大人オリジナル小説
- 例え何度裏切られたって
- 日時: 2013/10/30 02:29
- 名前: 秋月弓菜
私はね、君達が大好きなの。
だから、何回君達に嫌われても、私はずっと好きでいる。
―――――
ドカッバキッ
教室に嫌な音が何度も何度も鳴り響く。
「お前、その顔キモいぜ?死ねば」
少し長めの黒髪をした神根輝は、私の体を蹴りながらそう言う。
「そうそう。お前が死んだ方がみんなも幸せだって」
茶髪の赤島翔は、私に色んなものを投げつける。
この二人は、私の学校でも結構人気のある男子だ。
「……ううん、嫌だ」
私はズキズキと痛み、血が流れ出る体を動かして立ち上がる。
「……私は、消えないよ」
私は微笑み、そう言った。
「ハッ、気持ちわりい」
「そんなこと言ったってかっこよくねーっつーの!」
神根輝は私はの頬を殴る。
その勢いで私はまた倒れた。
「ダッサ!」
それを見ていたクラスメイトの一人は笑いながらそう言った。
「…………」
私が無言で顔を上げると、皆少し焦るような顔をした。
「……皆、大好きだよ」
また私は微笑む。
微笑んで、君達を愛する。
だって、私は知ってるから。
君達が、本当は優しいのを。
- Re: 例え何度裏切られたって ( No.4 )
- 日時: 2013/10/31 00:19
- 名前: 秋月弓菜
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「ただいま」
見慣れた自宅のドアを開ける。
“おかえりなさい"
ずっと前は普通にこれが聞こえてた。
静かなリビングに行き、テレビを着けてキッチンへ行く。
ニュースを耳で確認しながらお湯を沸かしてココアの粉末、シュガー、コップを
取り出す。
私は極度の甘党で、シュガーは一杯に8本くらい入れている。
甘い香りがするココアを片手に、リビングの一人用ソファに腰掛ける。
テレビの音を少し小さく設定。
「次は天気予報です」
「えー、今週の〇〇の天気ですが、いよいよ厳寒期に入る模様です。マフラーやコートなど、対策すると良いでしょう」
「……マフラーか」
何処に仕舞ったけな。
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