大人オリジナル小説
- 彼女の監獄の中〜親友から標的へと〜
- 日時: 2014/07/30 21:29
- 名前: イズア
初めましてっイズアです!
今回は親友の関係が崩れてしまった学級の話です。
ちなみに、荒らしとかは無視をしますのでよろしくお願いします!
>>目次
- Re: 彼女の監獄の中〜親友から標的へと〜 ( No.5 )
- 日時: 2014/08/12 15:19
- 名前: イズア
#有住side
「っ……!」
葵の震える手が、扉を開ける。
その瞬間、怪我をさせないように危険なところを固いもので包んだ針が降ってきた。
もちろん葵だけに。私たちは大声で笑う。
数十本の針が全て落ちると、葵はその場に座り込み拾う。
そして、私たちに投げつけてきた。クラスが静まり返る、その瞬間。
「ッざけんじゃねぇよ!」
梓が怒りで顔を赤くする。一番被害が多かった梓は軽く怪我までしていた。
目には刺さらなかったものの、梓に当たった一本は、当たる前に、包んでいたものが取れたらしく腕に針が軽く刺さったのだ。
「皆、葵にお仕置きが必要だよねェ?」
華菜がそういうと、全員が立ち上がって何かを書いてる途中の紙を丸める。
そして葵に丸めたやゴミなどを投げつけた。小向が最後に投げつけようとした時だった。
「やめないか?可哀想だろ」
小向の元に、かなりイケメンの男子が寄ってくると、小向はその男子に抱きついた。
葵はその光景を黙って見つめる。ただし、涙を流しながら。
その正体は、神崎 悠真(かんざき ゆうま)。
葵の片思い相手。
「どういう、こと……?」
「葵、あんたは所詮片思いだったわけ。小向と悠真君は付き合ってたのよ。悠真くんは神崎財閥の一人息子でしょ?」
「……」
「じゃあ、葵は小向をどう思ってた?」
「庶民……」
「有名で名門の花厳グループの世界屈指のお嬢様よ。つまり簡単に婚約もできるってわけ。それにこの子はアイドルでもあるし、あなたとはレベルが違うの。お金持ちの街に大きな豪邸があって、悠真くんは幼馴染だし」
「……いい加減にして!なんでこんな……!」
集めたゴミを乱暴にゴミ箱に捨て、針も外へ投げ捨てると小向を睨む。
「ふっ、その目凄く可哀想。格好は凄く無様よ」
スマホで葵を連写すると、保存してスマホをしまう。
「皆、明日は休みだし、終わったら泊まっていってよ。葵は強制的。家の方にも連絡もしたし、了承もらってるから」
後片付けを済ませ、私たちはその場を立ち去った。