大人二次小説(BLGL・二次15禁)

【BL】HQ小説置き場の図書館
日時: 2016/03/15 18:23
名前: 千羽鶴

どうも、千羽鶴ですん

今回は、というか此処はHQのBLを投稿していくだけのスレになります。
図書館とか題名で言ってるんですけど、そんな立派なもんでもないのです…。

主的には、黒尾と木兎が好きです。=木黒ですね…。岩及も捨てがたいのですが…!

まぁ、そんな話は置いといて…。

リクエストなど、あったら常に募集してますので、ぜひ気軽によろしくお願いします!
では、どうぞ駄作図書館ですが閲覧よろしくお願いします。

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【岩及】白痴 ( No.1 )
日時: 2016/03/15 22:40
名前: 千羽鶴

最初の本棚に並べるのは、岩及で白痴です。白痴は、ボカロ曲なので今回はボカロパロになります。

ではでは...どうぞっ
*・*・*・*・**・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*
薄暗い明かりのない部屋に俺たちが二人だけ。

存在意義をなくしかけているハズの割れた鏡は、今でも儚く美しいこの世界を映している。

こんなテンションの低い日には、無理矢理にでもテンションを上げていこうよ。
最初で最後の思い出を創るためにさ。

アルコールの匂いが妙にきつくって、息をするだけでほんのりと頬が紅潮してしまう。
なんて、きっとそれも照れ隠し。

からんからん、と注がれるお酒を見ているとそれはかつての自分たちのようで。
いつかは満杯になってこぼれてしまうそれは、幸せ過ぎたから。満たされて、また足りなくなってしまう。
それだけ幸せを保ち続けられるグラスは、あいにく持ち合わせていないんだ。

「どうしたの?せっかく注いだんだから、ぬるくなっちゃうよ」

目の前に、対に座っている彼、及川が首をかしげながらグラスを突き出す。

「...ん」

俺はそれを無言で受け取ると、そのお酒を喉の奥へと流し込む。
胸の中がぽかぽかと温まってきて、頬もどんどんと熱くなってきた。
そして今更ながらに思うのは、自分はお酒で今の気持ちも何もかもを誤魔化そうとしていること。

無理矢理、そんな言葉を押し込んで。

「岩ちゃん、お酒弱い?」

す、と差し伸べられた相手の両手は自分の頬を挟み込む。
ひんやりとした相手のその手がやけに気持ちよくて。

俺は相手の手を握りゆっくりと下ろさせると、真っ直ぐで純粋な目を見つめた。

相手もそっと照れた様に頬を赤らめながらも、微笑み返してくる。

その笑顔はまるで傷をえぐるように、癒えることはなく。癒すことも出来ず、広がる。
ねえ、どうしようか。

こんな素敵な世界なのにさ、どうしてだろうね。

「約束しようか」

吐き出すように口にしたその言葉に、及川はきょとんと首をかしげながら微笑み返してくる。
そして、曖昧な返事。

「うん?」

「ずっと、何があっても」

そんな密やかに誓うものは。

「        。」

ゆっくりと残りの酒を飲み干して、また、俺は及川を抱く。

【岩及】白痴〜2〜 ( No.2 )
日時: 2016/03/16 15:40
名前: 千羽鶴

「んんっ...あ、岩ちゃっ...!」

この時だけは、いつもより可愛くて色気があって。
例え、俺の目の前にどんな女が現れたとしても、コイツには勝らないだろうと。そう思ってしまう程に。

飲み込むことができずに、俺の腕の中で欲を吐き出してしまった彼は、ぐったりと身体を寄せてくる。

温もりも懐かしいこの匂いですら、煽り立てるよう。

先ほどのお酒のせいにしてしまって、この胸の高まりに嘘をつく。
それが真実だと気付いてしまえば、それが本心だと認めてしまえば楽なんだろうけど。
後ろはもう、振り返りたくないからね。

「及川、好きだ」

何度も聞き飽きるくらいに告げたこの言葉も、古びた刃のように錆びた。
でも、これが最後。

強く、強く、何かが逃げてしまわないように抱きしめて。

相手も、抱き返してきて。

俺たちは幸せ者だねって呆れ顔のまま言うんだ。

色んな思い出をかたどったような白いそれを、幾つか口に含んでは飲み込む。
喉奥でつっかえって、苦しそうに呻く。
でもどうしても飲み込むことのできないものは、両手の中に吐き出してしまって。

思わずくすっと笑ってしまうんだ。

「もう一度、だな」

この薄暗い光のさすことのない部屋の中で、何度泣いて笑って叫んで怒鳴って仲直りを繰り返したのだろう。

その手の温もりが冷めてしまえば、もう二度と思い出すことない。
もう二度と、もう二度と。

だから忘れてしまわないように、言う。

聞きたくなくなるくらいに。

幽かに消えつつある残り香に、撫でる隙間風。
心電図代わりの時計の音は、明日を閉ざし始めて。

誰も知らない、二人だけの秘密を二人の腕の中で確かめ合う。

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