大人二次小説(BLGL・二次15禁)

理事長と先生と幼なじみと、彼女(NL&ヤンデレ注意報!)
日時: 2015/06/24 18:52
名前: ほむら

こんにちは!ほむらです。
オリキャラで書いていきますので、よろしくお願いします!(´ー`)ノ
あとたまにヤンデレ表現があります、ヤンデレ嫌いな人は今のうちにバックです!

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Re:〜第1章〜 ( No.2 )
日時: 2015/06/30 16:48
名前: ほむら

第1章 〜それぞれの出会い〜

1、白田 麗夜

「___今日から、皆さんには高校生としての自覚をもって、笹丘学園での生活を送ってもらいたいともらいます。」
今年も、入学生を祝う言葉を考え、そして心を込めてそれを伝える。
それが私の、理事長としてしてきたことの、1つ。
卒業生が居なくなる悲しみも、入学生がやって来る喜びで、和らぐ。
「それでは、私の話を終わります。」
皆に向かって静かに一礼、それに合わせて生徒も一礼__
の、はずなのだが。

1人、顔をあげたまま中空を見上げている、生徒がいた。
何を見ているのか、後ろが気になったが今振り返るわけにはいかない。
あの女子生徒の列は、入学生の列だ。
と考えたところで、彼女はハッと回りを見渡した。

__自分だけ、顔が上がってる……?

そんな表情のまま、彼女はすごい勢いで私に一礼した。
私も私で、なんだか愛くるしいその動きに、ついつい頬が緩んでしまった。
しかし、私に恋などもういらない。
否、恋をする権利がない。

そう思い直して、私は壇上から降りた。

***

入学式のあと職員室に戻ってくると、強い口調で誰かが話していた。
「はぁ……どうして、回りが礼してるのに気づかなかったの、あれだけ人がいたのに……」
そんな愚痴めいた、お説教の声だ。
「しかも理事長先生の祝辞の言葉だったでしょう?全く…」
あぁ、あの女子生徒か。
入学早々に職員室で説教は可哀想だろう。
そう思って、私は職員室に入った。
「どうしたんですか?木下先生。」
まるで話など聞いていなかった様子で、質問してみる。
「い、いえ……先ほどはうちの生徒が失礼をしてしまいまして……」
「ああ、いいんですよそんなこと。これからの高校生活を考えていたんですよね?」
そう言って、女子生徒の方を見た。

___刹那、心がぐらりと揺らいだ。

壇上から見たときよりも

より鮮明に見えるその顔は

なによりも、綺麗だった。




先ほどの失態について恥じらっているのか、顔が赤い。
少し俯いているが、この子は確実に可愛い。
そして、その可愛い口を開いて、
「す、すみません、でした……」
弱々しく、そんなことを言う。
自分の中にある、溢れそうな感情をぐっと堪えて
「いえいえ、これからせっかく楽しい高校生活が始まるんですから、そんな顔をしないで下さい。」
当たり前のようなことしか、浮かばなかった。
こんなに、動揺したことなんて、今まで無かったのに。


彼女___園村由香は、確実に私の人生を、変えた。


Re: 〜第1章〜 ( No.3 )
日時: 2015/06/30 16:49
名前: ほむら

〜第1章〜 それぞれの出会い

2、國村 俊

初恋は、いつのことだったか。
未婚で独り身のまま30歳を過ぎた今、そんなことをふと考えた。
そもそも人を好きになったことが、自分にあったのだろうか。
悶々と考えつつ日誌にペンを走らせていると、妙に廊下がざわつきだした。
ああ、そうだった。もう放課後か。
すっかり職員室に戻るのを忘れていた。あとで理事長に怒られてしまうかもしれない。
しかし、この理科室の居心地のよさは譲れなかった。

ホルマリンの匂いが柔らかく常に漂い、整然と並ぶ実験器具。
心を落ち着かせてくれる、静かな空気。
俺を受け入れてくれる、静かな空気。

異常だと思われるかもしれないが、それでもいい。
ここまで考えたところで、俺がいつまでも好きな異性が出来ない理由が、なんとなく分かった気がした。
こういう性格だからだ。
人とは違う、別のものを好きになる。
だから、他人と馬があわないのか。

「ん〜っ…もう終わろうか……」
大きく伸びをして、さらにあくびもする。
さっさとペンと日誌を持って、理科室のドアを開けて、足を踏み出す___

「うおっ!?」
ドアを開けた瞬間、誰かが飛び込んできた。
つまり、腹に思い切り頭突きをくらった。
「いった……っ」
襲い来る激痛を和らげるため、ドアに寄りかかり腹をさする。
「あ、あああごめんなさいごめんなさい!ま、まさか人がいるとは思ってなくて!」
慌てた、女子の声だ。
そのあまりの慌てようは、ちょっと可愛い。
大丈夫だ、と返事をしようと顔をあげた瞬間、その女子生徒の姿に見入ってしまった。
整った顔、細い腕と足、困惑のせいか目に溜まった涙。

思わず返事も忘れて、まじまじと見つめていると
「あ、あの〜…?」
苦笑いで女子生徒が、こちらを見上げた。
「あ、わ、悪い…怒ってるわけじゃない、大丈夫だ。」
すると彼女は、花のような笑顔で笑った。
「そうですか!よかったです……えと、忘れ物を取りに来たんです。」
「ん?なんだ1年か、そういえば理科室で授業したんだった…名前は……」
思い出そうと考えようとしたが、
「園村です、園村由香。」
答えが出てしまった。
「あぁ、園村さんか、確かあの席か?」
窓際の席を指差すと、
「はい!あそこです、ありがとうございます!」
また可愛く笑う。
畜生、その笑顔は反則だ。
今まで、こんなに生徒に心を動かされたことは無かったのに。
今まで、こんなに異性に心を動かされたことは無かったのに。


今まで、こんなに誰かに惹かれたことは無かったのに____


このときの俺は、由香をめぐってあんなことが起こるなんて、予想だにしていなかった。

Re: 〜第1章〜 ( No.4 )
日時: 2015/06/30 16:50
名前: ほむら

〜第1章〜 それぞれの出会い

3、八神 狼牙

「あのねあのねっ!わたし大きくなったら、おーがくんと結婚するの!」

「結婚したら、二人で一緒に暮らせるんだって!わたし今から楽しみなの!」


眩しいその笑顔と、その言葉が
今でも俺を、縛り付けている気がした。


***

今日は入学式か。
朝からやけに騒々しいと思っていたが、そんなイベントがあるとは。
もっとも、クラスの嫌われ者である俺には、関係ない。

___大きくなったら、おーがくんと結婚するの!


無理だよ、由香。
俺はお前が思うほど、格好いい奴じゃないんだ。
そんな劣等感が年を重ねるごとに強まって、中学の時には危ない連中とまで絡んでいた。
まあ今では、そんな馬鹿馬鹿しいことはしていない。
しかし俺が元ヤンだという事実は消えない。
だから、クラスの奴らは俺を避け続けた。
入学式も当然サボり。裏庭へと歩を進めた。

「…〜くん!」
名前を呼ばれた気がした。しかも女子に。
仕方なしに振り返ると、息を切らしてこちらに走ってくる、見覚えのある少女がいた。
そして再び
「狼牙くん!」
はっきり聞き取れる声で、名前を呼んだ。
眩しいその笑顔。
人目で分かった。

「…由香……?」
「やっぱり…やっぱり狼牙くん!」
走ってきた勢いのまま、抱きつかれる。
「ゆ、由香!?おいホントに由香か!?てか離れろ!」
「えへへ……嬉しくて、つい。」
俺と距離をとりながら、由香は照れたように笑う。
顔つきは少し大人になったが、この声、言動、間違いない。
「由香だ……」
「そう!狼牙くんの幼なじみの由香だよ!狼牙くんは先輩だね!よろしくお願いします!」
すごい勢いで喋る由香にたじろぐ俺。
昔もそうだった。
様々な記憶に溺れて消えかけていた思い出が、パズルみたいに1つずつ組み立てられて、形になっていく。
というより
「先輩……?ってことは、由香もこの学校の……?」
「そういうことなの!私も狼牙くんがいるなんてびっくりしたよ〜。でも、高校生活がすっごく楽しみになってきた!」
1人はしゃぐ由香。
昔からの可愛さと、無邪気さはしっかり残っているようだ。
今なら、想いを伝えても_____

いや、やめよう。
俺は由香を守るナイトにすら、なれない。
ましてや彼氏だなんて、荷が重すぎる。

俺は、由香の人生を応援するだけだと、決めたんだ。






Re: 〜第2章〜 ( No.5 )
日時: 2015/06/30 16:51
名前: ほむら

〜第2章〜 奪い合い

1、白田 麗夜

もう二度と恋愛はしない、異性を好きにならない。
そんな誓いを立てていた。
だがそれは、今となっては馬鹿話のようだ。
「__由香さん。」
生徒名簿のページは、「園村 由香」。
毎日、このページを開くことが日課になってしまった。
入学式の時に一度会っただけで、会うどころかすれ違うこともないままだ。
しかし今日は違う。彼女を理事長室に呼び出したのだ。
______そして、自分のモノにしてしまおう。

と、そこで、
「し、失礼します。」
ノックと共に、そんな可愛らしい声がした。
「・・・どうぞ、入ってください。」
ドアを開けて、おずおずと彼女は入ってきた。
何か説教をされるとでも思っているのだろうか、その動きも可愛い。
「あの・・・それで、お話って・・・・・・?」
「いえいえ、大したことではありません、そんなに固くならないで下さい。」
優しく微笑んで、由香さんを見つめる。見れば見るほど、魅了されてしまいそうだ。
「実は、あなたに少し手伝っていただきたいんです。」
「手伝いですか?私でよければ何でもします!」
ああ、男に「何でもします」なんて、誘い文句か何かかな?

「_____その言葉を、待っていましたよ。」
「へ・・・?ど、どういう」
そこで由香さんの言葉は終わり。
私が口をふさいだから。自身の唇で。
「〜〜〜っ理事長先生・・・!?」
答えずに、舌を絡める。
「ん・・・っふ・・・・・・」
由香の、荒い吐息が聞こえる。
顔が歪んで苦しげだ。いや、それとも嫌悪感か?
どちらでもいい、私を好きになればそれでいい。
20秒ほど経ったところで口を離した。透明な糸が、つぅっと延びた。
「い、いきなり・・・どういうことですか・・・・・・!?」
「どうもこうもありませんよ、ただあなたが好きなだけです。」
「そんなこと言われても・・・・・・」
「ああ、困らないで下さい。大丈夫ですよ、嫌でも好きにさせますから。」

____由香は私の、私だけのモノ。





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