大人オリジナル小説
- 親友だった貴女へ
- 日時: 2013/02/19 20:07
- 名前: 杏里 ◆wcVYJeVNy.
昔から、私は何でも貴女に話してきた。
頼ってきた。
でも、それは……貴女への負担になっていたんだね。
許してもらえる……なんて思っちゃいないけど。
せめてもの償いに、これを書かせて下さい。
私には、文章でしか伝える手段が無いから。
お願い。
いつか、その時が来るのならーー
また、私を親友と呼んで下さい。
目次
プロローグ >>1
1話 回想〜小学校高学年〜 >>2
- Re: 親友だった貴女へ ( No.1 )
- 日時: 2013/02/18 17:50
- 名前: 杏里 ◆wcVYJeVNy.
プロローグ
拝啓
今思えば、貴女と過ごした時間は、とても長かった。
覚えてる?
私達が出会ったのって、小学一年生の頃だったよね。
私はその頃、泣き虫で……いつも貴女に頼ってた。
今思えば、貴女にかなりストレスを与えていたと思う。ごめんなさい。
きっと貴女は、私を許して居ないと思う。
小学一年生から今まで、たくさん迷惑をかけて、たくさんストレスを与えて、たくさん頼った。
それに、たくさん傷つけた。
許してもらおうなんて思ってないけど。
言わせてください。
ごめんなさい。と。
貴女は今、どんな気持ちで毎日を過ごしていますか?
私は今、とても寂しいです。
貴女と離れるのって、こんなに辛い事だったんだね。
可笑しいね?
1人でいるのは、慣れていたはずなのに。
すごく、寂しいんだ。
たまに、他の子のグループに混ぜて貰ったりもするけど、胸にぽっかり穴が空いたみたいなんだ。
1人でいる貴女を見るたび、胸が張り裂けそうになる。
「偽善者」なんて言われそうだけど、本当だから。誤解しないで。
貴女は楽しい?
1人でいるって、楽しいの……?
ああ、そうだよね。
私といるより、楽しいよね?
大丈夫。
私はもう、貴女と関わらないし、迷惑もかけないから。
どうしてもって言うなら、貴女の目の前から今すぐ消える事も可能よ?
貴女が望めば、私は何だってできる。
だって、それが私の償いだもの。
最後に。
こんな私と、7年間も一緒に居てくれてありがとう。
たくさん迷惑をかけてごめんなさい。
これが、せめてもの償いになりますように。願いを込めてーーーー
敬具
2013年2月14日
櫻川望美様
宮里冷夏。