大人二次小説(BLGL・二次15禁)

紫の花が散る頃に (おそ松さん おそ一
日時: 2020/06/08 19:06
名前: 抹茶

兄さんが笑ってくれるだけで、僕の世界は明るかった
兄さんが優しくしてくれるだけで、僕の悩みなんて吹っ飛んでいった
それだけで良かった筈なのに
身内、兄弟、男同士
世間から冷たい目を向けられる要素だらけな事に気付かないフリをして。
僕は、決して恋してはいけない人に恋い焦がれてしまった

〜attention〜
・おそ一です
・一松が花吐き病を患います
・ただひたすら修羅場、病みです
・流血、喀血表現などがあります
・最後には幸せに、としたいと思いますがそれまでが辛いです
・映画ネタ含みます


それでも良い方はゆっくりしていってください

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Re: 紫の花が散る頃に (おそ松さん おそ一 ( No.1 )
日時: 2020/06/08 19:14
名前: 抹茶

僕は松野一松。屑でクソで生きる価値のない燃えないゴミ。
でも、そんな僕にも好きな人が出来ました
おそ松兄さんです
兄弟で、家族で、男同士。
絶対に楽な恋では無いと知りながらも、僕はそれでも、おそ松兄さんと恋人になりたいと思ってしまいました
でも、迷惑はかけられないし、好きな人が僕のせいで傷付いたり、悲しんだりする所を見たくない
おそ松兄さんはただでさえ、マイナスな感情を表に出さない人だから
こうして、捻くれ者の僕の拗らせた恋は、静かに幕を閉じた
…閉じた筈でした
でも、その抑えきれない思いが、紫色の花になって僕の口から溢れるようになりました
チョロ松兄さんや十四松、トッティ(クソ松は論外)には言えないし、勿論、本人であるおそ松兄さんには絶対に言えませんでした

「…こふ、ッ、ゲホ、おぇ………またか、ごめんなさい、おそ松兄さん…」

今日も一人で僕は花を吐きます
抑えきれない思いと、許されない恋と共に、僕は兄弟と一緒に眠りにつくのでした

Re: 紫の花が散る頃に (おそ松さん おそ一 ( No.2 )
日時: 2020/06/08 19:30
名前: 抹茶

十四松side

「最近、一松兄さんの外出の頻度高くない?」
トド松がスマホを弄りながら僕たちに聞いてきた
僕は何となく、原因は分かる
嘔吐中枢花皮性疾患、通称、花吐き病
簡単に説明すると、片想いを拗らせた人に起こりやすい病気で、かかると色々な種類の花を吐く
人によってそれは様々で、花言葉と気持ちが一致した花を吐く人もいれば、一つの花しか吐かない人もいる
そして、花吐き病の人が吐いた花に触れてしまったら、そこから感染し、触れた人も花吐き病になる
完治すると百合の花を吐き出す
そして一番恐ろしいのが、発症してから相手と両思いにならないと、いずれ溢れ続ける花が喉を塞ぎ、窒息死してしまう事

僕は一松兄さんには死んで欲しくないし、そこまで恋焦がれた人なら幸せになって貰いたい

「そりゃあ、猫が産気づいてるとか?」
「チョロ松兄さん発想がマジで普通ー…」
「フッ…俺は」
「僕は一松兄さんがバイト、仕事を始めたに一票!」
「えっ…」
「え〜、それ裏切りじゃない?お兄ちゃん寂しがってるよぉ」

普段通りの兄さん達とトッティの会話を聞いて笑っていると、おそ松兄さんが僕に聞いてきた

「十四松は知らねェの?いちまっちゃんが最近外出多い理由」

花吐き病だという事を隠すためじゃないか、とは言わずに
一松兄さんがそこまで思う人って良い人なんだろうな、と思いながら

「あは、俺は知らないよ?チョロ松にーさんの言う通り、猫ちゃんが子供産みそう、とかじゃない?」

といつもの笑顔を見せながら言った

Re: 紫の花が散る頃に (おそ松さん おそ一 ( No.3 )
日時: 2020/06/08 19:49
名前: 抹茶

一松side

最近、花を吐く量が増えている
そう感じたのは、花を吐き始めてから一週間ぐらい経った時だった
吐く時にくる発作は前より苦しくて、確実に悪くなっているみたいだった
花を吐く病気がある、と昔誰かに言われた気がしたが、名前がなかなか思い出せなかった
兄弟達は皆、

「勝手にバイトとか始めちゃダメだよぉ、お兄ちゃん寂しがってるからねェ」
「フゥン…悩み」
「悩んだりしてるんだったら僕に言いなよ、クソ長兄とかよりは役立てると思うし」
「にーさん、猫?お産?お産?」
「バイト先とかに可愛い女の子居たら紹介してよね〜」

とか、訳分かんない事言ってくるし。
クソ松は取り敢えず殴ったけど。
口々に自由に発言する兄弟達を軽くあしらって、僕は外に出ていつもの猫のところに行こうとした
そうしたら後ろで声がした
驚いて振り返ると、それはスリッパで全力ダッシュしてくる十四松だった

「一松にーさん!俺も猫のとこ付いてっていーい?」
「別に、良いケド…面白い事とか、野球とかは出来ないよ」
「あは、今回はそれが目的じゃないからだいじょーぶ!野球ができないのは残念だけどね〜」

野球をするつもりだったのかと苦笑いしながら、僕は十四松を連れて猫のいる路地裏へと向かった

ーーー

「ほら、着いた…」
「一松にーさん、誰かに恋してるでしょ」

僕の道案内を終えると同時に、十四松が袖で口元を隠しながら僕に聞いた
図星だったのと、突然の事に驚いて僕は数秒固まってしまった
十四松には嘘は付けないと思って、僕は静かに首を縦に振った
すると十四松は嬉しそうな顔をして

「だれだれ!?バイト先の女の子?」
「いや、そもそもバイトってどういう事…」
「トッティが言ってた!それより、一松にーさんの好きな人って誰?」
「…引かないって約束できる?」
「うん、人を好きになれるって良いことだよね、俺もあの子の事好きだもん!」

相変わらず眩しいくらいの笑顔を向ける十四松を見て苦笑いしながら、僕は小さく

「…おそ松兄さん」

と呟いた

名前を聞いた十四松は凄く驚いた顔をして、でも、その後に嬉しそうににっこりと笑って

「そっか、それで、にーさんは思いを伝えなくて良いの?」

と聞いてきた
それに答えようと口を開いた途端、物凄い吐き気と苦しみが襲ってきた
僕は地面に手をついて荒く息を吐き、早く花が出るようにえづいた
十四松に内緒にしなきゃ、とか、そういう発想は出てこなくて

「ゲホッ、ゲホッ…ごふ、……げ、ェ…」

吐き気に従って僕は、また紫色の花を吐いた
十四松は動揺せず僕の背中をさすって

「協力するよ」

とだけ言って、僕にまた眩しすぎる程の笑顔を向けた

Re: 紫の花が散る頃に (おそ松さん おそ一 ( No.4 )
日時: 2020/06/10 07:21
名前: new

ふあ....素敵...文才分けて...........

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