大人オリジナル小説
- 月光夜
- 日時: 2015/11/28 17:13
- 名前: アユラ
月明かりが 照らす 今宵
貴方の事を 想います
なぜあのような事しか 言えなかったのか
あのような事に なってしまったのか…
月は 何も語らず
ただ 静けさを称え
私の傷を えぐり続ける
貴方は今、
幸せですか?
Page:1 2
- Re:月光夜 ( No.2 )
- 日時: 2016/01/31 22:43
- 名前: アユラ
〜1〜
人生というものは、何ともつまらないものだ。
ただ、呼吸をしているだけで、時間が、毎日が行き過ぎていく。
そう、思ってやまない、暖かい日の夕方。
販売の仕事を終え、帰路にいつものように、着くあたしを、風も、空気も、蔑んで憐れみの目で見ているような、気がしていた。
あたしは、気付けば30歳になっていた。
これまで、色々な事があったはあったが、どれもこれも、目を見張るような変化ではなかった。
むしろ、この歳まで生きていれば当然、というような変化ばかり。
しかしあたしは、こうしてまた、何の変哲もない毎日を送っている。
それが、どれだけ、酷く虚しい事か。
あたしは大きなため息をひとつつき、ひたすら前を向いて歩いていた。
下を見ると、自分に負けそうな気がした。
Page:1 2
PR