大人オリジナル小説
- ひとり、記憶、孤独 【参照20000越え記念小説】
- 日時: 2014/10/05 16:39
- 名前: 祈花 ◆Wjgitxm3QY
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi?mode=view&no=36506
何時の間に。
わたしは、わたしだけが止まっていたんだろう?
気付いたら わたしは 何処へも 行けなくなっていた。
笑うことも無い、微笑むことも無い、ただただ、千羽鶴を折り続けるだけ。
ただ、悲しかった。
ただただ、寂しかった。
どうしても、心が折れたままだった。
刀\――――――――――――――――――――――
コメディ・ライト小説「私が記憶をなくした日」
と同作者の、連携小説です。
この小説は、「私が記憶をなくした日」を
読んでいなくても読めるものです。
この小説は、「私が記憶をなくした日」の
参照が累計20000(2014.10/1時点)を超えた
ことにより作成された小説です。
刀\――――――――――――――――――――――
作者挨拶・要旨>>1
第一章 ・孤独・
プロローグ>>3
登場人物>>2
- Re: ひとり、記憶、孤独 【参照20000越え記念小説】 ( No.4 )
- 日時: 2014/10/05 17:04
- 名前: 祈花 ◆Wjgitxm3QY
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi?mode
第一話
「じゃあ、葵。朝食、作っといたから。食べとくんだよ。私は学校行くからね。留守番、頼むよ。クソ両親が居ないんだからね?!」
「…」
わたしは無言でうなずいた。
わたしは小学六年生だ。
姉の沙奈は、中学二年生。
いつも元気で人に気配りをできるのがとても良いところだし、まるでわたしを元気づけるみたいにしてくれるのに、ちょうど良い距離感、自慢の姉だ。
姉が居なくなると、わたしはごそっと、一階に降りたち、テレビを見ながら、姉が置いていったサンドウィッチを食べた。
「いやあ、不思議な事件ですねえ」
その時、テレビの向こう側では、人気アナウンサーや、色々な専門家たちが、意見を言い合っていた。
「そうですね。何を思ったんでしょうかね」
と笑う人もいた。
「――・・・」
テレビ画面右上には、ナゼ?自ら海へ突っ込む夫婦 と書かれていた。
その後、画面は移り変った。
(隣の、隣の、そのまた隣の梨花ちゃんの家のおばさんだ)
画面に映ったのは、妙に物静かな、メガネをかけたおばさん。
一応、わたしの知り合いだった。
「…え、いや、その、そういうコトをする人には見えなかったんですけどねえ…。ビックリしました。そうですそう。元気で、明るくて。娘さんも可愛かったんですけどね」
言葉を選びながらおばさんはしゃべっていた。
突き付けられたマイクと、カメラのフラッシュ。
(どうせどこのチャンネルでも同じような内容のテレビだろう)
私はそう思った。
「あ…」
その時、家のインターフォンが鳴った。
ちらっと、外をのぞき穴から見てみると、たくさんの報道陣が集まっており、姉の沙奈が全く、家から出られない様子になっていた。
(今日も…)