大人オリジナル小説
- 彼女の監獄の中〜親友から標的へと〜
- 日時: 2014/07/30 21:29
- 名前: イズア
初めましてっイズアです!
今回は親友の関係が崩れてしまった学級の話です。
ちなみに、荒らしとかは無視をしますのでよろしくお願いします!
>>目次
- Re: 彼女の監獄の中〜親友から標的へと〜 ( No.3 )
- 日時: 2014/08/11 23:58
- 名前: イズア
#梓side
葵は親友?葵と私たちの硬い友情?葵という友達は大事?
フッ、笑わせないでよ。そんな口だけのこと勘弁。
耐えられないのよ、私はさ。
『今日、ブランド物のバッグ貰っちゃったあっ』
『正直言って梓ってさぁ……あ、言わなくてもわかるでしょ?』
葵の人をイラつかせる才能っていうのは本当凄い。
昨日、葵をいじめることを決意して、葵を全員でいじめることにした私たちは、玄関前で待っていた。
葵以外は全員来ている。あとは葵が来て水をかぶるだけ。
最近は異常気象でかなり寒いし、震えて、泣いて、見下されるのを見て楽しむだけ。
「来たよ」
小向の家にあった小型通信機に向かって言うと、「了解」と帰ってくる。私はそのまま通信を切断すると、
「おっはよー!葵っ」
全員で偽りの笑みを向け、声を揃えていう。
いじめられるなんて、裏切られるなんて知らない葵は「おはよぉーっ!」と、スクールバッグの中に手をいれ、一瞬、キラキラしたものを見せた。
「それ何?」
「教室入る前につけるためのアクセ!」
そういう会話をしていると、騒がしいいつもどおりの教室の前。
首元に、高そうなネックレスをつけた葵。
「先入っていいよ?」
「あ、ありがとー!でも、戸を開けていうのが常識だよ?あ、皆おは……」
『おはよう』と言う前に水が降って、ネックレスさえも水浸しになる。
その無様な姿をみんなの前で晒す自慢お嬢様を嘲笑し始めたのは……
「ぷっあははははっ!」
紛れもない、小向。
それが次第に輪となり、広がった。
「ねぇ、あたし達にあんたがかぶった水の上歩かせるつもりじゃないよね?さっさと拭いてよ、お嬢様?」
小向はわかってる。最高の言葉をプレゼントするのだから。
全員が拭けと言い始め、手拍子さえも聴こえてくる。
「……」
雑巾をとってきて、拭き始めるシンデレラ姿の葵の背中を、モップでつつく小向。
「お嬢様なのにトイレのモップくっつけられてさ。抵抗もしないなんて」
「自慢ばっかりで面白くないし」
そういうと、有住はネックレスを奪い、引きちぎった。
「やめてっ!」
「はぁ?何言ってるの。常識は大丈夫?」
クスクス笑い、ネックレスをクラス全員で踏みつける。
「学校にこんなもの持ってくるなんてね〜。校則には違反してないけど、見てて勉強の邪魔」
「存在感重視してるみたいでキモい。目障りだからこれは処分」
そういい、おもちゃのトンカチで思い切り砕いた。
「全部あんたが処理してよね。ねぇ、当然のことでしょ?今まで人に自慢ばかりしてたんだから、償いは当たり前じゃない?これ…」
そういうと、葵の気に入っていた小向からひどい言葉を浴びせられた。
「邪魔なあんたの本当の常識だよ?」
葵は、黙ってネックレスを大事そうにカバンへ入れると、何回も何回も水を拭き、乾かした。
体操着を持ってトイレに向かい、人気のない個室に入る。
そして私たちは誰にも気づかれないくらい上手に、扉を固くすると、その場を後にした。
人気のないトイレの個室は渋滞しても誰も入らない。
「馬鹿よね、ほんと」
一番最後の華菜は扉を思い切り蹴り、後で付いてきた。