官能小説(オリジナル18禁小説)
- 私と変態王子達
- 日時: 2016/06/15 20:46
- 名前: ミルクティー ◆ZdPdHqmtMA
こんにちは、ミルクティーです!!
気軽に見に来てくださいね!!
他には、『桜はとうに散っていた』など、書いてます!!
どちらかが更新されたら、多分こっちも更新されると思うので、よろしくお願いします!!
あと、案外寂しがり屋なので、コメントなど頂けると、寿命が延びます!!
べ、別に構わなくたっていいんだからね///
- Re: 私と変態王子達 ( No.15 )
- 日時: 2016/08/22 16:55
- 名前: 夏向
上の修正ですっ!
オリキャラの変態レベル4でお願いします!
- Re: 私と変態王子達 ( No.16 )
- 日時: 2016/09/14 21:06
- 名前: ミルクティー ◆ZdPdHqmtMA
こいつ邪魔だな…。
こうちゃん運びながら行くのつらい…。
「菊野平気?隣に死体あるっぽいけど」
「ふぇ?」っと情けない声を出してしまった…。でも突然だったししょうがない…ってことで。
まぁ、後ろを振り返るとしょう君が太陽の光で黒髪を光らせながら立っていた。
「女子がそんな声出しちゃ駄目だぜ」
「これは違うんだよ…」
うう、必死に弁解するのも逆に変だし…。これがあがくとどんどん泥沼にはまってしまう人の気分…。
すっとすれ違いざまに肩が軽くなった。
正確に言うと、こうちゃんが私から離れる。
「…右フックを俺が入れてもこうはならねーぜ…」
うう、とさっきから顔を赤めるばかり…。
しょう君はすごい背が高いんだ…。
だからちびの私が隣にいるとしょう君はより大きく見えて、私はよりちびに見える…。
だから、いまこうちゃんに腕を回して立ってるんだけどその姿がすごく様になっていてかっこいいんだよね…。
ただこうちゃんとの身長差が大変そうだけど…。
「ほら部長、先に行ってメニュー伝えてきて」
「あ、うん。ありがとう!!」
コートに向かって走り出した。
コートに出ると、部員は荷物を置いてネットを張ったり砂をならしたり準備をそれぞれしていた。
友達に、荷物の件でお礼を言いコートの真ん中に向かって走る。
すると、仕事が終わった人たちなど何もしていない人が集まってきた。
「集合!!」
私はこの言葉は好きかも。
これって、団結力が図れると思うから。
この部活は女子同士男子同士はもちろん男女仲もいいからすぐ集まってくれるし、私の話も聞いてくれる。
「メニューを発表するよ!!10分ラン、サーブ練、スマッシュの多球連。で課題練、チームでのゲーム練。チームの時は先生が来ていうから私もまだわからないわ。」
話の途中で、私の背中の方向にいる部員たちが少し騒いだ。
何事だろうと思って、顔を向けた。
to be continued
- Re: 私と変態王子達 *お知らせ* ( No.17 )
- 日時: 2016/09/15 10:35
- 名前: ミルクティー ◆ZdPdHqmtMA
ミルクティーです!!
最近は来れなくてごめんなさいい…。
忙しかったんです…ということでお願いします。
ということで『キャラ募集』につづき、もう一つ何かをやろうと思います!!
名付けて、【キャラ人気投票】をやろうと思います!
これはまだ計画の段階なので、まだ始めません。
でも、近いうちにやりたいと思っています。
その時はちゃんと書き込みますので、チェックしに来てね☆
もしかしたら、一位になったキャラには、番外編のような形で、何か話を作るかもしれないです!
楽しみに待っていてほしいです(o^―^o)ニコ
- Re: 私と変態王子達 ( No.18 )
- 日時: 2016/09/19 16:56
- 名前: ミルクティー ◆ZdPdHqmtMA
皆様、参照300ありがとうございます(o^―^o)ニコ
始めた当初はもう、一人でも見に来てくれたらいっか、という状況で300は想像してなかったです(笑)
ミルクティーが支えられてるのはもちろん皆さんのおかげ!!
もっと頑張ってみるので皆さんも見捨てないでください…。
今の目標は500です!!
* * * * * * * * * * * * * * *
話していると後ろがざわめいた。
何だろうと思い、後ろを振り返る。
そこには、「よ!」と片手をあげて爽やかに笑う先輩がいた。
「蓮先輩!!」
何でここに?!
てか、先輩の高校って確か夕津高校だよね?
あそこって、主にスポーツが盛んだし、今日休みだけど練習はないのかな?
「今日は、練習休みなんだ。で、今度関東大会だろ?俺たち男女ともに去年関東で負けたから、それを生かしてなんか教えてやろうと思ったんだ」
「本当ですか?ありがとうございます!!じゃあ、みんな蓮先輩がいるから張り切って先輩と一緒にランを始めるよ!よし、スタート!!」
皆は一斉に走り出す。
先輩の「え、ちょ俺も走んの?」って声が聞こえたけど気にしなーい気にしなーい!!
横目でみんなの様子をうかがうと、全体が明るくなった感じがする。
先輩はみんなに好かれてるからなー。
「ゼー、ゼ―…。え、菊野っち俺になんか恨みでもあるの?」
先輩は急に走ったせいか、みんなより疲れている。
恨み?そうだな―…。
「いえ、とくには…。強いて言うのであれば、私のパンを取ったり、私になんかよくわからないこと言ってきたり、嘘の集合かけたり、ラケットの振動止めを奪ったり、水筒の水を勝手にとったり…」
「あ、ごめん。もういいよ…」
先輩どうしたんだろう?
あとまだ、40個ぐらいあるのになぁー…。
「よし、じゃあお前ら。チームごとに並べ!!」
いつの間にか元気を取り戻している先輩が…。
「あの、先輩。チームはまだわから…」
一応物腰柔らかめに言った。
でも、先輩は「フフフ…」と笑い、ズボンのポケットをあさる…。
違うポケットをあさる…。
あさる…。
次第に表情が曇っていく。
「…ちょっと待って」
1,2,3年生からの視線は耐えきれないのか、後ろを向き探す。
「せんぱーい、これすか?」
いつの間にか戻って来ていたしょう君は自分のポケットからメモを一枚とり、渡す。
はっと目を見開き「それだ!」と言って先輩は貰った。
お騒がせだな―…。
多分いまみんな思ったな。
「ゴホン、では発表する。男子からな、Aチームは、北岡、潮田、田沼、増川、渡内、千田の6人!」
「「「「「「ハイ!!」」」」」」
「女子は、菊野、乃田、多和、若林、下木、紀尾!」
「「「「「「ハイ!!」」」」」」
よかったー、でも個人戦もあるから油断できない。
先輩はこの間もBチームのメンバーを言っている。
「練習始め!!」
その一言でみんなは、コートに散らばった。
to be continued
- Re: 私と変態王子達 ( No.19 )
- 日時: 2016/10/30 18:09
- 名前: ミルクティー ◆ZdPdHqmtMA
こんにちわ、お久しぶりですね(笑)!!
まぁ、知らない人や、忘れている方の方が多いと思いますけど(笑)
* * * * * * * * * * * * * * *
「あ、菊野!!」
「蓮先輩なんですか?」
チームごとに分かれて練習を始めようとしたとき、呼び止められた。
ちょいちょい、と手招きをされる。
うわ、またなんか面倒くさいことやんのかなー。
そう思いながら、近くにいたチームメンバーに遅れるように伝えた。
「なんですか?」
近くに行ってみると、木の幹にもたれかかっている先輩は、上を向いていた。
蓮先輩って、身長高くてモテるんだけど、きっとこういう仕草とかかっこいいからかなぁ。
「お前さ、高校どこ行こうか決まってる?」
「え…」
今、受験を一生懸命頑張ってるところに…。
なんてデリケートな質問をこの人はするんだ…。
「できれば、桜丘高校に入りたいなーって…」
桜丘高校は、特色がない高校。
逆に、特色がない高校で一番偏差値が高い。
「そっか…」
先輩は夕津高校。
ここは珍しい、スポーツ推薦がある県立高校。
先輩はテニスで、団体では関東大会。個人で関東ベスト8の経歴があって入ったんだ。
「あのさ、今俺さスカウトされてんだよね。あ、かっこいいからって、モデルとかじゃなくて、テニスでプロ目指さないかって…」
「え、それって…!!すごいじゃないですか!!」
確かに、高校でもいろいろな成績を残してるって言われてるらしいし、それぐらい当たり前かもしれない…。
でも、何で暗いんだろう。
「なぁ、一緒にやらないか?」
「え?」
一緒にやらないか?
それはつまり一緒にプロを目指すってこと?やりたい、テニスで本気を目指したい!
でも…。
「ちなみに、アメリカに行くんだ。4日後」
「きゅ、急ですよ!!」
急すぎて、無理だ。
行きたいし、プロを目指したいし、力を出し切りたいけど…。
「行きたいです…。でもアメリカだなんて…4日後だなんて…。それに、私は自分の力で上り詰めていきたい」
まっすぐと目を見て話す。
1年生の時によく、目を見て自分の気持ちが伝わるように話せって、蓮先輩がよく言ってた。
ふと、頭に大きな手が乗った。
「お前なら、そういうと思った。でも、そうでよかった。簡単な方を選ばなくてよかったよ」
そうだ。蓮先輩は、いつも練習に一生懸命だった。
どこでも、手は抜かないで一生懸命だった。
だから、努力が報われたんだ…。
「なぁ菊野…。俺と付き合わない?」
「え?」
何冗談言ってるんですか、そう答えようと顔を上げる。
でも、顔は笑っていなくて、目も何か決心をしたように見えた。
本気だって、体中の蓮先輩を見つめる細胞という細胞が告げていた。
でも、一番気づいてたのは私だったのかもしれない…。
そこに、黙って顔を見つめている私をおいて、もう一度行った。
「菊野、好きだ」
to be continued
- Re: 私と変態王子達 ( No.20 )
- 日時: 2017/01/27 17:49
- 名前: ミルクティー ◆ZdPdHqmtMA
「菊野、好きだ」
え?
蓮先輩が私のことが好き?
今までの出来事がフラッシュバックした。
部活に入ったばかりで、一人で素振りをしているときに、いつも蓮先輩が話しかけてくれた。
「こうだよ」って、間違ったフォームを正してくれた。
先輩が、「佐々岡先輩じゃなくて蓮先輩でいいよ」って、行ったとき、ほかの子が「いいんですか?!」と言ってた時、笑みを浮かべていたが、その瞳は私に向けられてたこと。
試合に勝った報告で、いつも喜んでくれていたこと。
卒業式のあと部活でのお別れ会の時、私にお守りをくれたこと。
その中には第二ボタンが入っていたのに気付いて顔を軽く染めたこと。
卒業しても、時々来てくれたりして、私の個人戦関東大会出場では喜んでくれたこと。
部長になったあの日、練習でいろんなことを教えてくれたあの日、大会の結果を教えるといつも笑ってくれたこと…。
私にいつも向けてくれていた笑顔。
ヒントはいつもそばにあった。
「俺とじゃ、無理?」
ふと、先輩の瞳を見てしまう。
キレイ…。いつもそう思っていた眼は揺るいでいた。
どうしよう、わかんないよ…。
「菊野」
「…!!」
ぐっと顔が近づいてくる。
先輩の唇がぁー!!
あれ?
覚悟をして、自分を目を閉じていたけど、唇には何の感触もない。
そっと目を開けてみると、先輩は葛藤した様子で、頭を支えていた。
「俺、やっぱりいい」
「…」
この時ちょっとがっかりした。
…?何望んでんだ私?!
「俺、自分からでもできるけど、菊野からもしてもらえるようにするよ」
「え?」
そういってニカッと笑う先輩の顔はいつもの爽やかな笑顔だった。
瞳はもう揺れてなく、決心が表れていた。
かっこいいな…。
「菊野、メアド教えてよ。俺も教えるからさ」
「あ、はい。携帯いいですか?私登録しますよ」
ズボンから携帯を出し私に差し出してくる。
そっと受け取り、登録長に私の名前を刻んだ。
なんか、恥ずかしいっていうか、こそばゆいっていうか…。
「と、登録しちゃいました」
えへ、と笑顔で顔を上げる。
「ウッ」という顔をして赤くを染めながら顔をそらす。
「あ、ありがとう。じゃ、練習に戻るぞ」
「あ、はい…」
もう、コートに入り、アドバイスをしている先輩がいた。
何か…さっきのって夢だったのかな?
のそのそ歩きながら、自分のチームに「ごめんね」と言いながら戻る。
その跡も順調に練習ははかどり、残すはゲーム錬だけとなった。
- Re: 私と変態王子達 ( No.21 )
- 日時: 2017/03/26 13:11
- 名前: ミルクティー ◆ZdPdHqmtMA
「ハァ…」
さっきからため息しか出ない。
でも、このため息はみんなの応援の声でかき消される。
あ、私?私のチームの試合はもう終わったから休憩中です。
「先輩!元気ないですね。どうしたんですか?」
「二宮君…。まぁ、ちょっといろいろあってね」
二宮くんは、ときどき私の相談乗ってくれてた子。
フレンドリーで誰とでも明るい。
そして洞察力の高さがマジ神!
だから私のこととかすぐバレて相談に乗ってもらっちゃう…。
「じゃあ、僕が当てましょう!!」
「え?いや、ちょっと」
「蓮先輩に告白された!!とか?」
…グハッ!!
なんでわかったの?二宮くんってホントにエスパーだったりして・・。
「先輩、その顔…図星ですか?」
「な、な、な、違うわよ。だって、蓮先輩かっこいいしもてるし。私なんかよりいい女の子知ってるだろうし!」
リリカ、ここは平常心よ。仏の心を持つの。
確かに、二宮くんは洞察力にたけているけど、エスパーなんかじゃない!
だから、急に変なこと言われてビビったってことにしておこう。
「先輩、蓮先輩ってリリカ先輩が好きって有名でしたよ」
え?
「さっき携帯をニタニタ眺めてましたよ」
マジ?
「どうしたんですかって聞いたら、先輩に告白したっていうじゃないですか。なんかみんなにしめられてました」
もう、ホントにあの先輩は…。
何で言っちゃうかな、まだ返事出してないのに。
「ちなみに言っときますが、蓮先輩のリリカ先輩好きはこの学校に収まらず、他校にまで流れてました」
「う、うっそだー」
「気づいてないの先輩ぐらいでしたよ」
うそでしょ…。
まったく気づかなかったんだけど…。
あ、でも思い返してみればまだ蓮先輩がいたころ、先輩と話した後にいろいろ言われることが多かったかも。
それってそういうことだったんだ…。
二宮くんは私の顔を見て、目を丸くしていた。
「ほ、ホントに気付いてなかったとは」
「うぅ―…。だってずっと部活に力を入れてきたから」
「じゃあ、その恋の相談ぼくが受け付けますよ」
うわー、キラキラしてる。
でも確かに、ずっと相談に乗ってもらってたし、二宮くんになら出来るかも。
「必要になったら、緊急連絡するよ」
「ハハ、なんなら僕がお相手になってもいいのに」
「またまたー、そういうのはホイホイいうもんじゃないよ」
二宮くんの髪が揺れた。
同時に「本気なんだけどなー」というつぶやきが耳に入る。
「じゃ、僕試合あるんで、蓮先輩と!」
「そっか頑張ってねー」
両手をパタパタ振りながらコートに向かって走る。
さっきと同じように、二宮くんの髪が揺れた。
ねぇ、さっきのってもしかして…。
「あれ?リリカ、顔赤いよ?熱中症?」
そういうことなの?
どうしよう、さっきから体が熱い。
でもきっと、これは夏のせいじゃないのかな。
to be continued
- Re: 私と変態王子達 ( No.22 )
- 日時: 2017/03/26 22:00
- 名前: ミルクティー ◆ZdPdHqmtMA
試合が終わり、コートの片付けをしていた。
はぁ、なんかいろいろあった…。
でも、二宮くん結局わからなかったな…。
「菊野、お前先生呼んでくるんだろ?コート整備は俺たちがやっとくから行って来いよ」
「しょうくん…ありがとう!じゃあ、後は頼んだ!
皆!各自自分の片づけをして!そのあとミーティング」
こうちゃんより頼りになるなぁ・・。
そんなことより早く原野先生呼びに行こう!
__コートには四人の男がいた。
「__そういえば、蓮先輩菊野っちに告ったらしいですね?ふざけてんですかコノヤロー」
最初に口を切ったのは北岡だった。
それに、佐々岡も答えた。
「ヤだなー、もうばれちゃってんだー。先輩にコノヤロー使うとか死にたいのかコノヤロー」
「蓮先輩、自分でリリカ先輩に告白してたって言ってたじゃないですが、この腐れ外道が」
三人の、リリカといるときの態度とは全く違うモノが出ていた。
はっきり言って、汚い。
そこに、最後に口を依頼たのは唯一の常識人の潮田だった。
「おい佐々岡先輩にそんな口きいたらダメだろ。いいか、もっと言ってやれあのふざけたやつに」
…潮田も常識人ではなかった。
さんざんに言われた佐々岡は、いちどブラシの手を止める。
そして一度向きなおろうとすると。
「先輩なに、てー休めてんですかー」
「もしかして体力ないんですか?そんな男にリリカ先輩は預けられないなー」
「いいぞー、もっと言ってやれー」
「うっわ、お前らマジむかつく!」
佐々岡は、もう一度ブラシを手に取りコートをならしていく。
途中何度も、額にかかった髪をかき上げる。
「なんですか、それカッコいいんですか」
「…お前らなんでそんなに突っかかってくるわけ?」
ブラシを置きに行った三人が一気に振り返る。
「「「そんなん決まってるじゃないですか
____好きだから、ですよ」」」
「皆盛んなことだな」
突然、コートの隅から声がかかった。
ゆっくりとこちらに歩いてくる。
男で、スーツに白衣をかけていた。
to be continued
- Re: 私と変態王子達 ( No.23 )
- 日時: 2017/04/03 13:22
- 名前: ミルクティー ◆ZdPdHqmtMA
参照700(人''▽`)ありがとう☆
* * * * * * * * * * * * * * *
「…軒山先生…」
潮田は若い白衣をまとった男をそう呼んだ。
だが、佐々岡は「そんな先生いたっけ」と呟く。
それに対し、潮田が落ち着いて答えた。
「教育実習生的な感じですよ。でもこの人…」
「ども、大学一年の教育実習生。軒山悟っす。よろしく」
さっきの雰囲気とは打って変わって明るく陽気なオーラが出る。
メガネをかけているが、内面からの爽やか系っぽさがあまり気にさせない。
というか、白衣を着ているということだから化学を教えているのだろうが、まったく先生という感じがしない。
「てか、軒山先生でかくないっすか?」
遠くにいて分からなかったけど、そばまで来ると、細身だがすらっとした体系なのが分かる。
特に、長身な潮田の隣に立ってもなお高いということに驚く。
「お、潮田また背伸びたんじゃねー?でかくなったな」
「ここまで言われてくれしくない人は初めてです、てか伸びてないし」
その返答に対し、軽く「ハハッ」と笑った。
なんだか、先生という言葉が全く合わない気がする。
軒先は笑った後メガネのフレームを軽く押し上げ「で…」とつなげた。
「何についてもめてたわけ?この軒先に話してみたらいいっすよ」
自分の胸板を軽くたたいて、ニカッと笑う。
でも、その眼鏡の奥の瞳には、人一倍あでやかな光を瞬かせて。
「俺が告ったら、なんかその女の子をこいつらも好きだったらしくて、いちゃもんつけてきたんですよ」
「えっと君は…佐々岡君かな?元テニス部のエースっすよね?」
エースと言われたことで、佐々岡の機嫌が軽く良くなった。
まぁ、ほかの三人は相変わらずぶすっとしているが…。
「で、あの天下のもて男と言われた君は誰に告ったんすか?」
「テニス部部長の、菊野ですよ」
ぐっと目の前にピースを出して、ニカッと笑う。
きっとこの笑顔にみんなはやられてんだろうなー、と軒山は思った。
「そっか、でも菊野は…」
軒山が続きを言おうとしたとき、コートの砂を踏みしめる音が聞こえ、ぎゅっと口を結んだ。
「みんなー」と言って走ってきたのは、さっきまでの話題になっていた菊野だった。
瞬間、さっきまでいなかった軒山でもわかるぐらいに、ほかの三人の顔付きが変わった。
「皆何してんの?もうミーティング始まってる!」
「ごめんごめん、ちょうど悟先生きてー」
北岡はのんきに答えた。
「もうっ!こうちゃんは副部長としての責任、最後まで持ってよね。じゃあ、軒山先生失礼します」
五人が消え去った後、軒山はため息を一つこぼした。
「確かにこれだと、俺も負けられないっすね」
誰もいないコートに残ったのは、最後に軒山が残した言葉と、笑みだけだった。
to be continued
軒山 悟(のきやまさとる)
性別 男
年 19歳(大一)
備考 身長は、潮田の180pを超すかなりの長身。
髪は、染めていないのにくせっけのある明るい茶髪。
成績優秀だが、あまり教師に見えない。
変態レベル…4 (今のところは)
これが今日出てきたキャラだよ!
- Re: 私と変態王子達 ( No.24 )
- 日時: 2017/07/29 10:51
- 名前: ミルクティー ◆d2siRJjf1Q
今日は、疲れたな…。
一人、家に帰ろうとしていた時だった。
「リリカ、早く帰んねーと、怒られちゃうっすよ?」
え?
誰?新手の不審者?!
そっと後ろを振り返る、と軒山先生が目に映った。
「なんだ、軒山先生か…」
「あー、リリカ今少し絶望した?したっすね?してたっすよね?」
この人、軒山先生、は。
実は、同じ家に住む一人。
さとるは、こんななりでもすごく頭がいい。
今私は塾に行ってないけど、それでも点数がとれるのは、この人のおかげ、と言っても過言じゃないんだ。
「そういえば、テニス部の、北岡、潮田、二宮、佐々岡君は、リリカのこと好きっぽいっすね」
「何でそう思うの?」
確かに、こうちゃんはさすがの私でも読み取れるくらいあからさまだし、蓮先輩にはこくられた。
でも、しょうくんと、二宮くんが私のこと好き?
「あ、リリカはテニスコートでの会話は聞いてなかったすね。みんな、メラメラ燃えてたんすよ」
私は違うと思うんだけどなー、そんなたわいのない会話をしているうちに、いつの間にか家へ着いた。
さとるが、勢い良く、玄関のドアを開ける。
「ただいまっすー!」
…かわいそうに、返事がないなんて…。
まぁ、私もこの様子じゃない、かな。
「ただいまー」
「リリおかえり!」
「リリカ今日の夜はりょう兄のごはん!」
「リリカ、手洗ったらリビングにおいで」
…隣の悟をちらりと盗み見る。
あー…膨れてる。
まぁ、大体いつもこうだし、しょうがない、よね?
「そういえば、リリカ関東大会いつ?」
「んー?えっと…」
食事中に席を立つのははしたないことだけど、はしたないことだけど…しゃーないね。
カレンダーの赤丸がついてる日を確認する。
「明々後日(しあさって)かな」
「そっか―…」
「え?!待って、リリ明々後日なの?!」
「うん。そうだけど、そうしたのゆうり」
「いやいや、リリカ急すぎんだろ」
「あれ?言わなかったっけ」
「さとる、お前は知ってたの?」
「まぁ、一応教師っすからね」
そう、だから私は明日と明後日一生懸命頑張ります!
蓮先輩も見に来てくれるっていうし!
to be continued