大人オリジナル小説
- そして、神様に跪く
- 日時： 2013/01/14 16:36
- 名前： 歌羽
第一章：どうなってもいーや
学校の昇降口に入る。
『西崎 明日香(にしざきあすか)』の靴箱を目指す。
黒い光沢のあるローファーを脱いで、上履きに履き替えようとすると、紙切れが落ちてきた。無造作に折りたたまれたその紙を見る。
『お前、マジで死ね』
ったく・・・いつまで幼稚なんだよ
そんなことを思いながら、勢いよく破りちぎった。
階段を上っていると、髪が顔にかかる。痛んで、絡まっている茶色い髪を耳にかけようとすると、補聴器が手に当たった。
私は、難聴者。耳が聞こえない。
こうなったのは親のせいで、小6からこの補聴器を使っている。
虐待を受けていた。気づいたら叩かれて、蹴られて、殴られて・・・
それが長い間続いた。あまりにも辛かった。親に殴られているときに私は怪我をして、『音』という存在が遠くなった。
その後、親は、虐待容疑で逮捕。私は養護施設。
それから親の顔は見ていない。別に、見る気はないけど。
そうしたら、それだけじゃないんだよね。今度はいじめが始まる。
高校生になったら終わるかなと思ってたいけど、いまだに続く。
もう、どうなってもいいや・・・
そんなことを思っていたら、自分の教室についた。
ドアを開けたくない。だけど開けるしかなくて、ゆっくり、だけど強くドアを引いた。
相変わらず、視線は冷たい。
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初めまして。歌羽(うたう)といいます。
『いじめ』がテーマ・・・
半分実話、半分フィクションですｗｗ
とりあえず、かけるとこまで書いてみようかな・・・
がんばろうと思います(´ω｀；)
コメお待ちしていますｍ(- -)ｍ
- Re: そして、神様に跪く ( No.2 )
- 日時： 2013/01/25 21:28
- 名前： 歌羽
第三章：いつまで続くんだよ
初めて、人間に謝られた。
いつもは、謝る側だから、どうリアクションを取っていいか分かんなくて、茫然としていた。
周りの女子は・・・その可愛くて恐ろしい目で、私を睨む。
それもそのはず。成瀬はクラスで、人気がある。何度も告白されているのを、見たことがあった。
そんな彼と、目を合わせたからだろう。私に対する視線は外れることはなかった。
また、梓が、こっちにやってくる。私は頬杖をついたまま、私のところに来るまで、待った。そして、私の机にペンで殴り書きする。
『気安く光太とコミュとってんじゃねーよ！ウッザ！！』
だから、私も携帯で文を打つ。
『別に望んでやったわけじゃないし、向こうから来ただけ』
音は聴こえなかったけど、梓は確実に、舌打ちをした。
私の携帯を奪って、分を打つ。
『放課後 屋上に来い』
それだけ打った後、私の足を踏んづけて、またいつものグループのところへ帰った。
私は、鞄から本を取り出して読む・・・ふりをする。
周りの視線が辛い。本を読もうと思ったって、横からクラスメートの目が見えてしまう。
中には、助けたいと思っている人もいる。だって、どうしようか焦ってる人がいるから分かる。
だけど、決して私のところに来ようとしない。自分を守りたいから。
私のところに来ちゃえば、梓に嫌われる。
なによりも自分が最優先。そりゃそうだろうけど・・・
だったら、助けようとしなくていい。自分を守ってればいい。
梓とは、小学生のころは親友だった。
そのころに、耳が不自由になって、不便が多くなったときに、よく梓が助けてくれた。
だけど、中学に入学したばかりのころ、梓は私を助けてくれなくなった。小学校の時より人が多くなって、気が合う人を見つけたんだろう。
そしてその友達はいじめっ子。ターゲットは私。
それからだ。梓が怖くなったのは。梓が天敵になったのは。
梓は、他の人に私が耳が不自由だとゆうことを話した。
人と違うせいなのか、よく笑われた。べつにすごく辛かったわけじゃない。親に捨てられるなら、友達がいない方がマシだったから。
高校に行ったら梓とは離れると思った。私は私立単願にした。
梓は県立希望だったか、不合格。滑り止めの高校・・・私と一緒の高校に入学した。
梓がいる限り、私へのいじめは終わらないと思っていたから覚悟はできていた。別に平気だった。もう、どうでもよくなった。本当にいつまで続くんだよ・・・
昼休みになる。梓は仲間を連れて私のところに来た。
私の腕を掴んで、屋上まで運ぶ。ずるずると引きずられるように歩いた。
屋上のドアを閉め、私を身動きが取れないように体を固定される。
梓がハサミをポケットから出した。刃をむき出しにして、私の髪に当てる。
さすがに嫌だった。思い切り抵抗した。私の肩をつかんでいた女子を蹴る。３秒もたたないうちに梓は私を殴った。朝殴られた時よりも力強かった。
すると、屋上のドアが開く。よく見えないが人の気配がする。
ドアから、私たちを覗く、『岡崎 涼(おかざきりょう)』がいた。
涼と目が合う。その瞬間、私たちのところへ走ってきた。
何か叫んでいる。梓が涼の存在に気付く。ハサミを後ろに隠して、何やら笑顔で涼と話していた。
梓が私を睨む。そして、屋上から去って行った。
涼が自分の携帯を取り出し文を打つ。
『明日香、大丈夫？』
私は、目元をぬらしながらうなずいた。
