大人オリジナル小説

わたしたちが、せいぎのひーろー!
日時: 2015/09/22 20:20
名前: リザ ◆A4jsQTgi.Q




「ようこそ!6年2組へ!」





「仲良くしようね!」






「○○ちゃんは悪くない!悪いのは先生たちだ!」






「私たちは、正義のヒーローだから、○○ちゃんのこと、守ってあげるよ!」








Page:1 2 3 4



Re: わたしたちが、せいぎのひーろー! ( No.4 )
日時: 2015/09/23 20:59
名前: リザ ◆A4jsQTgi.Q

第二話



それからと言うもの、私はあっという間にクラスに溶け込んでいった

喋るのが苦手で少し内気だった私

でも莉愛ちゃんや6の2の皆のお陰で明るく、喋るのが大好きになった

「みんなぁ〜っ注目〜!」

ある日の昼休み。

お洒落で明るい麗奈ちゃんが右手にくじ引き用の箱をもってそう言った

他の子は麗奈ちゃんの回りに集まる

私と莉愛ちゃんもトランプをやめて、皆の輪に入っていった

「最近雨ばっかりでつまんないでしょー?」

そう。二学期に入ってからと言うもの、雨が降ってばかり。運動会の練習もろくに出来なかった

「だからぁー新しい遊びを考えました!」

流石麗奈ちゃん。

みんなで遊べる遊びを考えるなんて

「何するのー?」

そう、クラスの女子が言うと麗奈ちゃんは、机の上に座り直して、箱を両手でもって━━━━

「それは、苛めです!」

━━━━そう言った

それを聞いた私はもちろん、他のみんなも声を失っていた

「くじ引きで、当たり≠チて書いてある人がターゲットね!気が変わったときにターゲットは変えるから!」

声を失っているクラスメートにたいして、麗奈ちゃんは話を進める

「麗奈……苛めはちょっとやりすぎじゃない?」

「はぁ?遊びよ?あ、そ、び」

━━━━パンッ

莉愛ちゃんの言葉を無視して、麗奈ちゃんは手を叩く

「みんな〜出席番号順にならんでね〜」

もう何も言えないクラスメートたちは、箱の前に素直に並ぶ

一人引けばまた一枚……くじを中にいれているため、誰が引いても中身は同じ数。


「みんな引けた〜?」

最後の私が引き終わり、麗奈ちゃんは箱を使われていないロッカーに入れる

「せーので開くよ!」

麗奈ちゃんの声に、ごくりと唾を飲み込む

「せーっの!」

━━━━バッ

みんなで一斉に、閉じてある紙を開く

━━━私は

恐る恐る目を開けて、紙を見る

そこには━━━━━━何も書いてなかった

「萌羅ちゃん、どうだった?」

「あ、私?大丈夫、だったよ……?」

そう言い、莉愛ちゃんに紙を見せる

「ねぇ……萌羅ちゃん」

「ん?」

「どうしよう……」

少し涙声の莉愛ちゃん

顔を見ると目にも涙が光ってる

「引いちゃった……」

ポロリ、莉愛ちゃんの頬に涙がつたる

引いちゃった?

「当たりを引いたのは誰ですか〜?」

教室に響く、麗奈ちゃんの声

「助けて……萌羅ちゃん……!」

━━━━どうしよう

助けてあげたい

私ができるなら身代わりになりたい

「引いたらくじの交換は無しだよぉ〜?」

「萌羅ちゃん……!」

「…………萌羅と莉愛、どうしたの?」

見つかった━━━━!

「へぇ〜……?莉愛が引いたんだ……?」

麗奈ちゃんの声が、少し低くなる

「みんな〜!今日からのターゲットは莉愛に決まりました〜!」

パチパチと麗奈ちゃんの友達から拍手が起こる

何で拍手……?

莉愛ちゃんがいじめのターゲットにされたんだよ?

何でみんな平気な顔してるの?

Page:1 2 3 4



小説をトップへ上げる
題名 *必須


名前 *必須


作家プロフィールURL (登録はこちら


パスワード *必須
(記事編集時に使用)

本文(最大7000文字まで)*必須

現在、0文字入力(半角/全角/スペースも1文字にカウントします)


名前とパスワードを記憶する
※記憶したものと異なるPCを使用した際には、名前とパスワードは呼び出しされません。