大人二次小説(BLGL・二次15禁)

ハイキュー【BL】影月影日及影感謝感激及川さん祭NO,0必読
日時: 2015/08/13 16:59
名前: からくりピエロ

からくりピエロ覚えてますか?ww
多分何回か別館とかで活動してましたw
line民だったけど明るく楽しい生活を壊されまして逃げ込んできますたwwwwwww

ハイキューにはまって戻ってきましたw駄作ではございますけど、R入ったり、あとオリジナルで書いたり…基本とびおちゃんすきなんでw


よろしくお願いします


書けるCP

影日←コレ多い

研黒

黒研

夜久リエ

リエ夜久

大菅

西東

及岩

その他リクエストあれば受付ますよ!
ないけど!

きてほしいなっていう!願望!


あ、カゲプロも書けます




1月31日(土)
参照100越えありがとうございます!!!!!
見てくださってる方、本当にありがとうございます!
絶やさずずっと更新しつづけます!




目次

影日>>1-4>>18>>20>>24>>27>>35>>38>>40

告白>>8

及影>>9

リエ夜久>>10>>13

夜久リエ>>19

死ねた>>17

木赤>>32

月影>>41

黒研>>42-43

忠様
影日>>26
影及>>38
影月>>31



8月13日

ハイハイハイ!からくりピエロです!
及川さん祭(笑)とは、まぁ…ノリです!はい!w
閲覧数がもう少しで10000達成となるので、10000になった日から3日間、及川さん受け攻め3P(むふふ)等、及川さんのたくさーーんつまった小説を大量に投下したいと思ってます。

まぁあと1000ちょいですけどw

及川さん祭開始はまたタイトルにかかせてもらいます!

日頃から見て下さってる方々、コメントも残して下さってる方々、ほんんんんんんとおおおおおうにありがとうございますぅぅぁぁぁぁあ!(黙れ死ね

さて…祭りにそなえて小説かいてこようかな…


(すべて友達の思いつき。主被害者)

大量に、はだいたい1日に5〜8作品を投下します!

夏休みって良いねぇ…

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Re: ハイキュー【BL】影月影日及影(リク超大募集) ( No.538 )
日時: 2015/06/15 10:55
名前: からくりピエロ

そりゃあ、俺だってリエーフの事が好きだし、恋人だからいつかやるのも予想していた。
予想していたからと言って驚かないわけじゃない。

だからとか、云々はあんまりわからないけど驚かないからと言って良い訳じゃない。


「う゛ーあ゛ーはーなーせーっ!」
「イヤですよ、いさぎ悪いですよ夜久さん…!負けたくせに…ッ!」
「そんなもん俺の記憶にねーし!!!」
「うーわっ、」


もうっ、と大きな声を出して一気に力を抜く。
そんなリエーフに疑問感を抱く。何が楽しいのか。いじめるのが楽しいだけだろ、“上”の奴は。
それができなくなっても何も損しないくせに、と考え込むと肩に顔を乗っけて呟かれる。


「___やるんすか、やんないんすか。」


黙っていると、暫くして起きあがる。妙にしん、としたこの空間がちょっとだけむなしく感じた。


口に当てていた両手を離して、もう、なんでもなれとか思ってた。
目を堅くつむって口が震えてしまう。


それにかすかばかりふは、と笑ったようなリエーフの声。ちゅ、と軽い音を立ててキスをされたのは頬。

油断して目を開けると、悪戯をするときの、あの笑顔をして口にキスを落としてくる。

「ッ、ん…!」
「夜久さん、明日立てなくなっても、許して下さい」
「ゆるさねぇよッ!」

ばしん、と俺の両肩のさらに少し横に置かれた両手をたたく。このふわふわしたかんじは…悪くない。


「あっ、…!」


手が服の中に入ってきて、リエーフのやや長い爪が乳首を擦った瞬間自分でも無意識にでる声に自分が一番驚いて両手をすかさず口に当てる。


(やば…何コレ、)


すごい鼓動が速まる。

「ッー…!ぁっ、…ッ!」
「手、退けて下さい」


指を絡ませて顔の横に持って行かれると、どうしても力が抜けてしまった。
もう全部混ざって、全て“快楽”

「ぁっ、あッん、ぅ…!リエ、フッ、」

自身を上へと擦り上げられてどうしようもないくらいの快感が飛ぶ。
もう為すすべもない無意識にでる甘い声を抑えようと必死になるも、もうそこには何もなくて、押さえる物すらもない。

「ぁぁあっ、ッ!」


ぴしゃん、と白濁が飛び散る。手についた精液をリエーフはなんの迷いもなく孔の奥深くへすすめる。
その体験が初めてすぎて後ずさりをしようにも出来ず、ただ気持ち悪い感覚におそわれる。


「っ、ふぅ…!きもちわる、…」

そんな感覚に身をまかせながら涙がでてしまう。
リエーフの指が最奥でぐりん、と一周すると感覚は一気に反転した。
さっきまで萎えていた自身が一瞬で天を仰ぎ擡げている。


「ぁっ!ッ、な、に、や…だ…ッ!ぁっ、ん、」
「ここですか?」
「ぁあっ、ッ!やだ、や…!」

こり、としこりのようなものの所をずっと引っ掻いてその快感にどう対処するべきかわからず、ただ身を捩るしかできなかった。


暫く、そこばかりを触られてその快感になれていない体はいきたくてもイけなかった。

するとリエーフは俺のものを擦り、舌で乳首を転がし遊ぶ。
そんな執念な責めに耐える術はなく、あっというまにいってしまう。それをリエーフはまた悪戯っぽい笑みで見て、指が引き抜かれ何かが当てられる。


よくわからないけど、指より太いし、目をあけないとわからないのに開けたくなかった。

すでに汗と涙でいっぱいの頬はさらに涙が伝っていた。



ずぶ、と入ってくるそれに痛みを伴う。


目をうっすら開けるとリエーフのものがはいってきているのが、___分かった。


「あ゛っ、いた、ぃ…!」



つい本音がもれてしまう。そんな俺の額にキスを落としてくるリエーフは大人なんだなと理解する。
でもやっぱり俺からしてみると子供で。

でもこういうときだけ


大人だと思う。



「っ、そこばっか、やだっ、ぁ…!ッふ、…!」


最奥のしこりのような物を狙われ、またしても身を捩ることしか出来なかったが、リエーフはそんな俺の状況を察してか少し笑いながら言ってきた。


「此処だけでイけたら今日終わりにしますから」
「ッ、ぁっ、無理、」


といいつつも快感の波は押し寄せてきて、いつのまにか白濁が飛び散っている光景を最後に、目の前が暗くなる。


目を開いた頃には、外も暗くなっていた。


「いてェし、__....あークソなんだアイツクソ、死ね、」


顔に片手をあてるととんでもなく熱くなっていて、てれてなんかいない、いや、…とか云々回想繰り返して。


たぶんいつヤってもこうなるけど

やっぱりリエーフのかっこよさには少し負けてしまう。


______

うぇえ!?こんなのでよろしかったっすか!??!?ゴミをよんでくださりまことにまことにあざした!


ていうか愛読してくださっている私のりあともに

「私があのスレで一番はじめにかいたCPはなーんだ!」
「しらねーよしね」
「じゃあ………私がいちばん大好きなお客様」
「一言もきいたことねーわ」


…わかるかたいらっしゃるかな…?(´・ω・`)

明日てすとやんんんんん!!!!

そいで、一番がんばった数学を60以上とれたらもうおめでとうをからすの高校全員にいわせたるボゲ!!!!!!もうまじ愛してる及川飛雄んんんふふふふふwwwwwwwwwwww
生憎私はばかでしかも一番むずい二年なんでね…その、ね…あの…成績がクソなんすよ…。


めざせ!!!国語90点台!!!!

去年は85止まりだからなー(´;ω;`)
英語は捨てた。一回も勉強してない現実を目の当たりにした。

理科と社会はそれなりに勉強したからまぁいけんじゃね…。社会は今年先生かわったからテストどんな感じかわからんけど理科は一緒だしいけんじゃね。
よゆーよゆー。

それではっ!てすべんがんばってきます!!!!!!!!

心してかかろう!

Re: ハイキュー【BL】影月影日及影(リク超大募集) ( No.539 )
日時: 2015/06/16 07:05
名前: からくりピエロ

「うーわっ…さむっ。」
「ありえねぇだろ…お前ホントクズ…」
「なっ!?」


夜の音駒校舎を前にして、ぴーぴーぎゃーぎゃー騒ぐ大小コンビ(認めていないが)。
そんな光景を目の当たりにした人は2人や3人くらいだったが、その通りすがりでさえも目を奪った。


リエーフが忘れ物をしたと言って俺を連れだし。でも俺も忘れ物っちゃ忘れ物があるから良いんだけど、いざこう、暗い校舎を目の前にすると身が引けてしまう。


「大体夜久さんだってあるって言ってたじゃないですか!」
「まぁあるっちゃ…ある。つーかさっさと探そうぜ。お互い忘れ物取ったら下駄箱集合で。」
「!?流した!?…わかりましたよ!」


ぱたぱたと二方向に別れていく足音。
今多分、見回りの真っ最中だから見つかるとまずい。さっさと取りに行かなければ、

_____あの大事な物を。


部室に入ってソレをすぐさま見つけて出ようとする。


「…なんだこれ…開かない…?」


がちゃがちゃという不快な音が静かな部室棟に響く。
こんなことあるのか。こんな脱出ゲーム的な漫画展開は…!
いや、ないというかもう現実に起きてるから逆らえないけど、でも………果たしてどうやってここから出るのか。


真っ暗な部室で、しかも、……悲しいことに、上に引っかかった電気の紐は身長がたりず届かない。


ひたすらこの暗い空間でまつしかない。なのに、こんな時ほど寂しくなって、どうでもいいけど寒くて、制服のまんまだったら少し寒かった。

そんな理不尽的な状況で、部室の毛布に身を包む。


「ったく何やってんだよリエーフは」

たたた、と液晶に指を滑らせてSOSを鳴らす。
ラインを送って携帯を床において、この寂しさに背を向けて、できるだけアイツの事を思い出さないように____



_____切る!学校行ってくる!今日テストだよ!んふふふふ!次はリエーフ視点からね!

Re: ハイキュー【BL】影月影日及影(リク超大募集) ( No.540 )
日時: 2015/06/16 12:20
名前: からくりピエロ

夜久さんと別れた後、直ぐにぱたぱたと足音が聞こえた。

やっばい、見回りがいる。
そう悟って足音を立てないようにトイレに隠れる。
夜のトイレは…怖い。


まぁ見つかって停学になるより断然怖くない。


そんなのんきなことを考えて、教室にはいる。
「あった、プリント。…でも部室棟遠いし、夜久さん来てないか…。」

ふと図書室へ行こうかと思い、借りっぱなしだった本をもつ。すると急に指に痛みが走る。

本はほんの一部分赤く染まっていた。

「っ、血…いったー!夜久さんの所行けば良かった!」

がたがたと文句をいいながらその文句を彼にもぶつけてやろう、と思い立ちふと携帯をみるとその彼から既にラインが来ていた。


「えっ、うそえっ!夜久さぁぁぁあああん!」
「誰だ!」
「ッ。」

突然の出来事に思わず叫び、すると見回りの人がツカツカと暗闇を此方に進んでくる。
慌ててかくれて、保健室も行きたいけどその前に夜久さん救出だ、と思い走った。

すると案の定扉は開かなかった。
扉があかないと夜久さん救出だけでなく、明日の部活にも関わってくる。


「あ゛ー!ぶっこわしたい!」
「…やめろ!」
「夜久さん?……あっ。窓あいて…物騒だなー。って今日担当俺でした。」
「ッ…」

夜久さんがあまりにも元気が無くて、それに疑問感を抱き窓を開けてはいる。生憎その担当は俺で、夜久さんに怒られるーとか思ったら

____夜久さん震えてる?


「怖かったんですか?…てか電気つければ…あっ…(察し)」
「寒いだけだ馬鹿クソ察してんじゃねぇ」
「えー…だって夜久さん泣いてるじゃないですかー…」
「うるせぇ!ないてねー!」



がば、とおきあがった夜久さんの鼻は真っ赤で、泣いた形跡があって。でも彼はそんなに涙もろくないしあと、こんな怖いくらいで泣かないだろう。

その理由が分からなかったし、聞こうとすると殴ってくるばかり。

そんな彼に呆れを成して、もう聞くのはやめようと一人で決心する。

(俺まだ頼られてないし…)


そんな自分の心に少し惨めさを感じる。


「とりあえず夜久さん、帰らなきゃ。見つかりました?」
「おー。っ、手!さわんな!」
「真っ赤ー。」

一人笑いながら廊下をつっぱしる。そんな俺にただ抵抗もせずついてくる夜久さんは新鮮だとおもう。
そんな新鮮の余韻に浸る暇もなかった。
何がおこるかわからないのが夜の学校の怖さで、楽しさ。


かつかつと足音がまた響く。
見回りだ。

「いっ…。夜久さんこっち、」
「え」

すぐに近くの部屋、すなわち保健室に潜り込む。
夜久さんの手を強くにぎったしゅんかん傷口が開いてさらに痛みが増す。
紙できったとき、こんなに痛かったものか。


息を殺して通り過ぎるのをまつ。

かつかつと足音が次第に遠のいてくのを聞いて、ようやく安堵の息を吐く


「てかお前何が痛かったんだよ」
「あー、さっき本で指切っちゃったみたいで。」
「…保健室だからばんそーこーくらいあるだろ。つけとけ。」
「はい。あざっす!」

うるさい、と口を塞がれる。そんな彼を愛しいと思うが、どうじにさっきの不安が襲う。
___....いや、考えるのはやだ。嫌だ。

いつも自分の都合の悪いことを考えないで生きてきた。それが悪いとは思ってない。寧ろ良い。
だから今日も、そうやって行こう、生きていこう。



ただそんなシリアスな言葉を脳内に並べている間に、夜久さんは人の気も知らずに手を掴んでくる。


「手ェ出せよ。ッ、オイ馬鹿押すな!」
「しー。」


ベッドの片隅に座っていた俺に容易に近づいてくる夜久さんの手を引っ張り押し倒す。
この状況は、もうフラグしかないだろう。

事実、おらなくてはいけないフラグだけど

「…夜久さん、もう一回聞きますけど、どうして泣いてたんですか?」
「…」

すでに赤みの引いた鼻、もう泣いていたというかけらもないくらいいつも通りで、だけど困ったような苦悶の表情を見せては、目を逸らされる。

「答えないんなら今日何時帰れるかわからないし、あといつ見つかるか、分かりませんよ。」

頼られてないなんて物を捨てたくて必死にその理由を問う。頼られたい。そんな自己満足な感情から産まれた歪みはどんどん自分自身を浸食していく。

ちゅ、と首筋にキスをおとすと、夜久さんは慌てたように言うから、といって俺をひきはがす。


「リエーフが既読すんの遅いから、あんま俺のこと気にかけてくれてねーんだなって、思っただけだ。あと震えてたのはマジで寒かった。お前が窓、しめねーから。」


耳まで真っ赤になりながら相変わらず顔ごと逸らしてぽそぽそと小刻みに唇が動いている。
いや決してそういうわけではない。ただ自分の停学の事で頭がいっぱいいっぱいなだけだった。


こんな夜久さんは、可愛いと思う。
頼られてない、じゃなくて俺がそれをスルーしてただけだなんてなんてもったいない事しただろうか。


「可愛いです」
「死ね。さっさと絆創膏はって出るぞ」
「うぃっす。」

ぺたぺたと貼ってその絆創膏のついている手を夜久さんの少し小さめな手に乗せ、指を絡ませて扉を開ける。

そこはやっぱり想像通りの暗い空間で、そんな空間を二人笑顔で突っ走る。


門を息を切らしてでたあとに、夜久さんに問う。


「そういえば、夜久さんの忘れ物なんだったんですか?」

聞いていなかった。俺は俺でプリント、なんて言っていたが夜久さんは忘れ物としか言わずそれ以外は何も言わなかった。
それが少し気になって問いつめる。


「お前にはかんけーねーだろ」
「えーっ。じゃあ手に持ってるの何ですかー」
「!?」


手に見える赤い物を指さすと、急いでポケットにしまった。アレは紛れもない、俺の上げた合格祈願のお守りだった。
そんなもののために泣いて笑って学校を探検したのか。

「そんなもの明日でも良かったじゃないですか」
「…お前がこいっつったんだろ。そんなものじゃねぇし…」


え、と口ごもりそんな夜久さんの前にたって顔をのぞくとさっきまで繋いでいた手をふりほどかれる。

真っ赤なのがわかってこっちまで伝染してしまう。


(たまには夜の学校も

悪くない。)


_____

おわり。

Re: ハイキュー【BL】影月影日及影(リク超大募集) ( No.541 )
日時: 2015/06/17 14:15
名前: からくりピエロ

大学二年生、俺達は同棲(?)を始めた。
最初はシェアハウスなんて机上論理並べてたけど、その前に及川が告白してきてそれを何故かOKしてて、シェアハウスから一転同棲に変わった。

大学も一緒で、いつも変わらず二人で帰っているのに

今日は少し事情が違った。


“ごめんね、今日用事あるからちょっと先に駅まで行ってて”

へら、と笑う及川がいつも通り過ぎて、なにも案じないで飲み込んでしまった俺。まぁ後輩に渡さなきゃいけないプリントもあるし、まぁどっちも用事があるから。

駅からは一緒なんだし。

(何だコレ馬鹿馬鹿しい。アイツと帰れなくたって別に。)


ふと1-5から見えた目的地に居る後輩。

_____と


及川


「俺、ずっと好きだから」


唐突に聞こえる及川の声に、とっさに隠れてしまう。
隠れると言ってもドアの横に背をかけるだけだが、心臓が鳴り止まないのを聞いて少しため息を付く。


好きだからって、アイツのことをか。
でも及川から告白してきたのだし、俺は安心してたのかもしれない。

何かの勘違いってまとめるには大きすぎてどうしても脳内に納められなかった。


プリントが手から離れるのも見ないで廊下を駆ける。だめだ、おかしくなる。

今はまだ、だめだった。




結局駅までついても及川を待つことはなく、いつも通りの時間の電車で二駅先まで行く。
当然、家には 俺しかいなくて、そんなことにも虚しさを感じ始める。


(好きだったんじゃないのかよ)


幼なじみだったから
アイツから告白してきたから

俺はこんなに及川に安心してたのに、及川はどこにも俺に安心する要素がないじゃないか。


自業自得なのか、俺は、まだ
一緒に居たい。なんて、及川よりよっぽど依存してる。

「岩ちゃん!びっくりしたよいなかったから誘拐かとおもったじゃん!携帯電源はいってないしさー!もー先に帰るなら帰るって言ってよ!」
「わりー。ちょっと用事思い出して。」


大きな鈍い音とともに部屋に駆け込んでくる及川の目を見れないのは、さっきの事からだろうか。
それとも自分の自業自得のせいなのか。


もうよく、分からない。


「あ。てか明日練習あるのにテーピングないじゃん。買いに行かなきゃ。岩ちゃんは?」
「…俺は、ある。」


本当は残り少ないことを隠して、今は及川の隣に並んで歩く勇気がないだけだ。

及川がわかった、とまたへらっと微笑んで荷物を置いて部屋をでようとするのを、無意識に止めたのは、俺だった。


何を言うわけでもなく、何も思ってないのに

体が先に動く。

何を言えばいいんだろう。まだ収集のおいついていない頭で考える。どうやってまとめて伝える?
嫉妬?それとも、直球に?


「別れたく、ない」

裾をつかんで咄嗟に出たのはその言葉だった。
何を意識したわけでもなく、ただ出てきた言葉がソレ。

当然及川の目は見られなかったし、下を向くことしかできない。
今の自分に伝えられることはこれくらい。


「…え?どういう…ていうか」
「は?え、」
「岩ちゃんがデレた…」


何がなんだか分からず、座ったまんま顔をあげると真っ赤になってる及川がいきなり携帯を取り出して写真を撮る。

なんでこの状況で楽しむのかが分からない。
こっちは必死のおもいでつたえた、たった一言なのに

「だって今日、教室で…」
「え?…あー、あれは………


…やっぱやだラインとかなんやらでアイツに聞いて」


真っ赤になりながらそっぽを向いてすたすたと家を出て行く。そんな光景を目の当たりにして、今携帯を取る勇気すら出てこない。

聞いたそのあとはどうやって返事すればいいんだろう


おめでとうなんて、俺は及川とおまえの事応援できねーよとか、どうしよう。

胸が痛い。


痛い______


悩んでいるまんまもいやだった。だからといって事実をしるのも、こわかった。でもこの先もやもやばっかで及川と一緒にいられるかというと、答えはNOだ。


勇気を出し携帯をとって率直に問う。


“今日放課後、及川、教室で何言ってたんだ?”

気持ちをおちつかせようかと思ったら、そんな暇も無くすぐに既読が付く。


“いたんですか?”

“いや、ちょっとプリント届けようかと思って偶然。”
“そうなんですか?でも及川先輩に聞かないんですか?”
“お前に聞けって言われた。”
“あの人…、あの実は、俺達つきあうことになったんですよ。”


 ドクン


今までに感じたことのない痛みが脳と心臓にひびきわたる。なんて返せばいいかわからなかった指は震えて、涙が溢れそうになった。


するとこちらから返信する間もなく、もう一通送られてくる。


“なんてね、冗談です。

俺が告白してふられたから『じゃあ岩泉先輩と別れたあととか、好きじゃなくなったら』なんていったらずっと好きとか言われるからピシャーンみたいな感じですよ。”



痛みが一気に引いていく。
なんだこの状況。まだふるえが収まらない指で画面をスクロールする。


“そうか、ていうかお前そんなこと言ってたのか。”
“え!?いや、いや!?今のも冗談ですよ!”
“覚えとけよ(笑)”
“ぅいっす…”


会話を終えて携帯を置き考える。
ソファに勢いよく倒れ込んで、もだえる。
及川があんなこと言っている姿なんて、想像するだけで吐き気だ

なんて建前ではもう癖で思ってしまっているけど


嬉しいという感情は絶対に何処かにある。


暫くするとただいま、といういつもの声が聞こえないで及川が部屋に入ってくる。


「岩ちゃんテーピング少なかったでしょ。ハイ。

「え、あ。おう。サンキュー。」
「…で、聞いたの?」

その感情を抑えきれず、少しため気味におーと言うと、及川は真っ赤になって俺をソファに押し倒す


「あ゛ー!もう何で聞くかなーっ!何でアイツも言うかなー!絶対言わないなんて思ってたんだよってか岩ちゃんこそなんで不安になってんのさそれはそれでデレが見られて嬉しかったけどさ!」
「キモイ離れろ」


むりやりひっぺがえすと、自分の中の感情が爆発しそうでならなかった。

ごめんね、なんていつも通りのほほえみをされたら
また

幸せな空間に
おぼれていく



_____

おわり。

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