大人オリジナル小説
- 生きる希望
- 日時: 2013/11/10 20:18
- 名前: 言葉
いつからか、姉は才能があって私にはその一欠けらもなかった。
でも、私はやさしい姉が好きだった。
そして、壊れた……。
‐全部、全部、全部壊したのは神様だ。
憎むべきは神様だ、神様なんか……-
姉のスケッチブックに書かれた言葉、キャップが外されたままのペン。
「お姉ちゃんっ!」
夜の街に私は飛び出した。
- Re: 生きる希望 ( No.4 )
- 日時: 2013/11/15 17:47
- 名前: 言葉
「そんなのいいじゃない!花菜が何?ね……皆花菜ばっかり。クラスメイトなのに、私のこと、見てくれた?お姉ちゃんのことしか、見てないでしょ。莉乃――――親友なんでしょ?好きな食べ物知ってる?私知ってるよ。ミートボールとエビグラタン。莉乃のこと好きだから、覚えるよ。かに座ってことも、6月7日生まれってことも知ってる。話のときは、必ず花菜の話題が付いてくる。いやだ、もう。そんなの嫌だ。いいじゃん、莉乃は。花笑さんがお姉ちゃんで。私、ホントは花菜のことなんか嫌いだよ!」
私の周りの人が、どんどん引いていく。
「……ダサ」
沈黙を破ったのは、莉乃。
親友だった、莉乃。
「だって……花菜さんが美人でスタイルが良くて頭がよくて、その他いろいろ完璧なのは皆知ってるでしょ?それであって自分を見てって――――ダサい」
莉乃に言われたくなかった。
花菜の妹でもないのに、気持ちも分かんないのに。
「じゃあ……花菜に言ってみなよ、言える?花菜が同じ立場だとして」
「は?花菜さんは美人で……」
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