??「お〜い憐衣!!」
誰かが俺の名前を呼ぶ。
振り向くとそこには圭斗の姿があった。
圭斗 「はよっ!暑いな!」
憐衣 「そうだな。」
いつの間にか汗だくになってるのに気付き、手で汗を拭う。
圭斗 「さて俺が呼んだ理由は…」
憐衣 「どうせ“アレの事だろ?」
圭斗 「さっすが!」
“アレと言うのは、taimu fosihikusuつまりタイムマシーンの事。
俺が鬼だとわかったその日から時渡りをよく頼まれる。
そうあの時。
今から12年前の事…
ー12年前ー
?? 「血が欲しい、お前血よこせぇぇぇええええ!!」
ズバッ!!
?? 「ぎゃあああああ!!!」
憐衣 「やっと死んだか…」
?? 「ッ!!…ァッアアッ!!」
憐衣 「!人間!!」
?? 「たっ助けて…!!」
そうあの日ある人間に会った。
憐衣 「見られたか…」
冷酷な瞳で見つめる。
圭斗 「あっぁあっ…」
震えている人間を見て一瞬思った。
ー殺せない…ー
憐衣 「名はなんと言う。」
圭斗 「圭斗。 神崎圭斗。」
憐衣 「気に入った。鬼として知られてしまったが…」
圭斗 「……。」
憐衣 「秘密にすれば助けてやる。」
圭斗 「秘密にする!!するから!」
その時油断していたのが悪かった。
後ろに赤く光る目。
人間何てどうでも良かった。
それなのに。
思わず走り出す。
人間の前で手を広げる。
ブッシャァッッッ!!
初めてだった。
人間をかばったのは。
圭斗 「!!目っ目が!!」
何故だろう。
何故人間は殺そうとする相手を助けるのだろう。
圭斗 「しっかり!!」
人間に心配されるほど弱くない。
鬼の4鬼王の1番の鬼だ。
圭斗 「憐衣!!」
ぁあそうか。
こいつも鬼だ。
記憶を消され人間となったんだ。
ぁあ圭斗お前か。
4鬼王の2番の…。
懐かしい訳だ。
お前だもんな。そうだ。
左目を隠し初めた理由。