大人オリジナル小説
- 修羅
- 日時: 2010/03/21 21:28
- 名前: マナ
私の中には、もう一人の私がいる
ナイフを持って、
クスクス笑って、
目の前の肉体にナイフを振り下ろして
引き裂いて、
ぱあっと血が飛んで、
それを浴びる、私が。
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- Re: 修羅 ( No.1 )
- 日時: 2010/03/22 15:23
- 名前: マナ
壱
遡ること数年前。
「奏、行くわよ」
成人女性の声が響く。
「はい、お母さん」
それは、私の母。
そして、冷たく返事する、幼い私。
この頃の私の眼は、きっと虚ろだったんだろうな・・・。
真っ黒に染められていたんだろうな・・・・・・
血を見たことなんて幾らでもある。
悲鳴だって聞き飽きた。
勿論初めは驚いたし、少しばかりの動揺もあった。
でも今では・・・・・・。
もう、当たり前のことだった。
逆に、愛でる対象となった。
紅の飛沫が漆黒の空に舞う。
気持ちよかった。
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