嫉妬深い。嫌いな人と好きな人との態度が激しい。嘘をよくつく。


【北村かよ】 (中学1年生)
気が強い子。下品でよくしゃべる。信用していいのかよくわからなくて
混乱させられることもある。



【田辺ほなみ】 (中学1年生)
絵美とはあまり仲良くない。先生にいつも逆っている子。カンナと仲がいい。リスカをしている。


【松本愛莉】  (中学1年生)
みんながビビっているボス。性格がものすごくきつく機嫌が悪い時はやばいことになる。歩と仲がものすごく悪い。

≪続く≫

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私は今を生きている ( No.2 )
日時: 2012/04/28 17:59
名前: 月

<2話>〜悪夢の入り口〜


私は昔からそうだった。人によく思われたくて「いい子」の振りをしてい


た。そんな私は今から大きな穴に落ちる…


歩が帰った後ゲームをしながらお母さんを待っていた。


「ただいまー。」


「おかえり」


反抗期だった私はよくお母さんとけんかをするようになっていた。


「絵美、今日どうだった?」


「歩と遊んだ」


「歩ちゃんと友達になれたんだ。よかったね!」


「うん」


お母さんはいつも私のことを思ってくれている…


けど最近どうしようもないくらいイライラする。


次の日学校に行くとカンナと歩が一緒に楽しくしゃべっていた。


わからないけど胸のあたりがモヤモヤした。


「おはよう。」


カンナと歩に言うと「おはよう」と返してくれたことがなんだか不思議


なくらいホットした自分がいた。


3人でいるときは2対1人よくわかれる。たとえば…


カンナと私、私と歩、カンナと歩


2ペアになったら残り1人はなかなか話題に入れない。私はものすごく


それが嫌だった。


帰り道はいつも若菜と花音と帰っている。若菜と花音とはなんだか最近


少し距離が開いたような気がした。


「絵美友達できた?」


「うん。歩っていう子と最近一緒にいるよ。」


「………」


えっ…なんか変なこと言った?


「やめといたほうがいいよ…歩って言う子は」


そう言われた私は無償に腹が立った。何にも知らないくせに…


「そんなことないよ…一緒にいて楽しいし…」


「だから愛莉っていうことつるんでるらしいけど…」


愛莉その言葉を聞いた瞬間びくっときた。愛莉は皆から嫌われているけ


どみんなは何かされるかもしれないと思って機嫌取りをしている。


私もその中の1人だ…


話はエスカレートしていき私は怒りに達していた。


「んじゃバイバイ…」


そういうと私は家にいたお母さんにイライラしながら話した。


家の中と外の態度が違いすぎる私は家にいることでリフレッシュされ


ていたのかもしれない。


「お母さん、若菜と花音が歩のことボロクソに言ってたんだよ!もうほ


んとに何なの?意味わかんないし?!」


お母さんは無言のまま聞いていたのが今でも覚えている。


次の日学校に行くと愛莉の友達、麻衣がこっちにきた。なんだろ…


「宿題教えて!」


あ〜よかった。


「いいよ♪」


いつものいい子のふりは日に日にいつもの自然の自分に代わっていた。


だから気分も楽だった。今日も麻衣がこっちに来ると宿題を教えてい


た。


そのとき愛莉が来た。最悪だ。でも今日は機嫌が好さそう。


「麻衣何してんの?」


愛莉はそういうとこっちに近付いてきた。


「宿題山本さんに教えてもらってんの〜」


「山もっさん麻衣頼む!」


そう言われたのがものすごく嬉しかった。


私の学校はもうじき運動会がある。席替えをしていまいち気分が暗くな


っていた私は表情にも出ていたんだと思う。背の高い私は愛莉と麻衣の


前だった。愛莉と麻衣はものすごく背が高い。


並び方を間違えた私は急いで戻った。愛莉と麻衣はにらみつけるように


こっちを見るようになった。その日もいつもどうりに並んでいると愛莉と


麻衣がこっちを見ていた。


「絵美うざくない?」


「うざいしうっとしぃ」


その言葉が聞こえた私はものすごくショックだった。


でもなぜ言われたのかそのあとすぐにわかった。


小学6年生の時に仲良くしていたしおりにこんなことを言われた…


「絵美なんで歩と一緒にいるの?友達じゃないけど一緒におるパター


ン?」


「何で?」


「歩ってうっとーしくない?」


自然の自分をやめた私はまたいい子のふりを始めた。地味におとなしく


それを守っていた。合わせよう。そうじゃないと私がいじめられる…


「うん。うっとーしよね」


ものすごく辛かった。歩と一緒にいたいのにいじめられるのが怖い私が


いた。それから私はカンナに相談した…大事なことを…


≪続く≫


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