大人二次小説(BLGL・二次15禁)
- 【BL】HQ小説置き場の図書館
- 日時: 2016/03/15 18:23
- 名前: 千羽鶴
どうも、千羽鶴ですん
今回は、というか此処はHQのBLを投稿していくだけのスレになります。
図書館とか題名で言ってるんですけど、そんな立派なもんでもないのです…。
主的には、黒尾と木兎が好きです。=木黒ですね…。岩及も捨てがたいのですが…!
まぁ、そんな話は置いといて…。
リクエストなど、あったら常に募集してますので、ぜひ気軽によろしくお願いします!
では、どうぞ駄作図書館ですが閲覧よろしくお願いします。
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- 【岩及】白痴〜3〜 ( No.3 )
- 日時: 2016/03/16 18:07
- 名前: 千羽鶴
その白いシーツを二人で仲良く握りしめれば。
怖くなんかないと、一緒だからと何度も呟く。
「岩ちゃんは怖くないの?消えるのが」
「愚問、だな」
俺がそう答えると及川はむすっと顔をしかめたまま、ひどいとそっぽを向いた。
死んでいく者に忘れないなんて言っても、当の本人は気にすることもないし気にすることなんてもってのほか。出来るわけが無い。死んでしまえば、みんな一緒だと。皮肉な話だ。少しずつ、砂糖のかたまりが崩れて溶けていくように、人の記憶ですら溶けてなくなってしまう。
だから、そんな世界で消えたところで怖くなどない。
なんて。
「怖いに、決まってるだろ」
どこまでも透明に薄く、透けていく肌を見る。
体温も感じられないような不安げな目が映った。
それに装飾される、ほんとに小さな湖には俺が歪んでいて。
「ねぇ、岩ちゃん」
「名前、呼んでよ」
どこまで不安だな、それでも。
お前といれるなら。
「約束しようか」
消えそうで幽かな声は案外、相手の耳にすんなりと届く。
「 。」
「うん、約束する」
そっと重ねられた誓いの証に、初めて胸が締め付けられた。
やっぱり、こんな話も皮肉だ。
終わってやっと気が付いてしまうのだから。
さわり心地のよい相手の頭を撫でながら一言一言を、愛でるように呟くんだ。
嗚咽と、ともに。
「及川」
なんでもないさ、何もない。
喧嘩をした訳でも、浮気をした訳でもなんでもない。
だから誰も知らないんだ。
ただの細やかな二人の夢と逃避。
またいつか幸せ者だと言えるように。
すでに冷え切った相手の手をぎゅっと握りながら、襲ってくる眠気に従う。
何も語ることのなくなった及川は、俺の胸の中で静かに眠る。
あの幸せだと偽ったあの頃も、壊してしまおう。
全部、全部。
最初からなかったことにしてしまおう。
何も、俺たちは知らなかった。
一足先に眠りについてしまった相手を抱きかかえたまま、囁くんだ。
包み込んで消えるみたいに。
「今度は一緒にいい夢見ような」
- 【黒研】紙飛行機 ( No.4 )
- 日時: 2016/03/17 22:17
- 名前: 千羽鶴
次はオリジナルの方で、黒尾×研磨です。高校は一応卒業して同棲してるみたいな感じの設定です。
では、どうぞっ…
*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・
「好きだ」
「俺も、だよ」
そんなありふれた言葉に想いを乗せて、今日もお前にと紙飛行機を飛ばす。
風をきって、人をすり抜けて。
幼馴染みの俺たちは最初はこの感情がまさか、恋になるなんて思いもしなかった。
ただ、俺の近くに俺と気が合う、弟みたいなヤツがいたってそれだけだった。
そんな感情が愛だって気付いたのは高校に入ってから。
日々を重ねて慎重に慎重に折り上げて、しっかりと折り目をつけて時には裏返してそっぽを向く。
薄々出来つつある、感じつつある完成に目をそらすように。
そんな、不格好で繊細でそれでも長い間温めるように創り上げた紙飛行機。
それを手に持ってしまえば、それはとても重くて。
後ろにその飛行機を持ったまま、俺はゲームに夢中な相手、研磨の近くへ行く。
相変わらず聞こえるゲームの効果音は、今を演出するにはちょっと派手らしい。
「なぁ、研磨。ずっと前から言いたかった事なんだけどよ」
「ん」
素っ気ないの相変わらずで。
「俺、研磨のこと好き」
「ホントは、弟ができたみたいでただ自分が世話焼きたかっただけだって思った。でも、お前が俺に頼んなくなって気付いたんだよ」
「弟とか以前に、俺、研磨のこと好きなんだなぁってよ」
唖然。
空気が一瞬にして凍りついた。
飛ばした紙飛行機はヨタヨタと今にも落ちそうで。
研磨は俺に近付くと、今だ不格好に飛んでいる紙飛行機を掴んで押し付けた。
俺よりも幾分か小さな相手は此方をじ、と見上げながらその細っこい腕を俺の腰辺りに回す。
どうやら気付かぬうちに、ゲーム機はしまったらしい。
そんなことを思うと、少しだけ嬉しくなる。あの研磨が手を止めてくれてって、それだけだけど。
「クロはさ、いつからそう思ってたの?」
「いつからって…。…まぁ、なんだ。高校入ってから?…」
「俺のほう、長いね」
すう、と相手から飛ばされた紙飛行機はしなやかに飛んでいき、それはまるで猫のようで。
抵抗もなく俺の胸へと落ちていく。
「何?お前、俺のこといつから…」
「さぁ、もう覚えてないケド。でも絶対俺のほうが長いよ、クロより」
そう言ってぎゅ、と力を込めて抱き締める。
あんなに慎重に折っていた紙飛行機は、知らず知らずのうちに返されていて。代わりに相手から飛行機が飛んできた。
なんだよ、もっと早く気付きゃよかったな。
俺はくす、と笑うと研磨の髪の毛をかき乱すように撫でた。
「あんがとな!」
- 【黒木】サディスト ( No.5 )
- 日時: 2016/03/18 21:36
- 名前: 千羽鶴
次もまたまたオリジナルで、黒尾×木兎です。これも前作と一緒で高校卒業後の同棲してるお話になりますね。
今回は多分R-18の作品になるかなぁ、なんて。そんな気がしますw
監禁される木兎サンとサディスト黒尾サンのお話です。
なんかキャラ崩壊するような気もするので、それが駄目な方は即バックを推奨します。
ではでは、それでもいいよん、という方だけどうぞっ
*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*
「へぇ...イイ顔すんじゃんかよ、木兎ォ...」
変に間延びする語句の最後に続く俺の名。
にたにたといやらしく口角を上げて、俺の身体の輪郭を冷え切った手でなぞる。
「ッ...」
イイ顔といわれても相手にとって今の俺の顔はそんなにも酷く歪んでいるのだろうか。
ああ、普通ならこんなことは思わないか。
イイ顔といわれて、歪みきる自分の顔を想像するなんて。
いつ頃からだろうか、手足を厳重な鎖で縛られて身体にも証と偽った傷ができるようになったのは。
壊れる、音を聞き始めたのは。
突然相手の握りしめた拳が俺の腹部にめり込んだ。
中の酸素という酸素が一気に口から抜けていき、ついでというには足りないくらいか、口内の唾液も口端から滴り落ちた。
くぐもった嗚咽に息を取り入れようとする肺。
しかし痛みが邪魔をして、吸い込まれた酸素は直ぐに吐き出されてしまう。
そんな悲痛な声にも関わらず、目の前の相手はうっとりとした目で此方を見つめた。
「お前のそーいう顔...たまんねぇわ」
いい迷惑だ、まったく。
こっちはすぐにでもお前のところから、抜け出したいよ。
なんて、口に出してしまえばこれだけではすまされないだろう。
これはまだ軽いほうだ。
痛みも心も。
「ッあ...」
近付けられた相手の顔は妙に鉄の匂いがして。
それは本当に鉄の匂いなのか。
はたまた、俺の血の匂いなのか。
べ、と現れた相手の舌は俺の口端の唾液を舐め取る。
くすぐったい感覚に身をよじらせていると、相手は俺の頬に手を当てた。
「誘ってんの?…」
手を頭上に拘束されている為に、身体をよじらせるとどうしても淫らに腰を振るような体勢になってしまう。
そんな相手は俺に問いかけてきたくせに、俺の答えを聞かずして「そうか」と納得した。
「ちょっ…黒尾っ…」
冗談じゃない。
俺はたまらず声を出した。
すると相手は怪訝な表情で此方を見つめてきた。
「そ、それって…ヤるってことか?…」
「んだよ、嫌?」
「…!嫌っつーか…その、…」
馬鹿な俺だ。
初めて相手に強引に犯されてから、一度も相手の誘いを断れたことがない。
嫌だと、思っているハズなのに。
相手はそっと頭上の鎖の拘束を解くと、俺を抱き起こして呟いた。
懐かしく聞く、優しげな声で。
「ごめんな」
- 【黒木】 ( No.6 )
- 日時: 2016/03/19 21:46
- 名前: 千羽鶴
「え...あ、黒尾...」
その自分を抱く相手の腕の中は、とても、温かくて。
それはしっかりとした人の温もりだった。
強く、強く。
鉄の匂いに混じるように、相手の匂いが鼻腔をくすぐる。
いつぶりだろうか、こんなに優しく抱かれたのは。
愛を、感じることができたのは。
「黒尾...その、一体...」
「ごめんな、今まで。...ヒドイこと、してきてよ」
染み込むように聞こえる相手の声は、自分を騙すのには案外楽勝で。
案の定、相手はにやりと笑うと俺から身体を離してこう言った。
「嘘だよ」
突然後頭部に衝撃、激痛が走った。
何があったかですら理解できなくなった自分の脳内と思考は、全ての神経を眼球に向ける。
残りの意識は目から流れ、倒れ込んだ床に溜まる涙に注がれた。
ぐわんぐわんと頭の中で鐘がなる中、黒尾は平然といった様子でこちらを見つめている。
嘘。
吐き出されたそれは、返しの付いた槍。
突き刺さっては、もう二度と取れることはない。
痛みを、死んでしまうまで味わわなければならない。
痛い。
痛い。
どこもかしこも、痛過ぎる。
「どうした、木兎。...俺が、お前をここから出すとでも思ったかよ」
「馬鹿」
「お前は俺のモンで」
「絶対服従、なんだぜ」
黒尾のことが嫌いな訳じゃない、むしろ、好きだ。
だから許せた、んだと思う。
痛みも、我慢できたんだと思う。
でも、流石に、これは限界、なんだろう。
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