第3話 組織戦の始まりへ(途中まで他人目線)
「なんで,私にかまうの。」
男子3人に追い込まれた日暮幸子は涙を流しながら彼らに聞いた。
すると男子の1人が,
「女王様のご命令ですから。」
と,練流の絶対的な権力見せ付けるような発言をした。
日暮はそれに反論した。
「女王など世界に存在しない。天皇も国王も世界に必要ない。」
3人の男子は意味の分からない日暮の発言は無視しポケットからスプレ
ーを出して日暮の顔に掛けた。
「きゃー,」
日暮は悲鳴をあげその場でうずくまった。
・・・・・・
「きゃー,」
教室にいた俺はどこからか悲鳴が聞こえてきた,練流も同じく聞こえ
てきたらしい。
「日暮幸子の悲鳴だは。」
練流がそう言うと2人の女子を連れて悲鳴が聞こえた方向へ向かって
行った。一人になった俺は日暮のずぶ濡れなった鞄をひろげた。
「・・・・,重度のスターリン主義ですねこいつ。」
俺は思わず独り言を言ってしまったが当然である。鞄の中にはCDが
入っており,そのCDの題名は【スターリンの航空行進曲】と言う物だ
った。
「これは,先生とも戦うことになりそうかも。」
またもや独り言を言ってしまったが何故先生と戦うことになるのかは
単に日暮をいじめる生徒に対して先生が怒ると言うことでなく主義思想
が関わってくるのだった。スターリン主義とは共産主義や社会主義の一
つで,旧ソ連の指導者スターリンの考えがスターリン主義という。
そして,先生たちは日教組(日本教職員組合)を作り,表向きは単なる
労働組合だが共産主義を主張している団体である。(今は一部のみが過
激でほとんどはおとなしい。かつては教育委員会と対立した。)
そして,好米中学校には過激派組合の先生が3人いた。
その一人がA組の担任だった。