大人二次小説(BLGL・二次15禁)

【オリジナル】砂を吐く病気【BL短編】
日時: 2015/05/09 21:57
名前: エヴァンシス

 初めまして。ここに小説を投稿するのは今回が初めてとなります。

 題名はこんなですが、あまり甘くない話も多いかも。
 あと、短編と銘打ってはいますが、同じキャラばかり出てくると思います。勿論一話ごとに完結させ、それぞれ読んでも大丈夫なようにします。
 グロ、エロ含む場合は一応その都度告知はします。

 作者は激甘なのも甘酸っぱいのも好きですし、変態、ヤンデレ、グロも好きです。とにかく色々です、ごちゃ混ぜです。
 そんな感じで宜しくお願いします。
 

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Re: 【オリジナル】砂を吐く病気【BL短編】 ( No.7 )
日時: 2015/06/05 17:03
名前: エヴァンシス


「あ、ふぁ……っ」

 熱い質量が押し込まれる。全部を収めるには、もっと口を開けなければならなかった。
 彼は初めから俺の手練には期待していないらしい。自分から差し込んで、少し抜いて、というのを繰り返す。俺を使って自慰でもしているみたいに。
 味とか、良く分からない。味覚にまで頭が回らなかった。ただ歯を立てないように口を開けて、頭を支えているので精一杯だ。顎に熱っぽい疲労が貯まっていく。気道が塞がって少し息苦しい。
 というか、これは彼が勝手にやっているのだから、ちょっとした事故が起きてもそれは不可抗力という奴ではないだろうか。
 そんな俺の考えを読んだのかどうかは知らないけれど。

「ッ、んぐぅ――ッ!」

 そいつが今までにないくらい深く俺の口の中に突き込んでくる。そのうえ、俺の後頭部を思いっきり押した。
 喉に達する。

「ん、んぅ、ぐッ!」

 苦しい。彼の性器で喉が塞がれる。苦しい。苦しい。
 目尻に涙が滲む。整理現象だ。異物を追い出そうと、思わずえずく。けど俺の喉がいくら吐き出そうとしても、力は彼の方が上だった。俺の咥内に、喉に、性器を擦り付けて、ディープストローク。限界まで口を開いて、けど足りない、駄目だ、苦しい。

「っは、んぐ――ッ!」

 だらだら唾液が口から溢れた。涙で潤んだ視界に、彼の顔がちらりと映る。
 笑っている。
 一際深く俺の喉を突いて、今度は抜かない。意識が朦朧としてきたところで、彼はそこに熱を吐き出した。

「っ――」

 用済みとばかりに性器を抜いて、彼は俺の頭を離した。もう自分で体を支える力も余裕もない。後ろに倒れるしかなかった。
 飲み込むべきなのか分からなくて、半分ほどは喉の奥に流れ、もう半分は吐き出した。より正確に言うなら、口から零れた。それは俺の口の回りを伝って、顎を汚す。俺の顔面は表情もさることながら、涙と涎と精液で酷いことになっているんだろう。

「――っは、ぁは……!」

 呼吸する。素晴らしい。呼吸というのは案外素晴らしいものだ。身をもって知った。肺が新しい空気で膨らむ。精一杯息をして、俺は歪んだ視界の中で彼を探す。
 危なかった。また殺されかけた。けど、彼は笑っている。

「良かったぜ」
「…………」

 やっぱり噛んでおけば良かった。彼はまったく悪びれていない。謝る気配は欠片も見せずに、屈んで何かを手に取っている。
 それはさっき見たボトルだった。中身は半透明の液体。いわゆるローションである。
 それ少量だして、俺の腹にかける。

「っ、冷、た……」

 呼吸で僅かに上下する俺の腹を、ひんやりとした液体がゆっくり伝う。脇腹がくすぐったい。それは股関にも流れ込んで、俺の性器も濡らす。
 拘束されている俺の脚を開いて、その間に彼のしっかりとした体躯が割って入ってきた。

「……まだ、やるの」
「そりゃあな」

 彼はやおら俺の方に手を伸ばしてくる。またどこかつねられるのかと思ったけど、そんなことは全然無かった。俺の目尻を親指の腹で拭い、口元を掌で拭う。赤ん坊みたいな扱い方をされている。
 意味がないのは分かっていたけれど、彼を睨み上げておく。
 ローションで濡らした彼の指が、ひたりと俺の後ろの孔に添えられる。ぶる、と寒気がした。怖いのか何なのか、ちょっと自分でも判別がつかない。
 彼が俺の様子を窺う。

「まず慣らすぞ」

 くちゅり、と粘着質な音がして、小さな異物が入ってきたのが分かった。それは解すみたいに小さく動いて、俺の後ろを少しずつ広げようとする。

「う、ん」

 むず痒い。ローションがあるからか、痛くはない。彼の手つきも流石にここでは慎重だ。先程のような無理矢理なプレイを強制したりはしない。
 指が一本完全に入ると、それが増えて、今度は二本がかりになった。さらに穴が広げられて、内壁が引き伸ばされる感触。あまり経験したことのない、変な感触だ。指が三本に増えて、それが根本まで埋め込まれると、流石にちょっと苦しい。

「あ、あ……」

 一気に奥まで突き込まれて、それが一気に引き抜かれる。穴が押し広げられる圧迫感と、急に空洞が出来るみたいな喪失感。彼はこまめにローションを継ぎ足すから、擦れはしない。
 もう一度指が三本入れられて、そのまま俺の中で指先がくん、と曲げられる。無意識の内に腰が跳ねた。

「え、あ……?」
「ここ、良いみたいだな」

 くすくすと、彼が意地悪く笑う。何が起きたのかすぐには分からなかった。
 彼の指がもう一度同じ所を刺激する。すると、電流のような感覚が背筋を駆け上る。体が急に熱くなって、呼吸が乱れた。

「な、に、これっ」
「前立腺ってやつじゃねぇ?」

 にやにや。そんな擬音が聞こえそうな声。見なくても笑っているのがわかった。
 彼は執拗にそこを苛めてくる。ぐちゅぐちゅと掻き回し、指をばらばらに動かして、どんどん中をぐちゃぐちゃにしていく。
 ついさっきまで違和感としか感じられなかったものが、少しずつ形を変えている。体を熱くして、熱を煽るソレ。
 快楽、だろうか、これは。

「あ、なん、か……や、だ……っ」
「嫌か?」

 と言いつつ彼の手は休まない。むしろ激しくなっている。この野郎、嬉々として俺を追い詰めていく。
 けれど、高まっているのは射精感ではなかった。経験したことがない感覚だから、これがなんだかよく分からない。何処かに上り詰めていくみたいな、気持ちよくてもっと欲しいような、体がふわふわして怖いような、それらが同時に襲ってくる。
 思考がまとまらない。頭がぐちゃぐちゃで、何も考えられずにいたら、彼が指を抜いた。






続きます 次で最後(多分)

Re: 【オリジナル】砂を吐く病気【BL短編】 ( No.8 )
日時: 2015/06/09 18:23
名前: アルヴィ

 
 物凄く、私好みです。ハイ。

 シチュエーションもさながらでキャラも魅力的、それに描写が巧いと感じさせられました。
 これからもこの二人が出てくるとのことなので、待機しておきます。 更新、頑張ってください。

Re: 【オリジナル】砂を吐く病気【BL短編】 ( No.9 )
日時: 2015/06/17 17:00
名前: エヴァンシス

アルヴィさん
 コメントありがとうございます!
 楽しんでもらえて嬉しい限りです。
 私は一度キャラを作るとどんどん掘り下げたくなってしまうので……この二人で書きたい話が沢山あるのです(*´∇`*)
 更新ゆっくりですが今後も楽しんでいただけると幸いです。

Re: 【オリジナル】砂を吐く病気【BL短編】 ( No.10 )
日時: 2015/06/19 20:18
名前: エヴァンシス


「んっ……」
「いい、か」

 ひたりと、彼は性器を俺の穴に宛がう。絶対的に熱量が違う。俺はもしかしたら、頷いたかもしれない。自分でもよく覚えていないけれど。
 何はさておき、彼の性器が俺を貫いた。

「っ、――ぁッッ!」

 視界が白く染まった。
 圧倒的な、質量と熱。指なんかとは比べ物にならない。それなりに解れていた筈の穴を更に押し広げて、ごりごりと擦って、俺の奥まで侵入する。
 入って、くる。
 指が届かなかった奥深くまで、内壁を擦って半ば強引に広げて、奥の奥まで。

「ッ――、ッぁ――!」

 体がびくびくと痙攣した。俺の意思とは関係無しに。電流みたいな快楽が体を駆け巡って、苦しいくらいに気持ちいい。
 多分、絶頂。けれど射精はしていない。もう何がなんだか分からない。

「……イった?」

 彼は目を丸くして俺を見下ろしていた。本気で驚いているらしい。黒い目が僅かに見開かれて、けれどすぐににやりと歪められる。
 腹黒さが垂れ流しだ。

「感度良すぎ。淫乱」
「っは、ぁ……」

 大きく息をした。けど、やっぱり息苦しい。彼の性器は挿入されたままだ。俺の穴は根本まですっかり飲み込んでいて、腰と腰が触れあう。彼の腕が俺の腰の下に回された。
 ぐ、と限界まで体を引き寄せられ、また中が擦れる。

「っぁ、ひぁ……っ!」

 びり、とまた快楽が俺の意識を貫く。中が敏感過ぎる。少しの動きで莫大な快楽が生まれて、俺の意識をじりじり焦がした。

「ま、って、ま、て。た、つみっ……!」

 何とか口にした俺の言葉は、懇願の響きを帯びていた。けれどこいつは。

「やだ」

 にべもない。しかも、それはそれは楽しそうな笑顔である。
 ずる、と性器が引き抜かれる。完全にではない。ギリギリまで。その刺激だけでもうどうにかなりそう。そしてちょっとの溜めのあと、

「っ、ひぁあああぁぁ――ッ!」

――一気に、奥まで、突き込んできた。
 灼熱。目の前がチカチカする。がく、と揺れて、肉と肉のぶつかる音が遠くで聞こえた気がした。
 腰と腰がぶつかる。けど痛くはない。痛みが感じられない。

「あっ、まっ、て、や、ぁ……ッ!」

 そのままピストン運動を始める。ごりゅごりゅと擦れて、体ががくがく揺さぶられる。掴まるものが何もなくて、俺はただされるがままになっていた。
 さっきの「いいとこ」を性器が押し潰すみたいにされて、思考が焼ききれる。

「っぁ、ひぁ、あ……っ!」
「ちょっ、と」

 彼は急に動きを止めた。すっかり存在も忘れていた、俺の拘束された腕を持ち上げる。
 その腕の間に下から頭をいれて、俺の腕を引っ掻けるみたいにした。

「ちゃんっと掴まっとけ」

 何も答えられない。彼はまた俺の中にその熱を打ち付けて、そしたら引いて。
 頭が一杯だ。苦しい。痛くはない。苦しいくらいに気持ちいい。
 揺さぶられながら呼吸するのもキツくて、はくはく、魚みたいに必死で空気を吸った。けれど、足りない、全然足りない。

「っ、た、つみ――っ!」
「くっ――」

 一際深く押し込んで、彼は俺を抱き締めた。
 ごぷ、と、中に熱が注がれるのが分かる。ぎゅ、と俺の体も力が入って、ふるふる震えた。強く強く、痛いぐらい抱き締めてくる彼の体も、筋肉が緊張している。
 全部を吐き出して、その全部を受け止めると、彼の体がふっと弛緩した。

「はぁ――……」

 しばらくの間、俺も彼も黙っていた。
 肌が熱い。汗ばんでいる。気が付いたら、俺もそうだ。額から滑り落ちて汗が頬を伝う。彼の胸に体を預けて、呼吸を整える。
 彼の息が乱れているのが、間近で聞こえた。

「……ちょっとは」

 ぼそり、と。掠れた低音が囁く。それはあまりに近くて、空気を介さず直接聞こえているような気さえした。

「怖がる顔、見たかったのに、よ」
「……はぁ」

 ため息なのか、ただの深呼吸なのか、自分でも判別がつかない。もう返事をするのも億劫で、俺は彼の胸に顔をうずめた。
 心臓の音がする。少し早く脈打つ鼓動が。

「好き、なんだよ」
「ん……」

 彼は俺の頭のてっぺんにキスをした。吐息がくすぐったい。頭を傾げて彼を見上げると、そこには少し困った笑顔がある。
 なんだその顔。俺は明確に彼を睨んだ。そんな顔見たくはなかった。俺は疲れているんだから。誰かさんのせいで。
 今更そんな演技は必要ない。
 少し腹が立つ。首に回されていた俺の腕で、そいつの頭を引き寄せる。
 急速に近づいた彼と俺の額と額が、ぶつかった。

 普通に痛い。けど、誰も文句は言わなかった。そのうえ、どちらも目を閉じていない。別に度胸試しがしたかったわけではないのだ。
 声を出そうとしたら、喉にも疲労が貯まっている事に気付く。まったく、全部こいつのせいである。
 仕方無く耳に口を寄せて、声を絞り出した。

 実を言えば、この台詞はもう大分前から用意してあったのだけれど。





――この、むっつり猫被り優等生め。いつ言うのかと思ってたよ――って、ね。








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