大人二次小説(BLGL・二次15禁)

茶髪君と黒髪君。 (BL オリ 18禁 )
日時: 2018/02/18 23:32
名前: ぽぺぽぺ

ぽぺぽぺです!!

今回、オリジナルBL小説を書かせていただきます!!
おそらく長編になります!!!



更新は遅めです!!
が、なるべくまとまった量の文章を更新していくつもりです!!

2つのスレの同時更新となりますが、よろしくお願い致します!!!

※誤字脱字は見つけ次第早急に修整します!!
ちょくちょく間違えてると思います……
すみません(汗)


12/17 閲覧数100人突破!!
ありがとうございます!

1/31閲覧数200人突破!!
ありがとうございます!

〜〜〜〜〜〜〜〜〜

目次((スマホで閲覧されている方にはこちらをオススメします!

登場人物紹介
>>1

本編
>>2-5>>9-11>>14>>16-17>>20-25

Page:1 2 3 4 5 6 7



Re: 茶髪君と黒髪君。 (BL・オリ・一部18禁) ( No.14 )
日時: 2017/12/04 22:29
名前: ぽぺぽぺ

***

30点中2点。
それが俺の今日の英単語テストの点数だった。

我ながらやばい点数だとは思った。
しかし、いつも通りの点数なので ショックを受けることもなく。
小テストの存在自体 頭の片隅から消えかかっていたのだが………。

「とりあえず…今日でこの単語全部覚えような?」








爽やか過ぎる笑顔の結城が放ったその一言のおかげで、俺は勉強会の時の記憶を無くす事となる。
でも、英単語は覚えている。

……俺すごい。

「いやー、佐伯ってやれば出来るんじゃん!
昨日の夜にこの位勉強しとけばかなり点数上がったろうに……」

昨日の、夜か…
一瞬だけ、昨日見た夢が頭に浮かんだ。

「…………それが出来ないから俺はバカなんだよ」
「開き直るなバカ。」

そんな軽口を言い合いながら、ふと時計を見る。と、ここで一つ思い出した。

「あ……っと、俺 今日バイト入ってるんだ……校門で別れる感じになるんだけど……」

俺が言うと、結城は「あー…」と言いながらスマホをいじり始めた。
暫く見ていると、結城はパッと顔を上げ 言った。

「うん。友達に送ってもらうことになった!
バイトかぁ…偉いな佐伯は」
「そんな事ないよ。」

………….それは、仕方の無いことだから。


***



時計の針が5時を示す。


俺達が荷物を持ち、図書室を出ると 遠くの方から運動部の掛け声が聞こえた。
廊下は窓からの夕日で赤く染まっている。

下駄箱から人気の無い図書室までは少し距離がある。
特に何も話さず歩いていると、ふいに結城が口を開いた。

「佐伯ってさ、なんか怖いものとか…ある?」

怖いもの……?
ぱっと出てくるようなものはないな……。

「いや、特にない。
…あ、強いていうなら勉強かもな。」
「なるほど…そっか。」

結構真面目に答えたつもりだったが、結城は吹き出して軽く笑った。

「結城は?怖いものとかあるのか?」

クラスのムードメーカーの弱点…
使い道はないだろうが、知りたいと思うのは俺だけではないと思う。


「んー……………」

結城が何かを考えるように唸った。
その声に反応してほとんど反射で結城の顔をみる。

(あ…睫毛、長い………)

何かを考えているのかは分からないが、少し伏せた目にはまばたきをすると音が鳴りそうなくらい長い睫毛がかかっている。

(キレイだな…)


思わずまじまじと見つめる。




「…俺さ、夕焼けが怖いんだ。」


結城は、長い沈黙の後、ゆっくりと目を開いてそう言った。
一瞬、ナゾナゾかなにかだと思い考え込む。
が、今の流れで何故結城がナゾナゾを言ったのかが分からず、結城を見た。



と、ここで俺は言葉に詰まる。






結城は笑っていた。


とても悲しそうに、今にも泣き出しそうな顔で 静かに笑っていた。





そこで俺は気づく、これは ナゾナゾではない。

だとすると、夕焼けが 怖いって……?





「トラウマなんだ。夕焼け…」

俺の心の疑問に答えるように、結城は優しく、何処か辛そうな声で言った。
俺は、どういう反応をすればいいのかが分からず、ただただ結城の顔を見つめていた。



結城の顔は、夕陽に照らされオレンジ色に光っている。
目が潤んでいる様に見えるのは光が目に入って眩しいせいだろうか。

逆光でよく顔は見えないが、ただただ笑っていること。そして、目が潤んでいることだけは確認できた。


とても、とてもキレイだ。





最近俺は、ふとした時に、本当に 自分があのクラスの中心にいる結城と話しているんだなぁ…と、不思議な気持ちになる。


全く接点なんてなかったのに、結城は俺に話しかけてきてくれた。
あの補習が無ければ、結城と勉強会をする事も、こうやって二人で歩くこともなかっただろう。

そう考えると、あの補習を俺に命じた岡崎先生には少し感謝をするべきなのかもしれない。


そんな事を考えながら歩いていると、あっという間に下駄箱に着いた。

俺たちは靴を履くと、校門へ歩く。
依然沈黙が流れていたが

「いやぁ、なんか変な空気になったね…。
ごめん。気にしないで!」

という結城の明るい言葉で沈黙は途切れた。

結城の顔を見ると、そこには爽やかな笑顔が浮かんでいた。
いつもの結城だ。

「うん。大丈夫。」

こちらからむやみに質問する事でもないだろう。
俺は、結城が話してくれるまで待つ事にした。






ブブブブ………


「ん?なんの音だ?」



校門に近づくにつれ、何かの音が大きくなっていっていることに気付く。


校門の外へ目をやると、黒くてゴツい固まりが…

なんだ?バイクか?



予想的中。
校門から出ると、すぐに大きめのバイクが見えた。

バイクに関しての知識には疎いのでよく分からないが、大きめの車体から結構な額だということはだけは見て取れた。

しかし、うちの高校はバイクでの通学は禁止されているはず…
そもそも、高校生がこんな高価そうなバイクを、持っているだろうか?


「おい。」

ボーッと考えを巡らせながら バイクを見ていると、背後から声を掛けられた。
振り返ると、そこにはヘルメットを持った男がいた。

暗めの茶髪をオシャレにセットしていて、手にはヘルメット。耳には幾つかピアスが付いている。
その見た目から(あ、やばい人だ。逃げよう)などという思考が一瞬 頭をよぎったが、結城の「百ちゃん!」という声に押し留まった。


「おー千秋。
ナイスタイミングだったな!」

見た目通りチャラい口調で結城に話しかける男。
固まっている俺を見てか、結城はクスッと笑い「あー、佐伯にも紹介しなくちゃね!」と言って、百ちゃん(?)へ近付く。

「この人は、俺の友達で百瀬 翼!
<つばさ>って書いて<たすく>って読むんだ!カッコいいだろ!
俺は百ちゃんって呼んでる!」

結城が早口で何故か自慢気に言うと、百瀬さん(?)は「おー、なになに?千秋の友達?よろしく!名前は?」と手を差し出してきた。

俺は「佐伯 由良です…。えっと、よろしくお願いします。」と差し出された手を握る。

俺のコミュニケーション能力では こういう時に気の利いた挨拶も出来ない。

百瀬さんは「由良、ね、女の子みたいな名前だなぁ!」と、俺が何気に気にしている事をサラリと言ってのけ、繋いだ手を激しく上下に振った。

肩が悲鳴をあげる。

長くて激しい握手を終え、互いの手が離れると、百瀬さんは持っていたヘルメットを結城に投げ渡し、バイクへ跨がった。



…こんなにバイクが似合う人、初めて見たかもしれない………。


結城が投げ渡されたヘルメットを被り、百瀬さんの後ろへ乗る。
百瀬さんはそれを確認すると、最後に「あ、俺の事は気軽に<翼さん>って呼んでねー!由良ちゃん!」と言い残し、バイクを走らせた。

ちゃん付け…………。
翼さん、俺が名前気にしてる事、実は気付いてたりするのか…?
というか今…翼さん、ヘルメットつけてなかったような……。

うん。もう考えるのはやめよう。

俺は、一つ溜息をつき、自分のバイト先へと歩き始めた。










Re: 茶髪君と黒髪君。 (BL・オリ・一部18禁) ( No.15 )
日時: 2017/01/31 22:34
名前: ぽぺぽぺ

うわーい!
やっとこさ投稿できました!!

文ストスレに偏った更新で申し訳ありません…(汗)
こちらのスレは事前に書き留めたものを投稿していく。という形を取っているので投稿ペースが遅いです…。
ですが、なるべく早めの投稿を心掛けていきたいと思います!!

百瀬 翼さんのプロフィール、一番上のスレに追加しておきます!

Re: 茶髪君と黒髪君。 (BL/オリ/学園/(日常) 一部 ( No.16 )
日時: 2017/09/10 01:06
名前: ぽぺぽぺ

***

俺のバイト先は高校の最寄り駅から少し外れた静かな場所にある。
少しアンティークな雰囲気の純喫茶店だ。
この店では、酒を販売しない6時までしか学生はバイト出来ないのだが、店長のご好意により、今日、俺は6ー9時にシフトを入れさせてもらっている。

カランカラン……

ドアを開けると、ドアに付けられたベルが音を立てた。

ドアが閉まると、カウンターからヒョコッと店長が顔を出した。

「こんばんは」
俺が言うと 店長は
「おぉ、学校お疲れ様〜。よろしくね〜」

とだけ言い、また顔を引っ込めた。

店には何人か、お酒を飲んでいる人の姿が見えた。
俺は少し早歩きでスタッフルームへ行く。

ガチャ

アンティーク風なドアを開けるとスタッフルームに置いてある椅子に腰掛け、雑誌を読んでいる人と目が合った。

「おー、来た来た。こんばんは〜。」

「あ…こんばんは……」

バイト先の先輩 綾人さん。
バイトを始めた時から他の先輩達に<綾人さん>と呼ばれていたので、俺も自然に綾人さんと呼ぶようになった。
この店には名札を付ける義務がないので、綾人さんの名字を知っている人は店長だけ…らしい。
全て噂話なので本当なのかは分からない。
ちなみに、店長の名字も分からない。

俺はスタッフルームに設置されている自分のロッカーを開けると、コートを脱ぎ、店指定のエプロンを付ける。
紐を結ぶ途中、チラリと後ろを見る。

すると、雑誌へ目を落とす綾人さんが見えた。

綾人さんのイメージは…一言で表すならミステリアス。
俺が綾人さんについて知っている事は、綾人さんが綾人さんである事と、大学生であること、そして、セットされた黒髪が綺麗だということだ。

俺と同じ黒髪でも雰囲気が全然違う。
なんというか、色気がある。

「……何か、顔に付いてたかな?」

ふと、綾人さんが顔を上げた。
当然、目が合う。


「あ…すみません…ちょっと…見惚れてました………」



って俺正直に何言ってんだ!?
ダメだ…絶対きもい奴だと思われた……。

次の綾人さんの言葉へ奥歯を噛み締めて 構える。

「プッ…」

が、綾人さんの口から出て来たのは声ではなかった。

「クッ……佐伯君って面白いね……フフッ…」

あ、綾人さんが笑ってる…!
あのクールで無表情な綾人さんが………!

「あ、し、失礼します!?!?!?」

俺は笑われた照れ隠しなのか、綾人さんが笑っていることに驚いたのか、自分でもよく分からないまま、自分でも引く様な情けない声を上げ 自分でも引く勢いでスタッフルームを後にした。

Re: 茶髪君と黒髪君。 (BL オリ 一部18禁) 投稿遅→文章多 ( No.17 )
日時: 2017/10/14 17:39
名前: ぽぺぽぺ

***

「あれ、どうしたのそんなに慌てて……」

スタッフルームを飛び出すと、店長が煙草を吸いながら驚いた様に声を出した。


引っ込めコミュ障。
出てこい言葉…。

「あ…え、えと……………。」

ニコニコしながらコミュ障 乙な俺の顔を見る店長。
その笑顔と対照に流れる沈黙………。


「すみませーん」

沈黙を破ったのはオーダーを求めているであろうお客だった。

「あ…俺、オーダーとってきます……」

俺は、オーダー用の紙を取ると 逃げる様にお客のオーダーをとりにいった。

***

「佐伯くーん、そろそろ上がって良いよー」

グラスを拭いていると、店長の元気な声が聞こえてきた。

時刻はそろそろ午後9時。
お客が多くなってくるこの時間帯に帰るのは 申し訳ない気もするが、このバイトの事が学校にバレたら店に迷惑を掛けてしまう。

何よりこのバイトは俺の収入の大半を占めているので、ここを辞めることになったら死活問題だ。

なので、俺は時間になったら素直に帰ることにしている。

拭いたグラスを丁寧に棚に並べ、キッチンを出る。
店は大分混んでいて、店長が忙しくオーダーをとっていた。
俺は、忙しそうな店長を横目に、少し心を痛めながらスタッフルームへ入る。
いつものことながら、やはり申し訳ないというか………

「あ、佐伯君 今上がり?お疲れ様ー」

スタッフルームへ入ると、そこにはスマホをいじっている綾人さんがいた。

声は掛けてくれたものの、ゲーム中なのか画面から綾人さんの顔は離れなかった。

休憩中かな?と少し疑問に思いつつ、綾人さんに「お疲れ様です……」と、か細い声で言い、謎に なるべく物音を立て無いようにして歩き、自分のロッカーを開け、エプロンを脱ぎ、スマホを取り出した。

バイト中はしっかりバイトに集中するために スマホはロッカーに入れてある。

ケータイを起動すると、まず 物凄い量の通知に驚いた。
その次に、その大半が結城からのメッセージの通知だということに驚いた。

その内容は<バイトファイト!>や <明日の宿題やれよーー>とか <暇>等、いかにも暇人が送ってきそうな……そんなものばかりだ。

思わず笑ってしまう。
今までケータイで友達とやり取りなんて業務連絡以外ではした事がなかったから。

しかし、最後のメッセージ<あ、明日 古文のテストだね〜、頑張ろー>という一文で、俺は[顔から表情が抜け落ちる感覚]を生まれて初めて体験したのであった。

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