大人二次小説(BLGL・二次15禁)
- 【ONEPIECE】BL小説集
- 日時: 2015/04/27 21:54
- 名前: IA
どうも、IAといいます。
ここではONEPIECEのBLを書いていきたいと思います。ですが、ONEPIECEが異様に少なく、寂しく書いております(;ω;)誰か話相手になって下さい…(涙)
と、同時にリクエストも受け付けてます。ONEPIECEのPCなら、ほぼ書けると思います。他のアニメのリクエストも知ってる限りですが、全力で書かせてもらいますので。よろしくお願いします。
わたしは不定期更新です。遅いかもしれません。本当にすみませんが、気長に待ってて貰えると嬉しいです。
長々とすみませんでした。
では、どうぞお楽しみください…。
- Re: 【ONEPIECE】BL小説集 ( No.10 )
- 日時: 2015/04/26 22:29
- 名前: IA
ハレルヤ。
道に列成す白銀灯。それを辿っていくと、海に着いた。波が押し寄せては引いていき、そしてまた押し寄せる。砂浜はそれにつられ、少量の砂が波に吸い込まれていく。
波打ち際を歩いていると、見つけた『誰かの砂絵』。
ハレルヤ。
小さなか細い声で、唄を歌う。途切れそうになる唄声と、掠れる高低。波というメロディーにかき消され、肝心な唄声が届かない。そうやって唄い出せば、『たゆたう彼奴の古ぼけた背』が見えたような気がして。
君がいなくなってしまっても、夜が明けてしまっても、忘れられないよ。
街灯が無くても、見えるようになった夜道。いや、明け方の清々しい道。
それを走り抜け、その途中に寄り道をした。
綺麗な、小さな泉の噴水。
中指にしていたリリアナの指輪を外し、手の中に包み込む。
そして、息を思いきり吸い込んだ。
握っていた指輪を泉に向かって投げた。
綺麗な弧を描きながら、吸い込まれるようにして落ちていく。その一瞬、朝日の光が辺りを照らした。次に、吸い込まれるように落ちていった指輪が水面で水を跳ね、その水が街を染めた。
「……あ」
目の前から指輪が消えた、水面から消えたその時。
思い出した。…彼奴の名前を。
刻まれていた数々の記憶の中、一度だけ、名前を呼んだことがあった。
『ゾロ』
どうして忘れていたのだろう。そんな『大切なこと』を。
『見つからない明日を手に入れる為には、大切なものを差し出さなければならない』
体が勝手に動いていた。
変わらない古ぼけた駅。
二人で開けた扉を一人で開け、二人で歩いた道を一人で歩いた。
もう、蛍光灯は消えている。
そして、何も言わずのまま消えていった、ホーム。
突然汽笛の音が響きわたり、跳ね返るようにして耳に届く。
いつかのアナウンスが響いた。
『最終駅ー…最終駅ー…お忘れものがないか、お確かめ下さい…。なお、この列車はこれで最後の運行になります。これま、で、の、ご利用ありが…う、ござ…し、た…繰り返し、ます…』
途切れ途切れのアナウンスも、今となっては懐かしい。
彼奴が最後に見えた列車の中。
ドアに近付くと、軋んだような音を立てながら自動的にドアが開いた。
静かに乗り込む。
ドアが閉まった。
そして、彼奴が座った場所のひとつ隣に腰かけた。
車窓から眺めた 薄色の朝焼けは 少し 君の匂いがした
「おやすみ」
- Re: 【ONEPIECE】BL小説集 ( No.11 )
- 日時: 2015/04/27 22:09
- 名前: IA
トーマさんはわたしが一番好きなボカロpです。廃墟をメインとした曲作りが好きです。
そのなかでも、切ない感じのものを選びました。でも、いい曲ばかりですよ。
ですが、会話文が少な過ぎました。すみません…。曲のイメージを壊さないようにと書いていたら、こんな感じになってしまいました。これでは、詩ですね。
…話し相手がほしいです。誰か一緒に話しませんか…?寂しいです…。
何はともあれ、閲覧100突破!しました。ありがとうございます。とても嬉しかったです。
これからも頑張りますので、よろしくお願いします。
- Re: 【ONEPIECE】BL小説集 ( No.13 )
- 日時: 2015/04/27 01:57
- 名前: IA
〜貴方の死を望む〜 【ロー×キッド】
「〜…♪」
鼻唄を歌いながら、自分の部屋に戻るトラファルガー・ロー。
特別良いことがあった訳でもないのだが、やけにご機嫌そうだ。
通りかかったペンギンが、それを見つけ、ローに問いかける。
「あれ?船長、ご機嫌ですね。何かあったんですか?」
「まァな」
短く返事を返し、その場を後にしようとする。
「あ、そうだ、船長。探してた例の場所が見つかりましたよ」
「…そうか。すぐその場所へ向かえ」
何処か嬉しそうな声。
ペンギンにはその理由が分かる訳でもなく、疑問にも思わぬまま「了解です」と一言、背を向けた。
「〜…♪」
そして、また歌い出す。
自分の部屋の扉の前で立ち止まった直後、鼻唄も終わりを告げた。
そして、扉に手をかける。
部屋の中へ入ると、ローは本棚にある1つの分厚い本を取り出した。
背表紙には、『貴方の死を望む』と書かれてあった。
ローはベッドに吸い込まれるように倒れ込み、本を開く。
「『あぁ、貴方も私を捨てるのね…。でも、それでも構わないわ。だって…私は貴方のことを愛してるから』」
ドロドロとした、不気味な台詞。
「『だからね…私は…』」
「『逃がさない』」
何故ローがこんな不気味な小説を見ているのかというと、理由は主に二つ。
一つは単に興味深かったから。
二つは、彼にも恋人がいたからだ。
愛すべき相手は男。それでも、互いに好きだった。どんな女が現れても、目移りはしないだろう。自分の過去も、今も全てを受け入れてくれたヤツは少ない。その一人が、自分の恋人なのだ。
ローはぱたんと本を閉じると、目を瞑った。
海を挟み、海底に降り注ぐ月光が、窓際に飾られている白い花を照らした。
- Re: 【ONEPIECE】BL小説集 ( No.14 )
- 日時: 2015/04/29 06:13
- 名前: IA
ローは思い出を甦らせていた。
そんな昔でもない、ある真夜中に起きた思い出。彼の理性を一瞬にして奪いさってしまった出来事を。
そのキッカケはある本のせいだった。とあるどこにでもいる女が、夜道を散歩していると、美顔の男が話しかけてきて。その男はとんでもない変態野郎だった…という、どこにでもありそうな話。
ローは途中まで見たあとに、「こんなことやったって、絶対楽しい訳ねェよ」と率直な意見を言った。そして、本を本棚に返す。
それを見ていたキッドがニヤリと笑った。
「じゃあ、ヤってやろうか?」
ローの言動を誘いと受けたキッドが、ローの腕を強く握った。
「くッ…!?ツッ…!」
ぎりっと歯を噛みしめるロー。
「あぁ、言っとくけど、まだ慣らしだからな」
「っはぁ…!?だ、から…なんだ、よッ…!いい加減、やめろ、よっ…!」
キッドは、そんな自分の恋人を片方の手で頭を撫でる。
今の体勢は、キッドがローを抱き抱えるような体勢になっているのだが、ローは抵抗できぬまま、ただひたすらに喘ぐ。
「っはぁ…!んっ…!」
指の数が多くなっていくほどに、ローの顔は歪む。キッドはそれを楽しそうに見つめる。
「っはぁ…っはぁ…!もうっ、やめ、ろっ…大変なのは、おれっ、なんだぞ…!?」
「…奥、いくぞ」
「なっ…!いッ…!?んんっ…あぅ…!やめろって…言った、の、にっ!」
ビクビクと体が反応する。
それを抑えるかのように、ローはキッドのシャツをぎゅっと握りしめた。
「我慢するなよ…辛いのはテメェなんだぜ?」
耳元で囁かれる。
「うる、せェ…!お前に、イかされるくらいならっ…我慢した方、が、いいっ…」
ローはうつむきながら答えた。
その体は、震えていた。
キッドは入れていた指を抜き、そっとローを抱きしめた。
「んあっ…」
「…ユースタス屋…なんの、つもりだ…?」
キッドは答えずに、力強く自分の恋人を抱きしめる。
「だってよ…実の恋人に、お前なんかにって言われたんだぜ?そりゃ、悲しくもなるだろ」
「別にっ…そう意味じゃねェ…!ただ、初めて…だった、から」
しゅんとした表情をするロー。
キッドの我慢はそれで切れた。
「お前のせいだからな…?」
「え」
「ヤる」
「ふざけっ…!」
ローがキッドから離れようとした、その時。
「だからよォ、そんなに露骨な顔しなくてもいいんじゃねェのか?」
「…?」
「何だよ…。嫌がってんのにヤる訳ないだろ。それとも、したい、のか?」
ローはひとつ間をとると、ブンブンと顔を横に振った。
「はは…ま、そうなるわな。そこで頷かれたら、さすがにひいたぜ」
「…強引にしてきた、お前が言うことじゃねェだろ…」
「うっせェ」
キッドがローの首すじにキスを落とす。
「っ…!?」
「おー。真っ赤真っ赤」
けらけらと笑うキッド。
「チッ!この野郎っ…!!」
ローは真っ赤な顔で睨み付けた。
ああ、なんて可愛いんだろう。おれの恋人は。
絶対に離さない。
「トラファルガー、テメェはおれのモンだからな。誰かに負けたり、殺されたり…誰かとくっついてたら、ブチ殺す」
「あぁ、肝に命じておくさ」
「絶対にだぞ」
「しつこいな。分かってるから」
夜に少しだけ、朝日がさしこんでいた。