大人二次小説(BLGL・二次15禁)

【文スト】〜愛スベキ愚カ者達ニ〜
日時: 2016/06/08 22:51
名前: 千羽鶴

どうも、千羽鶴です(´`*)

このスレでは太国を中心に色気話を書いていくスレになります。
…と、自己紹介とかあんまりいうこと無いので、自分の好きなcpとキャラだけ…。

一番好きなのは、国木田ですかねぇ。その次に中原、福沢…の順に。
自分の好きなキャラは、個性的な人が多いんです。
次に好きなcpは、太国と福江…とか…?最近は、太中でもいいなぁとw

まぁ、雑食なので何でもいいです((

リクエストなどありましたら、よろしくお願いします。
喜んで書かせて頂きますので…。

それでは、閲覧よろしくお願いします!

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Re: 【文スト】〜愛スベキ愚カ者達ニ〜 ( No.2 )
日時: 2016/06/11 22:35
名前: 千羽鶴

「やぁ、御早う国木田君」

小鳥のさえずりと共に新たな日を知らせる朝の光が差し込む、朝の7時頃。
本来ならば仕事が終わっただろう頃合いを見計らい姿を見せる同僚が、どうしてか目の前のソファーに腰をかけながら手を振っている。

…疲れの溜まり過ぎだろうか。

「何故貴様が居る…、太宰」

普通ならばありえぬ光景に目を凝らし乍、相手へ指先を向ける。

「何故って…、そりゃあ此処、探偵事務所の一員だからねぇ。何ら、おかしくはないと思うのだけど」

「さも当たり前のように言いおって…!」

相変わらず人を小馬鹿にする様な笑みを浮かべながら、同僚である太宰治は、俺に近付いてきた。
そして、不意に腕を伸ばすと、俺には触れず"俺に絡み付いている樹の根"に触れた。

「随分、成長したものだね」

触れられた部分が妙に擽ったく、俺は目を細めながら黙って相手を見つめる。

…それは約2週間前だろうか。

最初は寝床に数枚の木の葉が落ちているだけだった。きっと付いていた木の葉が落ちただけ、もしくは何処からか風の所為により運ばれてきただけなのだろうと、そう思っていた。

しかし、その三日後、俺が寝床から跳ね起き洗面所で自分の顔を確認すると、首元から"樹の根"に似たものが生えていたのだ。

本来ならば、万物には居るべき生えるべき存在すべき場所が決まっている。樹は、大地にその強固な根をはり一生を過ごすものだろう。
だが、俺の身体はそんなものではない。ただの、一人の人間である。

故に、俺はこの根を引き千切ろうと試みたが、どうやら感覚神経と繋がっているらしく、その後数十分は激痛に悶えていた。

それ以来、解決法はなくこのまま放置していたのだが。

「そんなことより、お前が何故こんな早起きしているのか理由を聞かせろ。どうせまた良からぬことでも考えているのだろう?」

俺が素っ気なく云い放つと彼奴は、「やだなぁ〜」と口にしながら俺の胸をつついてきた。
その手をやや乱暴に叩き落としながら、俺は「言え」と圧力をかける。

すると彼奴は溜め息をつきながら、俺の樹の根を指差しながら口を開いた。

「興味本心っていうか、社にとっても君が欠けてしまうのは痛手だから、それについて調べていたのだよ」


「国木田君のそれは、奇病の一種"世界樹"だ」

Re: 【文スト】〜愛スベキ愚カ者達ニ〜 ( No.3 )
日時: 2016/06/12 00:39
名前: 千羽鶴

「奇病…セカイジュ…?」

「うん、単刀直入に言うけれど…」

「国木田君は、もって後数日命だよ」

淡々と告げられた余命宣告。
時間などかからなかったであろうその言葉は、その時間の間で言うには簡単過ぎて。
俺は、彼奴が冗談を口にしている思ってしまう程だった。

しかし、相手がこの状況下で嘘を付かないのは知っている。偽りは、ない。

「もう少し詳しく説明するとだね…?…この奇病はタチが悪くて、宿主の栄養分を吸収して成長しているんだ。そして、君のその根っこは侵攻状況から、既に体内まで侵食していると考えた方がいい」

それ以上は、聞かなくても大体は俺にでも予想できた。

死に方は2つ。
1つは、この樹に栄養分として吸収されて死に。
2つ目は、体内の根が成長し俺の身体を貫き、臓器を締め付け死に。
2つ目に至っては、じわじわとなぶり殺される様でとても嫌だ。
だが、どちらにせよ、残酷で無慈悲な死に方には変わりはなかった。

「ねぇ、国木田君…」

「すまんな、太宰」

相手の言葉に被せかける様にして、俺は口を開いた。

「どうやら面倒をかけてしまったようだな、もう何でもないから仕事に戻れ。折角早起きしたんだ、貴様の為の残業など、もうこりごりだぞ」

不思議と動揺しない自分がいた。

数日の余命宣告をされ、今も自分の身体を蝕み続けている病を側に感じていながら、恐怖など全く感じずにいる自分。
決して、生きることを諦めた訳ではない。
死にたくはないのだが、何故か、ただいつも通り慎重でいられた。

俺は相手に背を向けると、扉を見つめながら言葉を発する。

「さっさと動け、直に他の社員も来る。今日を境に貴様も生まれ変わることッ」

最後まで、言えなかった。

「国木田君…、君は何故そんなに平気でいられるんだい…?」

間近で香る相手の匂い、何処か和らげな香水の匂いがする。
回された腕は羽交い締めにするかのように、だがそれでいて優しく俺を包み込んだ。

「太宰ッ!?離せッ…!」

耳元に相手の顔があることが分かる。
相手の規則正しい吐息が、俺の首もとと樹の根に吹きかかり、俺は思わず視線をうつ向けた。

「私は、嫌だよ。君が死んでしまうのは。国木田君に怒鳴られて、それでも一緒に事件を解決して…、またそれを繰り返すのがとても楽しかった」

か細くなっていく相手の声を、これまでに聞いたことがあっただろうか。

「少しは動揺でもしなよ…、でないと、余計心配するだろう?…私は、とても心配だ」

「だ、太宰…?」

ほんのりと頬が赤らんでいくのを感じ、比例する様に心拍数も早まっていくのを知る。

「それは分かったから…兎に角、腕を離さんか…ッ」

それらを誤魔化す様に、相手にこの腕を離すよう促すと、突然、硝子が割れた様に激しい痛みが腹部を襲った。

「あ"ッ…ぐ…」

ゴポ、と気味の悪い音を響かせながら胃液混じりの血液が口から漏れ出す。

これは…、俺が避けたかった方の死に方だ…。

「国木田君!!」

吐血しながら相手の言葉を耳に入れると、俺は名一杯の声で云った。

「すまん…ッ」

Re: 【文スト】〜愛スベキ愚カ者達ニ〜 ( No.4 )
日時: 2016/06/12 02:18
名前: 七海 ◆dRwnnMDWyQ

はじめまして失礼しますっ
すごく、切ない太国ですね…
しかも、全然先が読めない!先が読めない話を作れる人って凄いと思うんですよね。私。凄いなあ…才能だ…
最近エロいBLしかみてなかったのでなんか新鮮です。笑
更新楽しみにしてます…!!!!

Re: 【文スト】〜愛スベキ愚カ者達ニ〜 ( No.5 )
日時: 2016/06/12 19:27
名前: 千羽鶴

七海様

ご感想ありがとうございます!

実は自分奇病系の小説をかくのにはまってまして。
どんな感じの奇病をかこうかなぁ、なんて考えたりするのもまた楽しかったり...w

ちなみに自分に文才は存在しませんよ、あるのは妄想力だけですから((

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