大人二次小説(BLGL・二次15禁)

モンブラン博士VS薬袋 合作 【完結!】
日時: 2017/06/18 13:24
名前: モンブラン博士
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel7/index.cgi?mode=view&no=30871

彩都さんの連載しているプリキュアバトラーズ アナザーストーリー ラストフールの外伝的作品です。
本人から許可はとっています。
彩都さんの作品のURLを貼りました。
彩都さんとの合作作品になります。

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Re: モンブラン博士VS薬袋 ( No.1 )
日時: 2017/06/12 21:22
名前: モンブラン博士

「君は卑怯者だ」

顔から黒板に叩き付けられた薬袋から出た血で緑色の黒板が赤く染まる。
衝撃で亀裂が走るとやがて黒板は真っ二つに裂け、崩れ落ちた。

「……自分が卑怯だと!?」

顔中を血まみれにしながらも薬袋は辛うじて立ち上がりナイフを構えた。

「そのとおり。純真なプリキュアの子達を稚拙な話術で騙して、裏路地やトイレなど一目に付かない場所で奇襲戦法で殺害する。これを卑怯と言わず何と表現しようか」
「なんでお前がそんなことを知っているんだ?」
「年上には敬語を使いたまえ」

あからさまに動揺する彼の頭にすっぽりと青いバケツを覆って目隠しをする。
そして腹に拳の連打を浴びせてバケツを取り、窓から放り捨てる。
敵に武器は使わせない。これが私――モンブラン博士のモットー。

「なぜ知っているのかって? 私が設置しておいた監視カメラの存在にも気づかずに堂々と殺人をやらかす君には呆れてものが言えないよ」
「監視カメラだと」
「君は私といつもトイレや街中ですれ違うのに不思議に思わなかったのかな」
「あ……!」
「君に気づかれないように様々な箇所に監視カメラを設置するのには骨が折れたよ。
でもまあ、その苦労の甲斐あって君の殺害現場をばっちりと録画できたけど」
「ヘッ、貴様がそんな奴だとは思わなかったぜ。情報提供ありがとよ、という訳で監視カメラの映像を渡してもらおうか!」

ナイフを持ち突っ込んでくる彼を屈んで避けると、私の肩に足をかけた薬袋はバランスを崩して盛大に転倒。そのまま教室の端まで吹き飛び、壁に頭を打ち付けた。
しかしタフなのですぐに立ち上がり、私を睨む。

「君は臆病な人間だ。表面上は社交的な人物を演じて裏では冷酷に殺人をやらかす殺人鬼。しかしその実態は人目を常に気にして怯える羊そのもの」
「何を言い出すかと思えば。自分が怯えているだって? バカバカしい」

口では平静を装っているものの額から僅かに浮き出た汗が本音を物語る。
動揺している所を見ると図星ということは明白だった。

「怯えていなければクラスの皆がいる前で堂々と殺害すればいいのだよ。殺人鬼の癖にクラスの皆や警察を恐れるのかな。そのような連中は君の力をもってすれば容易に殲滅できると思うのだが」
「自分からすれば脱獄は簡単な話だが同居人が心配するだろうからな」
「ふーん」
「テメェ、自分を馬鹿にしているのか」
「プリキュアを殺めたことよりもコンビニ弁当を気にするゴミクズを馬鹿にするのは当たり前だろう」
「貴様っ!」

目を血走らせて首を閉めようとするので私は彼の両腕を掴んで防ぐ。

「殺気丸出しの攻撃なんて私には通用しないよ」

彼の胸板を蹴飛ばすと、彼は教室の窓ガラスを破壊して外に出た。

「いけないなァ。リングアウトしては」

彼の髪を掴んで教室の中へ放り投げると、今度は彼の顔面を幾度も机に叩き付ける。
使い物にならなくなった机を窓から捨てると、机は遠く離れたグラウンドに吸い込まれていく。と、ここで私は先ほど彼が衝突した際に割れた窓ガラスの破片に気づいた。
これは良い武器になりそうだ。だがその前に。
向き直り、薬袋に口を開いた。

「君は私が誰だか知っているかね」

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