官能小説(オリジナル18禁小説)

初恋相手が私の初めての相手
日時: 2015/08/19 18:41
名前: もな

初めてでした。

私が恋したのはー。

そう、初恋をしたのはー。


この学校は腐っている。

私の通う、緑が丘第二小学校は、人間を点数で決める、

ひどい学校だった。

毎週期末テストで、テストの一位と、

もうひとつ、必ずテストの点数の最下位が言われ、

その子は点の良かった優等生から

一週間毎日欠かさずいじめられるということ。

しかしおかしいのはそれだけでなく

先生にも問題がある。

先生はそのいじめを見て見ぬふりをしている。

また6年でよくおこる、女子へのセクハラ行為。

もう、手遅れだ。

誰もがそう思っていた。


ある日のこと。

「今日は、転校生を紹介します」

先生から、転校生が来たという知らせ。

転校生なんて久しぶりだからか、ザワザワしていた。

すると教室の扉がガラリと開く。

「初めまして。高橋歩です。これからよろしくね」

きれいな顔立ちからの爽やかな笑顔。

女子の目が釘付けになる。

でも、こういうやつこそ信用ならないんだ。

こういうやつこそいじめを面白がって、

普通な顔して人を苦しめるんだ。

私はこいつのことを、まだまったく

信用していなかった。

そう、あの姿を見るまではー。

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Re: 初恋相手が私の初めての相手 ( No.30 )
日時: 2015/08/23 21:50
名前: もな

「早く答えろよ!俺と家族、どっちが好きなんだって

聞いてんのに、何で何も答えねえんだよ」

歩が大声で言う。

「それは、あの、、、その」

私が少し震える口元を押さえ、首を振る。

「なあ、早く答えてくれよ」

歩がだんだん私に近づいてくる。

そして壁際に押し寄せられる。

「それは、、、」

「決められないってことは、迷ってるってこと。

つまり、家族も歩も好きだから、決められない。

または、家族に決まってるけど、歩を傷つけたくない。

家族が離れていきそうなど、いろいろ理由があるけど、

一番は家族が離れていくのが怖いから。

でしょうね」

水野さんに図星で言われる。

「え、、、愛、それ本当なのか?」

私は小さくうなずく。

「俺より家族、、、そっか。大人になったな。

愛も。昔よりも、ずっとずっと」

「、、、何も変わってないあなたに、偉そうに

いわれたくないわ」

私はそう言い、歩を押しのけると、

ドアのほうへと向かう。

「待って、櫻木愛!」

水野さんが私を呼びとめる。

「な、に?」

私が水野さんを背に聞く。

「何も変わってないのは、あなたなんじゃないの」

「どういうこと?」

私は少し驚く。

「あのね、歩は15年間あなたのために、、、」

、、、

「!」

私は水野さんの口から出た言葉に、驚いた。

すごく、すごく、ものすごく。

言葉では表せないくらい、、、ね。

Re: 初恋相手が私の初めての相手 ( No.31 )
日時: 2015/08/24 09:44
名前: もな

「あのね、歩は15年間あなたのためにわざとAX男優の

仕事をして、すごく稼ごうとしてたの。ただのお金持ちに

なりたいんじゃなくて、あなたが苦しまないようにって。

あなたと家族と生活できるお金があげれるようにって

あなただけじゃなくて、家族の他の人のためでもしたくなかった

AX男優の仕事をしてお金を稼いでたの。あなたはそんな彼を見捨てるのね、

体をはってまで仕事をした彼の事を」

私はすごく驚いた。

そんなことが15年間の間にあったことを。

そう思うと、短いと思っていた15年間の月日が、急に短いように感じてくる。

私だけじゃなく私の家族のために、

そんな仕事をしてくれたなんて。

そんな人に出会ったこと無かったから、

すごく、すごく、

嬉しかった、、、

私の目から、大粒の涙がこぼれおちる。

今までちゃんと心から泣いたことのない私が、

悲しみの涙ではなく、喜びの涙を、

心から流した。

でも、涙は歩には見せなかった。

かっこ悪い自分を見せたくなかったから。

「愛?まさか泣いてんのか?」

歩に聞かれる。

「泣いてなんか、、、いないわよ、、、」

少し震えた声で言う。

「でも、これだけは言わせて。私とあなたがこういう関係になることは

もうなし。だから、今までありがとね、歩」

そして、私はドアを開けると、外に出た。

もう二度と、歩と会うことはないかな。

私はそう思っていた。

「何だよ、あいつ。永遠の別れみたいに」

「櫻木愛は、もう二度と、あんたとは会わない気だよ」

「え!どういうことだよ」

「さあね、何かしら、彼女にも理由があるのよ、きっと」

「まさか、俺たちが結婚したって言ったからか?」

「きっとそうでしょうね。だから、彼女なりに

遠慮してるのよ、私たちに。でも私たち」

「「結婚なんかしてないんだけどなあ」」

Re: 初恋相手が私の初めての相手 ( No.32 )
日時: 2015/08/24 17:56
名前: もな

これでいいんだ、これで。

これで二人は、もっと幸せになれるんだ。

もっと、もっと。

私がいたあのときよりも、

ずっとずっと、ね。

私はそう思いながら、パソコンに向かいながら、

キーボードをひたすら打っていた。

すると、私の携帯電話に電話を

知らせる着信音が鳴る。

私はポケットから携帯電話を取り出すと、

電話番号を真っ先に見る。

、、、

歩の携帯の電話番号だ。

私は着信拒否にしておいた。

出ないのは、なんだか柄が悪いような気がするけど、

でも、そっちのほうが、二人でいる時間が長くなるから。

そっちのほうが、絶対いいから。

私にとっても、歩と水野さんにとっても、

これが一番の幸せだから。

すると、着信音が止まり、今度はメールが届く。

歩だと思う。

そう思い、メール画面を見ると、

送り主はやっぱり、歩だった。

見ないで消そう、、、と思った。

「念のために残しておこう。」

私はそう小さくつぶやくと、手がけていた書類を

片付けて、パソコンの電源を落とすと、手持ちの

カバンに入れて外に出る。

保育園に子供を迎えに行かなくちゃならないから。

お疲れさまでした、お先に。というと入口を出た。

入口を出ると、誰かにぶつかった。

「ごめんなさい!」

そう言い上を見上げると、、、

Re: 初恋相手が私の初めての相手 ( No.33 )
日時: 2015/08/26 13:17
名前: もな

皆さんお久しぶりです、もなです!

いつも「初恋相手が私の初めての相手」をご観覧いただき

ありがとうございます。

つい最近、お話の大体を書いた紙をなくしてしまい、

探している間に2日という月日が流れてしまいました。

(いいわけです…)

まあ、紙は見つかってませんが、

「初恋相手が私の初めての相手」復活ということで、

これからもよろしくお願いします

Re: 初恋相手が私の初めての相手 ( No.34 )
日時: 2015/08/26 13:42
名前: 亞狗兎

勿論です。

Re: 初恋相手が私の初めての相手 ( No.35 )
日時: 2015/08/27 15:52
名前: もな

そう言い、上を見上げるとそれは歩だった。

「あ、あの、、、ごめんなさい」

私はそう言い駆けて行った。

「ちょっと、、、」

そんな歩の声にも、耳を傾けずに、、、

「ハア、ハア、、、」

急いで走ってきたから、どこか知らない道に

たどりついてしまった。

何でこんなところまで来ちゃったんだろう。

ここはどこなの?

そう思い、私はふと腕時計を目にする。

4時、、、少し迎えが遅くなる程度ね。

一応、保育園の先生に連絡でもしておこう。

私は携帯を取り出すと保育園へ電話をかけた。

「もしもし?」

あの子たちの先生は、、、田中瑞穂先生ね。

「田中先生は代わっていただけますか?」

、、、

『そうですか、わかりました。もし、急用ができて、お迎えが

できないようでしたら、今日でしたらお預かりできますので、

気軽にご連絡くださいね』

「大変ご迷惑をおかけいたしますが、お願いします」

私はそう言うと、電話をきった。

娘の悠里(ゆうり)と志緒里(しおり)、先生に迷惑かけなきゃいいんだけど。

志緒里は別として、悠里は急にはしゃぎだすから困っちゃうわ。

急に私は母親らしい事を思った。

田中先生は優しいし、どんな緊急事態にもすぐ対応できるから

すごく信頼できる。


そのころ保育園では、、、

「ねえ、瑞穂先生。誰からの電話だったの?」

悠里が聞いた。

「あのね、さっき悠里ちゃん達のママから電話があって、

今日はお迎えが遅くなるかもしれないって」

「えー、そんなあ。もうすぐでみんな帰っちゃうよ。ね、志緒里ちゃん」

悠里ががっかりしながら言った。

「別に、しょうがないんじゃない?母さんの仕事の都合かも

しれないし、駄々こねても母さんや、田中先生を困らせるだけよ」

と、志緒里が言う。

(まだ保育園に慣れてないのね。それもそれで、

ちょっとかわいくないけど、頑張らなくちゃね)

田中先生は思った。

そう。志緒里はかわいくないのだ。

多分、夫の性格に似たんだと思う。

「なあに?だだこねるって」

悠里は田中先生に聞く。

「ううん、、、わがまま言っちゃだめって意味だと思うよ」

「どうして?『わがまま言ったっていいの。人生一度きりしかないんだから。

悠里たちが保育園にいられる期間はあと少ししかない。だからわがまま言って

先生困らせるまで、はしゃいで良い』ってママいってたよ」

「意義なし」

志緒里が言う。

悠里の困ったことは、記憶力が良すぎること。

私の言ったことを即覚えて、困ったことがあれば、そのことを

「ママいってたよ」付きでいうこと。

それが、唯一かわいい悠里の一番かわいくないところ。

Re: 初恋相手が私の初めての相手 ( No.36 )
日時: 2015/08/28 22:38
名前: もな

午後7時30分、、、

いつまでたっても家に帰れない、、、

まだここがどこかも分かってないし、

私、どうしたら家に帰れるの?

そうだ、電話、、、保育園にしなくちゃ。

携帯電話を取り出し保育園へ電話をかけ、

今日は迎えに行けないことを伝える。

「そうですか、わかりました。志緒里ちゃんと悠里ちゃんは、

ちゃんとあずかっておきますね、失礼します」

私は電話を切った。

よかった。私、今晩ずっと、この子たちと一緒か〜。

少し生意気だけど、そこら辺は、子供だししょうがないよね?

私、田中瑞穂。保育園の先生をしている。

この子たちは、私が担任をする「ゆり組」の生徒。

櫻木悠里ちゃんと、その姉、志緒里ちゃん。

歳の差3カ月の姉妹だけど、志緒里ちゃんは…

『3ヵ月も年上の姉なんだから、もっと立場をわきまえなさい』

って、3ヵ月の歳の差を、大きな3ヵ月だと思ってるみたいだけど、

いっぽうで、悠里ちゃんは…

『たったの3ヵ月でしょ?お姉ちゃんも妹も関係ないじゃん』

って、3ヵ月の差をたったの3ヵ月と感じているみたい。

しかも性格もこれまた全然違うの〜。

悠里ちゃんは、明るくて元気な性格だけど、

志緒里ちゃんは何事も動じない冷静な性格。

でもそんな正反対な性格の二人ともにも、

一つだけ、共通点がある。

それは…

「ねえ、さっき電話してたけどなんだったのお?」

「え?」

Re: 初恋相手が私の初めての相手 ( No.37 )
日時: 2015/09/06 10:32
名前: 斎藤ロベール

歩の性格上、どんな行動が起こってくるのか、楽しみにしています!

Re: 初恋相手が私の初めての相手 ( No.38 )
日時: 2015/09/06 10:54
名前: 斎藤ロベール

最初の「ひどい小学校」、すごい伏線になりそうなんですけど、人生への影響は?

Re: 初恋相手が私の初めての相手 ( No.39 )
日時: 2015/11/09 18:49
名前: もな


斎藤ロベールさん、コメントありがとうございます。


ひどい小学校、人生への影響は多分ないです。


一人一人が気にする気がないですからね(笑)。

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