大人オリジナル小説
- 社会問題はいじめだけじゃないよ。
- 日時: 2011/05/18 22:23
- 名前: 杏香 ◆A0T.QzpsRU
*ご挨拶と注意
どうも初めまして。杏香(きょうか)と申します。
以前ここの板で小説を書いていましたが、その時の名前は千咲、です。
前の名前の時は挫折しまくってとても迷惑を掛けたので、今度こそ作品をちゃんと書きたいです。頑張ります。
この小説をいじめ小説などを批判する内容にするつもりは全くありません。
私の目的は社会問題=いじめと捉える人が少しでも減ることです。
社会問題の短編集を書き、こんなテーマも社会問題なんだよって事を伝えていきたいです。
この小説を読んでくれた方に、少しでもその事を分かって頂ければ、と思います。
*その他の注意書き
私はまだまだ小説初心者です。
更新は不定期です。
誤字、脱字等があるかもしれません。(見つけたら指摘して下さって構いません)
小説の宣伝は禁止です。
雑談は控えて下さい。
短編集とは言っても長く続くかもしれません。
上記の内容を踏まえたうえで、この小説で不快になる可能性がある方は戻る事をお勧めします。
- Re: 社会問題はいじめだけじゃないよ。【短編集】 ( No.1 )
- 日時: 2011/05/18 20:43
- 名前: 杏香 ◆A0T.QzpsRU
*序章
私は何も言えない。
それは、産まれた時から声に障害があったり、ショックで声が出なくなったという意味ではない。
むしろその方が良かったと思い、何度も声の出ない人達と変わりたいとも思った。
「数学の課題見せてよ」
それが、友達の最初の要求だった。
私は何の不信感も抱かず、『忘れちゃったの? 今度からはちゃんとやってよー』と言いながら笑顔でその友達に課題を見せた。
本当は少し迷惑だったけれど、その気持ちより友達に頼りにされる事が何よりも嬉しかったのだ。
それから、私は何度も『お金貸して』や『掃除変わって』などの要求に応えて来た。
どんなに要求される事が嫌でも、それを嫌だと言えない弱虫な私。
弱虫な私が私は大嫌いで、でもそれを直せない自分の弱さが一番嫌いだった。
でも結局、友達に嫌われたくない、変な子だと思われたくない、などの気持ちに私は負けてしまう。
『生きてるだけの人形みたい』
そう指摘された時、私はその言葉で傷つき、それでもこの"断れない"性格は治らない。
いや、治そうとしていなかった。
利用されて、都合の良い上辺だけの友達だと思われている事実からも、逃げて目を背けた。
――こんなに惨めな私でも、誰かが愛してくれるのでしょうか。