大人オリジナル小説

杜若の花が咲く頃は【スクールカースト】
日時: 2014/09/20 19:55
名前: 源近

スクールカースト(または学校カースト)とは、現代の日本の学校空間において生徒の間に自然発生する人気の度合いを表す序列を、カースト制度のような身分制度になぞらえた表現。もともとアメリカで同種の現象が発生しており、それが日本でも確認できるのではないかということからインターネット上で「スクールカースト」という名称が定着した。






カキツバタ(燕子花、杜若、Iris laevigata)はアヤメ科アヤメ属の植物である。カキツバタは湿地に群生し、5月から6月にかけて紫色の花を付ける。内花被片が細く直立し、外花被片(前面に垂れ下がった花びら)の中央部に白ないし淡黄色の斑紋があることなどを特徴とする。

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Re: 杜若の花が咲く頃は【スクールカースト】 ( No.4 )
日時: 2014/09/22 18:20
名前: 源近

二年四組の担任は一ノ宮雄介。花咲中学に勤めて三年の二十八歳の男性教諭だ。
「よろしくお願いします!」
体育館の外の廊下で、ウルフヘアーで鋭い目つきの俳優風な顔立ちの一ノ宮に向かって、あやめが頭を下げる。
「…」
彼は無言であやめの横を通り過ぎた。






「…と、いうわけで、今日からお前らの二年としての生活が始まる。担任以外は持ち上がりだが、四月の終わりごろから一年も入学してくるので、中学年としての自覚を持って行動しろ。以上」
「はあーい」
HR中。間延びした返事が教室に響く。
ふと、あやめは教室にいる生徒の中で六人の生徒が目に留まった。写真付きの生徒名簿を片手にその生徒を観察する。
一番後ろで教卓から見て左側の席に座っている、少しパーマがかかった茶髪のジャニーズ風イケメン男子、一ノ瀬京馬はずっとガムを噛みながらスマホをいじっている。その近くの席に座る三人の少女、空条咲良、華月夢菜、冷泉未亜は教師の話中にも関わらずペチャクチャしゃべり倒している。残りの二人の男子、松風凌空と暁蓮は漫画の話題で盛り上がっている様子だった。
「あの…一ノ宮先生……あの六人、注意した方がいいんじゃ…?」
「ほっとけ」
彼は一言そういうと、一時限目の学活に移った。

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