大人二次小説(BLGL・二次15禁)
- 組合図鑑【(G)R18確定】モブ×岡崎教授 ※集団レ/イプ
- 日時: 2017/08/30 10:33
- 名前: 八咫烏−やたのからす−
この受け良いわーとか思っててもマイナーとかいう←
時に、というかほぼ万人受けしないと思います。
好きなキャラは受けが良いのだが大抵は攻めに回っているという謎。
※執筆ものが打ちきりになるのはあるある
※よく飽きる←
※シリアス系は意味不明←それ以外はどんっとR←←又はG←
0.注意事項:(>>1)
1.さとこい:ココロコイシ (>>6)
2.チョロカラ:カラ松が悪夢に魘される話 (>>7)
3.モブ×岡崎教授:大学とモブと教授。 (>>12)
- ココロコイシ:1 ※鬱注意 ( No.2 )
- 日時: 2017/08/09 14:49
- 名前: 八咫烏−やたのからす−
気が変わったのでR18G、まぁシリアス物です。
※鬱系です
※グロいしシリアスだしBadEndで救いようが無い
※仕事の狭間に書き溜めていたもの
※ごちゃごちゃである意味推理小説
【ココロコイシ】
ーーーーー
「嗚呼、又……離れていっちゃうの」
誰人として居ない、その真っ暗な闇の空間。
地を這うように。空を駆けるように。或いは……時間を飛ばす、ように。
確かにその声は誰主のモノかも憶測も付かないし恐怖の念と云えた。
その何かに怯えて上手く声が出せず、震える絞り出した声は声量が僅かに過ぎないのに、この空間を奪い、あまねく響いたのだ。
あなたは、それに怯えてこの悪夢(ナイトメア)から逃れようと試みる……。
***
今日も悪夢。
私はこいし。覚妖怪の“アイデンティティー”を自ら棄てた可哀想なパラノイア。
私は周りから視えないらしい。何もかもを“無いもの”にされた無の存在。
かく、してそれは無意識を求めた“ハルトマン”の由来から訪れる。彼は外の世界(現実)で活躍した心理学者、みたいな立ち位置であったらしい。
私は……それに憧れ、“無意識”を手に入れたのかしら。
果たして、それを考える毎日は悪夢であろうか。
誰にも気付かれず……それは、実の姉にも、従者(ペット)でさえも騙すそのおぞましき能力(ちから)を暴発させてしまう。
常に暴走しているその能力を留めるのは彼女には難しく、彼女は既に無意識に潜んだ無意識故の無意識の存在と化していた。
『無意識』を使い、彼女は無意識の内に彼女以外の意識を操る。意識の内の無意識に滑り込み、彼女を認識させぬよう……或いはふとした瞬間に忘れてしまうよう……仕向けている、のだ。
その最もなる被害者はこいし。無意識を無意識だと思わぬ憐れで愚かな愚考を持ってしまった。
「………アーあ」
ほら。
今日も又、彼女は光を宿さず、昏い希望を持って歩く。
あんぐりと口を開けて、だらしなく意味のない言の葉を漏らす。
眼は虚ろで何も捉えぬ。捕らえやしなくて、捉えもしない。何を見ているのか、さっぱりだった。
顔には何も塗られていない。
何の面も被っていない。
表情が無くて。常に何かに放心して絶望した様な怯えた顔をしていた。
してまた、彼女には全てが暗く悪夢の様にぐるぐると渦巻いた世界が見えていたのだ。
ーーーーーーーーーあの日、から。
***
「おねえ、ちゃん?お姉ちゃん。……お姉..ちゃん」
「タス、ケ、テ……よ」
彼女は目を覚ました。
その、忌まわしくて愛しくて堪らない妹の声を最後に。
彼女は酷く汗をかいていた。私は何だったっけ。さっきから自分の事を……。
ーーー自分のこと、を。
目も当てられないぐらいの、鮮血。
泣き叫ぶ、理解を求める、憂いを帯びた声。
自分を求めているのに……、自分はそれに答えられず、見放す。突き放した。
『 なんてことを 』
今の今まで、ずっと片隅に置かれていた記憶がフラッシュして止まない。
一定のキープを持ち、場面が終わればまた同じ場面が再生される。
それはまるで……、そう、ね。
バグッた映画なんかを観ている気分だった。そう、正に苛立ちで最悪最低。
「……り様。さとり様」
「…………ぇ、ええ、どうしたのお燐」
「最近ボーッと……。何かありました、か?」
問いに何も答えない。
私はただ、口をつぐんでいるしか無かった。
今更、あの子を恨んでるなんて言ったって、お燐は笑うだけ。
憐れみの目を向けて、嘲笑うだけ……。
そう、ね。私の名前はさとり、だったのね。そしてこいしの姉。
下を向いて目を瞑り、ジッとしていれば、お燐は痺れを切らしたらしく私の部屋から出て行った。
その際に見える本音は恐ろしくて脳に焼き付けることさえ出来ない!!
ああ何て愚かなの?
そして誰も……誰も彼も、居なくなってしまう。
私を疎い、忌して……私から離れて行ってしまうのだわ。
だから…あの子が、私“達”の『一つの器』に気付いて、それを壊すのを恐れた…。
ーーーーー『さとり様は何時も何かに悩んでいる。そしてそれを誰にも言わない』ーーーーー
- ココロコイシ:2 ※鬱注意 ( No.3 )
- 日時: 2017/08/10 16:41
- 名前: 八咫烏−やたのからす−
呼吸が止まりそうな夜。
私は見たこともない所にいた。酷く脆い、木々に覆われた家が傍に有った。
人間は居なさそうだし、お姉ちゃんも多分居ない。
......ねぇ、なんで、どうして私はここにいるの?
その問い掛けは、口に出すこともままならなくて。
ーーーーあれ、口ってなんだっけ。
アー、アー、って声にしようとしてみるけれど、中々出ない。
喉に手を当ててるのに、ギュッと指を閉じれば、何にもぶつからず空を掴んだ。
ねぇ、ねぇ、ねぇ。私の喉はどこ?
「何も言わずとも。ここに有りますよ」
.........誰?
誰?誰かの声が家から響く。
怖い。
恐ろしくてたまらない。
何者でもない、人生らず者が潜んでるにちがいない!!
私は静かに呼吸を荒くさせる。
......喉、という概念が無いにも関わらず。
そう、だから。
目の前には声の主と思わしき人物がいつの間にか立っていた。
赤い帽子が特徴的な、ニタリと気味の悪い笑みを浮かべた......妖怪?
そうだ、きっと妖怪に違いないわ。
妖怪である私を取って食おうだなんて考えた、馬鹿者よ!!
私は体を大胆に後ろへ捻り、それに連れて足を動かした。
...そして、彼奴から逃げ出そうと必死にもがく。
ーーーーもがく?
嗚呼、ああああああ、アアアああああ、アアアアアアアアアアアアああ、アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!
私の口は何処!!
私の喉は何処!!
私の足は何処!!
私の腕は何処!!
必死になって、あるはずの無いものを探す。
探して回る。犬の様に、子犬のようにキャンキャン吠えては怯え、その場で三回転。
「......其所に有るでしょう」
嘘だ。
私のものは何処にも無いわァ!!!
背後からねっとりと、彼奴が語りかける。
動けないのに、声だけが、視界だけが広がる。
背後から抱き締められた。私だけじゃ、視えなかった筈の躯を抱いて。
ーーー先ほどまで感じられた、温もりが消える。
ーーー視界が徐々に、暗闇に支配される。
嘘、嘘、嘘、嘘、嘘だ。
私は...何も見えなくなる?
何も、聴こえなくなる?
「自我を喪った愚か者よ、眠りなさい」
彼奴のねっとりとした厭ァな声だけが私の脳を支配した。
ねぇ!!
私の口は何処!!
私の喉は何処!!
私の足は何処!!
私の腕は何処!!
私の手は何処!!
私の眼は何処!!
私の耳は何処!!
私の体は何処!!
私の意識は何処!!
「何もなくて、何も聴こえない意識の外よ」
最後の私の叫びに答えられた気がした。
***
いつしか聞いたお話。
覚妖怪は、“概念”が無くなると気が狂うんだって。
その代償に、代わりのものを得られるらしい。
例えば、意識の概念が無くなったら無意識の概念を手に入れる様に。
そう、それは覚妖怪の精神錯乱。
うふふ、嘘、よ。
凄いのねあなた。私の嘘を見抜ける人なんて、一人しか居なかったわ。
そう、たった一人だけ..ね。
ええ、今は居ない。存在しえない、の。その場に居るんだけれどね。
...あなたには分からなくても良い。だって...、いや、言うのは止しておきましょうか。
......何?聞きたいの?物好きねぇ。気が狂うかもしれないって言うのに...。
「踏み込まないで。あなたには到底理解の出来ぬ自演(無意識)なのよ。
あなた、だって闇は嫌いでしょう?ずっとずっと続く暗闇は...。
地獄の沼に溺れるみたいに、あなたも脱け出せなくなる...。
だって、闇(コンプレックス)は儚いのだから。
だって、夢(パラノイア)は儚いのだから。
さぁ、分かったなら帰りなさい。
そして今日のことは何もかも忘れるのよ。
......私だって、花を愛す様に、あの子(嘘を見抜けた妹)を愛したかった」
- ココロコイシ:3 ※鬱注意 ( No.4 )
- 日時: 2017/08/12 19:03
- 名前: 八咫烏−やたのからす−
ーーーあのね、私。好きな人が出来たのーーー
ねぇ。
今にでも取り返して。返して。
私の……記憶の底の懐かしい笑顔を、ねぇ。
どうして?
なんで?
妹ばかり…。
あの子は……最後だけ泣いていた。
いつも笑顔だったのが。
『でも、あの人は私と関わるのを避けている』
『お姉ちゃんだけでも幸せになって?』
最後だけ、私に対する秘めた思いを見せてくれた。
ーーだから、私は笑っているのです。
ーーせめて、あの子がいる前では辛い時でも。
ーーあの子が幸せに、と願ったのだから。
「でも……ね。こいし。あなたの言う幸せが何だったのか分かった気がするわ」
彼女が手にするは狂気に満ちた毒牙。
***
こいしは酷く怯えていた。
姉、という存在に。
愛する者、という存在に。
だって、こいしの言う好きな人はーーーーー、
何を隠そう、
この私。
「お姉ちゃん?」
禁忌に及んだ、愛らしい妹よ。
今私がその願いを叶えてあげましょう。
私は決してあなたを見放してた訳じゃないのよ。
私は無意識にも近い状態で、早口で述べる。
そしてソロォリソロォリとこいしに近付いて、グイッと顔を近付けるのだ。
こいしは怯えていた。
顔を真っ青にして、額からダラダラと滝のように汗を流す。体を震わせているのか、近付くとカチカチカチと歯が上手く合わない音がした。
なんで?
何故なの?
私はこいしの願いを叶えようとしているのに?
「こいし。ごめんね?」
「違う、よ……。お姉ちゃん。幸せなのは..____」
幸せは……××××?
ふふっ、馬鹿げたことを。でも……流石、ね。
うふふうふふうふふと止まらずに溢れ出る笑いを堪えようとしても、気味の悪い笑みが露になるだけだった。
ーーふと、こいしに目をやると首に紫色の手形が付いていた。
これは死んでから大分時間が経っているという証。
私は妹を殺めた後、ずぅぅぅっと笑っていたんだなと分かった。
ペットには……まぁ、バレる心配も無いか。
彼奴等にはこいしを視る能力があまり無いのだから。仕方ないんだ。
***
しかし、数日後。
私の愚行は新聞紙に搭載された。
言うまでもなく、紛れもない真実。
タイトルは……『地霊殿の主、殺む。死体隠しは仕事人か?』
くくっ、笑えるわ。
殺したのでは無いのよ。
あの子が望んだのだから。
あのこが……あのコが、幸せにと望んだのだから。
私の幸せは、永遠に居られることなのよ。
誰にも見付けられぬ様にとね。
ーーしかし、例えどれだけ頭が切れようが、こいしの死体は見つけられないでしょう?
- Re: 組合図鑑【(G)R18確定】さとこい ※鬱注意 ( No.5 )
- 日時: 2017/08/12 19:06
- 名前: 八咫烏−やたのからす−
本編はこれにて終了となります。
本編はグロ要素を隠すためぼやかした表現を取りましたが、番外編(別視点)からでは血生臭い流血表現、リョナが含まれますので御注意下さいませ。
以降のココロコイシは番外編、とさせて頂きます。