大人オリジナル小説
- 【オリジナル】悩み多き救世主達
- 日時: 2014/10/05 21:59
- 名前: 八歌
短所が長所…よくある話だ。
自己中な奴には、自分の意見を曲げない強さが。
自己嫌悪になる奴には、このままじゃ駄目だという向上心がある。
それは本人からしちゃ、消したいくらい嫌な自分なんだろう。憎み、恨んでるんだろう。
でも、と俺は考える。
そこも含めて【自分】じゃないのか?自分の短所は他人から見れば羨ましい長所になる事がある。その可能性を信じてみても良いんじゃないかって…。あの人達や色んな未練を見て、接して。俺は改めてそう思ったよ。
これはそんな事を教えてくれた、とある可笑しな部員達の物語…_。
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初めまして、八歌です。
右も左もわからない状態ですので、何かありましたら気軽に教えて戴けると助かります。
本作は問題に対して励まし、前向くための非日常な学園もの。登場人物の《欠点、状況改善》をテーマとして書いていきたいと思います。
同じ欠点を持った誰かが共感して戴けるような、そんな小説に出来ればいいな…と。
綺麗事にならないように頑張りたいです。
よろしくお願いします(`・ω・´)
追記:只今作品の登場人物の参考に
・自分の直したいところ
・自分じゃないけど直してほしいところ(悪口は不可ですよ)
・嫌だった、辛かったこと
・○○だったらいいのにと思うところ
(或いはこれらをコンプレックスとしたオリキャラ)を募集中です。話を元にキャラクターとして登場させたいと思っています。
というのも短所、欠点、悩み、代え難い状況…と言えど人それぞれなので、全部は分からないのです。なので辛くなければ、話をお聞かせ下さい。匿名で大丈夫です。
図々しいとは思いますが、よろしくお願いします(´・ω・`)
- 03「短所は長所」 ( No.3 )
- 日時: 2014/10/05 21:17
- 名前: 八歌 ◆1HU22jSFBY
…昔っからこいつの周囲を巻き込む性格は有名だ。根が悪い奴じゃないんだが、そういう所では正直な奴なんだろう。俺は溜め息をついて問いかけた。
「結果は」
「即答で断られた」
だろうな。
「な。頼むよ蛍。仮入部だけでいいから」
「………しょうがないな」
「よっしゃっ」
「でも仮入部だけ。仮入部だけだぞ。合わなかったら即別の所にいくからな」
「わぁってる。そん時はオレも一緒だし」
「何でも一緒にしたいのな」
「当たり前じゃん。蛍と一緒だと退屈しないし」
「なんだそれ。…まあいいが」
俺は思わずクスリと失笑する。相変わらずだな。
稟のこういうところは嫌じゃない。少し子供っぽいとも思うが、時々可愛いとも思う。女子のように愛らしいという意味でなく、子供の悪戯のように微笑ましいって意味だ。俺は悟られないように首を傾げるふりをして、喜ぶ稟に問いかけた。
「で、見学の日付は?何曜日に活動するんだ」
「今日。でもって活動は毎日」
また急な話だな。
「毎日あるのか」
稟は納得いかないように頷いた。
「そうなんだよ…おかしいだろ?任意で文化を研究するのに、毎日って」
「物好きが居るんだろ」
「部員全員?」
「かもな」
「え、やだ」
「じゃあ止めとけ」
「それもやだ」
「おい」
こいつの嫌々癖は何とかならないのか。
「まあ」
なる訳ないよな。小さい頃から一緒だが、治りそうな気配は一切無い。でも、それはそれで良いんだろう。何事も【はい】の稟は、どういう訳か似合わない気がするから。嫌な事をはっきり嫌だと言える。それがこいつの長所であり、また短所なんだろうな。
「とりあえず行ってみるか。今日は暇だし。場所は?」
「今日はって蛍、今特に何もしてねぇじゃん。剣道も辞めちまったし。えっと…ああ、場所は第二資料室」
「資料室か。いかにもって所だな。こりゃ期待は出来なそうだ」