大人オリジナル小説

◎月×日 晴天
日時: 2012/10/27 20:57
名前: 甘味屋


◎月×日 晴天

クラスの沢田が自殺した。









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こちらでははじめまして、甘味屋です

痛々しいぼくら大嫌いな中学生の話

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◎月 ■日 晴天 ( No.5 )
日時: 2012/10/30 20:54
名前: 甘味屋


沢田聖子が自殺して二週間が経った。

矢張りみなさんそれぞれ薄情ものであったようで、一週間経った頃にはもうあの暗い雰囲気も失せていたし、二週間経った今ではもう既に忘れられたかのように新しいイジメが始まっていた。

ターゲットは前までは教室の隅っこで読書していたような地味な女子。
名前は井上梨花。

今現在も教室の奥でリーダー格の篠原友里たちに集団リンチされている。

僕はといえば変わらず自分の席で葉月とお喋りしていた。

「あーぁ。可哀想に」

葉月が彼女たちを見ながらポツリと言った。

何が可哀想なのか?

訊いてみようとは思わなかったけど、不思議に思った。

「女子は怖いなぁ。」
「はづちゃんだって女子だろ」
「私はあーいうのの種類には入らないんだよ」
「あぁそう」
「ねぇ游」

葉月は唐突に、僕の名前をよんだ

「游はさ、もし世界にあーいう人たちしかいなかったらどうする?」
「どういう意味?」
「もしも世界の人全てが、「虐げる側」と「虐げられる側」に分けられてしまうんだったらどうする?」

葉月は、僕の目を見ないでそう言った
いつものようにぼうっとしながら怖いことを言った。

「・・・どうしようかな、人間辞める」
「あははっ游らしー」
「そういうはづちゃんは?」
「んー、どうかなぁ」
「・・・」

葉月は少し考え込んで、

「殺されようかな」

と、笑った

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