大人オリジナル小説

どこへも行けない
日時: 2012/05/20 01:01
名前: かな

はじめまして
スレ立て失礼します
社会問題提起系の短い話を幾つか書いて行きたいと思います。
一話一話はそれぞれ独立しており。完結しています。
よろしくお願いします。

「テーマ別索引」
いじめ >>1
障害者 >>3
認知症 >>4
いじめ2 >>9
リストカット >>13

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Re: どこへも行けない ( No.1 )
日時: 2012/05/18 20:14
名前: かな

1つめ

「スイーツ」

死ねっ死ねっと言葉を吐き出しながら階段を駆け上がる。気持ち悪いアイツの存在が自分の内部から消去するように願う。
(アイツはうつむいてニヤニヤ笑っていた)(ゆっくりと汚らしい服で口を拭っていた。)(私達を待ち構えていた)
ゆっくり湧き上がる殺意を私は憎んだ。こんな自分はあってはならないのだ。いつも通り、明るい友達思いな自分でいなくてはいけない。あんな奴のせいで自分が嫌なキャラになることはなってはならない。
「あいつ、きもいよね。」
隣にいる裕子が言った。私が毒づいた死ねという言葉を聞いていたらしい。
「マジきもい!死ねばいいのに!」
私は少しオーバーなリアクションでそういってみせた。でもそう考えていることは事実だ。
「心配ないよ、私がアイツ殺すから、」
そう言って裕子が笑った。
「いや、あいつごときのために犯罪に手を染めなくていいって」
私も笑った。
私達と同じクラスの、デブでブスで気持ち悪い女。そいつがエレベーターの前で立っていた。
私達はそのエレベーターでそいつと一緒になりたくないので、仕方なく階段を使って5階へ上がることにしたのだ。

ねえ、こんどあのデブと会ったとき、学校くんなって言って蹴りいれようよ。
あいついっつもうちらにまとわりついてるじゃん。

ある日の5限の授業が始まるとき、その機会が訪れた。私達は予定通りのことをした。
計画はあっさり上手くいった。デブは二度と学校に来なくなった。私達は素直に喜んだ。愛美は害虫退治成功とピースをした。
テストの時期が近づいたころにデブが自殺したと担任が言った。そのころの私達は恋や部活や勉強に忙しかったので、そんなこと、どうでもよかった。

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