大人二次小説(BLGL・二次15禁)
- ドン・キホーテ憂い顔の騎士BL【R18】
- 日時: 2015/04/04 07:08
- 名前: モンブラン博士
漫画「ドン・キホーテ憂い顔の騎士」のBL作品を書きたいと思います。
一生懸命がんばりますので、よろしくお願いします。
あらすじ
時は16世紀。
騎士がいなくなったこの時代に、突如として現れた遍歴の騎士 ドン・キホーテ=デ=ラマンチャ。通称ドン・キホーテ。彼は美少年の従者サンチョを連れて、世直しの旅に出た。
しかし、この物語には知られざるもうひとつの物語があった。
これは、美少年と40過ぎた中年男性との禁断の恋を描いた物語――
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- Re: ドン・キホーテ憂い顔の騎士BL【R18】 ( No.1 )
- 日時: 2015/04/04 07:08
- 名前: モンブラン博士
私は、どうすればいいのだろうか。
窓辺に持たれ、夜空に広がる星空を眺めながら、物思いにふける。
空の星々は漆黒の闇に美しい光を放ち、今日も、輝く。
サンチョ=パンサ。
それは、私、アロンソの家の家政婦として働いているパンサさんの一人息子である。
年齢の割に少し冷めたところがあるが、時に年相応の子供らしい言動を見せることもある少年だ。彼は私の傍から見れば滑稽に見える遍歴の旅に嫌々ながらも付き合い、要所要所で私を助けてくれた。彼がいなければ、きっと私の旅は僅か2日程で寂しさのあまり終わっていたに違いない(実際、1度目に旅に出発した時は、彼がいなかったため、1日で帰ってきた)。
彼がいたからこそ、旅を成し遂げることができ、今に至るのだ。
そう考えると深い感謝と共に、彼に対し、ある種の感情が芽生えてきている自分がいることに気づいた。
この気持ちは、一体なんだというのだろうか。
知っている人がいたら、教えてはくれないだろうか。
- Re: ドン・キホーテ憂い顔の騎士BL【R18】 ( No.2 )
- 日時: 2015/04/04 07:27
- 名前: モンブラン博士
「お館様、おはようございます」
サンチョは、今日も朝早くから私の家に遊びに来ている。
軽くウェーブのかかった滑らかで艶やかな金髪、少女のように長い睫、凛々しさと可愛らしさの合わさった青い瞳、薔薇のように赤く生き生きとした唇、雪のような白い肌に細く薄い体躯――愛用の帽子を被り、服のボタンを胸元まで開けて鎖骨を露わにしているその姿は、美しく、そして――狙っているようにしか見えない。彼は一度、旅の途中で女装したことがあるが、その時の評判は、私からも、そして周囲の人間からも好評であった。
「おはよう、サンチョ」
私は彼に挨拶を返す。
「お館様、最近なんだか前より若くなったような気がしますね」
少しだけ笑みを浮かべ、彼は言った。
それはつまり、私が若くないことを意味している。
毒舌ではあるが、面倒見がよく、心優しい。
それが、彼の長所だと思う。
彼の愛くるしい容姿を見ているだけで、間違いなくパン30枚はいける。
- Re: ドン・キホーテ憂い顔の騎士BL【R18】 ( No.3 )
- 日時: 2015/04/04 12:44
- 名前: モンブラン博士
「お館様、どうしたんですか。何か考え事でもしているんですか」
彼が、少し心配そうな顔で私の顔を覗きこむ。
細い眉を八の字にして、心配しているその表情は、優しさに溢れていた。
「いや、なんでもない」
本当は先ほどから彼の事ばかり考えて、そのことで頭がいっぱいなのだが、それを感づかれると後々厄介なことになるのは明らかであるため、この場は苦笑してやり過ごす。
もしも、鏡で今の自分の顔を写し出されたなら、恐らく己でも驚愕するほど引きつった笑い顔をしていることだろう。
そんな私にお構いなく、彼は持ってきた朝食のパンに、バターを塗る。
日常の何気ない動作にまで、最近は美しく見えるのだから不思議だ。
バターを塗り終わった後、今度はコーヒーカップに湧かしたてのコーヒーを入れる。
「冷めないうちに、食べてください」
サンチョはベッドの傍に置いてある椅子に腰かけ、食べ終わるまで待っていてくれる。
そのさり気ない気遣いが私の心に染みる。
「サンチョ、今日のコーヒーはいつもより一段と美味しいよ」
「そうですか?」
彼は怪訝そうな顔をしながらも、微笑した。その笑顔は私にとっては太陽に等しい存在であることを、彼自身は知らないだろう。朝食を食べ終わったのを確認すると、彼はトレーを以って部屋を出ていこうとする。それを引き止め、彼に言った。
「デザートが食べたい」
「デザートですか?」
「そうだ。それは――お前のキスだよ」
「キモイッ」
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