官能小説(オリジナル18禁小説)

空の落とし物
日時: 2015/12/26 16:02
名前: 斎藤ロベール

固めなの、書こうと思います。
ご感想、お待ちしています。適当に絡んでください。

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Re: 空の落とし物 ( No.13 )
日時: 2016/01/21 21:19
名前: 斎藤ロベール

珍しく女が出かけて居ないある日曜日、娘が貴道の部屋に入ってきた。
「ママが話せって言ったから。」
少女は貴道から幾らか離れて座った。膝を立て、スカートから下着が見えていたが、明らかにわざとそうしている様子だった。貴道が乗って下品さを表したら突き落とそうと考えているのだろうと悲しく思った。
「何であんなことしたの?」
少女が尋ねて言った。貴道は答えず、
「ママのことを僕が好きだと思っていた?」
「分からないけど。でも、抱き合ったり。嫌いなの?」
「君には悪いと思って言わなかったけど、ママが僕を離してくれない。つらいんだよ。」
「ママは強引なところがあるよ。言ったら聞かないし。あたしをお父さんのところからここに連れてきたのも、無理やりみたいだった。でもママは優しいし、淋しい人なの。」
「僕のことをママはなんて言ってた?」
「好きだって。結婚するんだって。でも心に病気があって、あたしみたいな女の子が欲しい人なんだって。」
「どう思った?」
「気持ち悪い、かな。でもおじさん優しかった。あんなことが無ければ。」
正直に何でも話そうとしていた貴道だったが、少女が可哀想に思えて、下着や夜の行為のことまでは言い出せなかった。
「本当に、君が最初から好きで仕方なかった。君は青空だよ。」
「青空?」
「失って、でも取り戻さないといけない夢だよ。」
「そんなこと知らない。あたしに関係ない。もうあんなことしないで。」
「しないよ。許してくれるの?」
「分からない。」
少女は出ていった。

Re: 空の落とし物 ( No.14 )
日時: 2016/01/24 14:01
名前: 斎藤ロベール

一つだけ貴道に分かっていたことがあった。もしも少女が許してくれたら、恐らく自分はまた少女に手をかけるだろう。少女の心を大事にしたい。自分の行いは反省している。嫌われるのは耐え難い痛みだ。それでもなお、手を出さないとは断言できないのだ。そこには、感情の葛藤を凌ぐ意志さえ存在していた。
少女と一緒に暮らしている貴道は、その脱いだ下着を嗅ぐのがもう習慣になっていた。貴道はそれを続けた。少女にした行いを反省し、悪行と認めて自分を責める一方、平気でこちらはやめずにいる。母親の女に付きまとわれている苦悩を娘で払わせている思いが、脳裏のどこかにある。しかし、功利的で冷酷な隠れた自分がいることに貴道は納得せず、やはり自分こそが被害者なのだと思われるのだった。少女のおりものの味は日によって違っていた。

Re: 空の落とし物 ( No.15 )
日時: 2016/01/26 07:13
名前: 斎藤ロベール

何年も暮らしていれば、嫌いな相手であろうが人間は慣れてくる。女と貴道とは、傍目からはどう見ても夫婦であったし、貴道のいわゆるGelassenheit が、女の幻想を現実化しているのだとも言えた。
女が貴道にかける幻想、貴道が少女にかける幻想。体にすら触れたのに満たされず、幻想は居座ったまま人を呼ぶ。予感されるのは、少女が貴道を訴え、貴道は女を訴える近未来の地獄絵図だった。
「あした上の娘が来たいって言ってるの。」
「上の娘?」
「言ってなかったかしら。あの子の上に二人まだ娘がいるのよ。高校一年生と中学二年生。上は寮に、下は前の夫と住んでるのよ。」
「初耳ですよ。」
女がいくつの時の子だろうと貴道は考えた。高校生くらいである筈だ。女の過去を貴道はほとんど知らない。愛のない故の無関心からだった。
「じゃあ、僕は外に出てますよ。」
「二、三日泊まるつもりなの。」
「僕が来客嫌いなのを知ってるくせに。」
「ここはあたしの家だし、客じゃなくて娘たちだもの。」
「部屋にすっこんでるから、適当にやってくださいよ。」
敬語で今でも話す貴道は、心の距離を示したいためだったが、女は昔の時代の家族になぞらえて、貴道の態度を理解していた。
少女はすぐ上の姉と仲が良いそうで、よく連絡を取り合っており、例の行為のことも話してあるらしいと女は言った。貴道は辟易の思いだったけれども、娘二人分の新しい下着が手に入る期待を拠り所に、あしたを待つことにした。

Re: 空の落とし物 ( No.16 )
日時: 2016/01/27 20:59
名前: 斎藤ロベール

金曜日の晩、二人の娘は一緒に訪れた。貴道はわざとフィットネスクラブに行って遅く帰った。
「こんばんは。初めまして。関と言います。」相手は子供なのだと思い、努めて明るく挨拶した。
「スヴェトラーナです。よろしく。」
知らない人に取る距離だという顔の、上の娘の横で
「パウリーナです。よろしく。」
あの行為を知っている下の娘も、貴道に明るく笑って手を差し伸べた。
二人とも背は高くなかった。娘三人、あまり変わらないくらいに見えた。しかしアイススケートをずっと習ってきているという体つきは美しかった。母親に一番似ているスヴェトラーナは胸も大きかった。貴道を除けばただひとり黒髪に近いパウリーナは、女家族が並ぶと大変目立った。
距離の取り方も話す内容を選ぶのも面倒だったので貴道は早々に部屋へ引きこもった。読書のできる時間だと肯定的に捉えた。

夕食時、部屋の貴道は却っていたたまれない思いがして、女たちとテーブルに着いた。驚いたことに女たちは全員酒を飲んだ。一番下のリディヤまでが飲んだのであった。家族が集まるときの慣例だと母のナデージダが言った。
飲んでしまうと下らない話もできる貴道には、この場にそれなりの楽しさを感じることができた。リディヤとはやはり話さなかった。ときたまパウリーナが、貴道の話に返事をするようリディヤに会話を差し向けた。
二時間も経ったころ、貴道は言った。
「疲れてるから僕はもう寝るよ。まあ、楽しんでください。」
貴道は仕事を果たした気分だった。
「あたし達も疲れたから寝ようか。」
パウリーナがスヴェトラーナに聞くと、
「そうね。あしたはゆっくりできるし。」
「じゃあ、もうテーブルもこのままにして寝ちゃおうか。」
母の言葉を最後に、みな立ち上がり、部屋に分かれていった。母とスヴェトラーナの談笑する声が遅くまで、寝床の貴道に聞こえてきた。

Re: 空の落とし物 ( No.17 )
日時: 2016/01/31 14:33
名前: 斎藤ロベール

深夜であった。貴道は夜中に何度か必ずトイレに立つ。そのとき、暗い廊下でパウリーナに会った。貴道は彼女を先にトイレに行かせ、自分は外で待っていた。まだ酔いが残っていた。
ドア越しに、パウリーナのしていることが手に取るように音で分かった。跳ね返る水音は勢いもあり、収まることなく長かった。紙を使う音の後、寝間着の下を上げる衣摺れが聞こえた。
貴道はパウリーナと交替に入った。パウリーナは流すのを忘れていた。貴道はそこに混ぜて自分の用を足した。
出てみるとパウリーナはまだそこにいた。そして黙ったまま、貴道のあとから部屋まで付いてきた。
「いいでしょ?」
そう中学生の娘は言った。寝間着の下をまず脱いだのに貴道は唖然とした。この異様な状況をどう考えたものか分からないでいた貴道だったが、もう、何が起こっても同じことであるし、事態を改善する余地などないのだと判断した。
貴道はパウリーナを寝かせ、裸の両脚を持ち上げた。女の子独特のにおいが忽ち漂ってきた。そこを見たさに貴道は携帯電話を慌てて取り出し、ライトで照らした。男の性急さがおかしかったのか、パウリーナはくすくすと声を殺して笑っていた。

Re: 空の落とし物 ( No.18 )
日時: 2016/02/03 12:29
名前: 斎藤ロベール

男に観察させているあいだ、パウリーナは実に爽快そうであった。
「もっと見て。」
と小声で囁き、広げたり、摘んだりしてみせた。
貴道がしゃぶりつくように吸い始めると、まず驚いて身を縮ませたが、それから、声も体も、合わせて答えるように反応した。
「あ、行く。」
中学生の少女は素直に動きで表した。貴道の舌が締め出されるほどそこがすぼまり、布団に大きな染みを作った。貴道が飽きずに同じことをしていたら、震えて少女は何度も首を仰け反らせた。
入ってみて、少女は初体験なのではないかと貴道は感じた。下の娘と感触がそれほど似ていたのである。はだけた上の寝間着はそのままに、貴道は娘の尖った乳首を飲み込まんばかりの強さで吸いつつ、腰を動かした。もうだめ、を声のない息で繰り返していた中学生は、そのうちぐったりと反応しなくなった。貴道はパウリーナの中に出し尽くした。すっかり力の抜けた少女の、貴道が出て口の開いたままになっている赤い割れ目から、おしっこがちょろちょろ流れていた。

Re: 空の落とし物 ( No.19 )
日時: 2016/02/05 07:15
名前: 斎藤ロベール

翌朝、チェロのコンサートに出かける算段を女の家族はしていたが、パウリーナは行かずに残ると言い張った。貴道おじさんと話したいことがあるとか、相談したいことがあるとか理由を述べた。母もリディヤも思い当たる節があるので、今日はそうしなさいと、三人で出かけて行った。
家族が出かけてしまうと、パウリーナは貴道に飛びついてきた。
「あたし、おじさんのこと、好きになっちゃった。」
パウリーナは明るい陽射しが差す中で裸になった。昨夜と違い、陽の光に輝く白い肌と若い命に溢れた体とが、神々しい魅力として貴道にまず迫った。
「おじさんの、見せてよ。」
少女は裸のまま近寄り、貴道のパジャマを下ろした。指で硬さと柔らかさとを確かめてから、
「本物は見るの初めて。これ、あたしのにしていいでしょ? ママには黙って。」
黒っぽい瞳がぎらつくような熱を帯びていた。女の欲もこんなに激しいものか、年齢のせいなのか、貴道が内心うろたえる迫りようだった。
少女は喉の奥に貴道を咥え込んだ。洗っていない髪の匂いが女臭かった。幼い唇は乳を吸うような無邪気さで動いている。少女が一瞬口を離した丁度そのとき、貴道は中学生の頬一面に撒いて漏らした。少女は可愛らしく狂喜の声を上げた。

Re: 空の落とし物 ( No.20 )
日時: 2016/02/07 19:22
名前: 斎藤ロベール

ことを終えた二人は一緒に風呂に入った。そして、ようやくリディヤの話題に及ぶことができた。
「妹としちゃったんでしょ? 小さい子がおじさんは欲しいんだね? そう聞いたよ。ママのことも別に好きじゃないんだよね。」
「全部あってる。妹を傷つけたことが悲しいし、これ以上傷つけたくない。和解したい。でも体は欲しいんだ。我ながら馬鹿馬鹿しいよ。」
おじさん、あたしの髪洗ってくれるとパウリーナは言いだし、貴道の膝に背を乗せて仰向けになった。貴道は髪の前に、娘のつややかな下の毛を触ってみた。
「そこ、あげる。そこも洗って。」
女の髪をこうして両手で洗うなど、貴道に初めてのことだった。血液が下腹に集まるのを貴道は感じた。乳首が立っているところをみると、娘もまた興奮しているらしい。
「ママは変わらないよ。リディヤはおっとりしてるから、そのうち話できるようになると思う。パンツのことはママから聞いたけど、あの子に見つかったら、男の人に見えるところに置く自分が悪いんだって、あたし言っといてあげるよ。」
貴道は湯で流すと、パウリーナに手を添えて体を起こした。もう一度、パウリーナの脚の間を探る手に、ぬめりが感じられた。

Re: 空の落とし物 ( No.21 )
日時: 2016/02/10 07:00
名前: 斎藤ロベール

「ちょっと立って。」
そう言った貴道は、立ってみせた中学生の毛に自分の髭剃りを当てた。溝から充分に、泡の代わりを塗りつけた。
「あたしは青空じゃないのかな。」
髭剃りの動くまま脚を開いたパウリーナが聞いた。
「青いけど、朝空とは違うね。」
「こっちの天気は予報じゃ変わらないよ。」
「別の予報。妹も君も僕を憎んで離れ、訴えに出る。」
貴道は少女に片脚を上げさせ、溝の左を引っ張りながら刃を当てた。顔を寄せたら、勢いよく小便が噴き出した。貴道はよけなかった。中学生は片手でこすって貴道の顔中に飛ばした。ああ気持ちいいと指の動きを速めながら、
「おじさん、あたしと付き合ってよ。すぐ子供産んでもいいよ。そうして結婚しよう。そうしたらママとも別れられるよ。」
貴道は少女の出どころを口で塞いだ。少女は勇んで力を増し、貴道は受けて吸い出した。

Re: 空の落とし物 ( No.22 )
日時: 2016/02/12 18:47
名前: 斎藤ロベール

姉妹が帰ってから、パウリーナは貴道が自分のものだという主張を始めた。強い意志のあるパウリーナは母と争い、母が貴道を責めたと聞けば、電話でもメールでもすぐ母に食ってかかった。妹には貴道の無罪をさんざんに吹き込んだ。
しかし、家族は分裂したかのように見えて、そうならないのだった。むしろ、何の変化すら見えなかった。
人の絆とはただ不可思議なものだと貴道は思った。絶望したりいたずらに希望を持ったりすることが、人間関係において、いかにも無意味に思われてきた。流されれば流されたなりの希望と絶望が、パウリーナや母ナデージダのように、強い意向でことを動かせば動かしたなりの苦悩と喜びが従ってくる。したくとも出来ぬことがあり、願わないのに起こることがある。
貴道の脳裏に、子供の頃、教科書で読んだ「諸行無常」の語が蘇り、離れなくなった。
貴道は南無阿弥陀と唱えてみた。何も変わりはしなかった。リディヤへの行為も改まらないだろう。ナデージダにきっぱり別れを告げることも無理だろう。パウリーナの天気予報はどこまで当たるのだろう。
空を見上げて南無阿弥陀と貴道はしばしば唱えた。澄んだ青空はやはり悲しく恋しかった。紺碧の空間を仏が満たし、大自在の瞑想をしながら自分を待っているように思われた。
貴道は、帰るところが地上に無いだけだと思った。辛いがなんだか有り難い、そんな気分を見上げた青空に感じられてきた。(おわり)

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