大人オリジナル小説

世界はこんなにも【打ち切り】
日時: 2013/08/23 19:55
名前: ミム

目次

挨拶>>1

プロローグ>>2
1話>>3
2話>>4
3話>>5
4話>>6
5話>>7
6話>>8
7話>>9


お客様

ショコラ様
みみぃ様
小説馬子様

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Re: 世界はこんなにも――― ( No.5 )
日時: 2013/07/07 18:25
名前: ミム

3話


それにしても胸の中がザワザワしていた。
私がこんなところにいていいのだろうか。


「どうしたの、柚葉?」


ぼっーっとしていた私を甘い声で起こしたのは優奈ちゃんだった。


「何でも無いよ!」

「そう?それにしても柚葉はメイクとかオシャレしないの?」


それもそうだろう。
こんな地味な私がこんな今時の女子のグループの中にいたら目立つ。


「う、うん。私みたいな地味な子は似合わないし!」


急いで相手を傷つけないようにフォローした。


「そうかな?柚葉って案外可愛いしオシャレしたらもっと可愛くなると思うよ!ねっ、やってみない?」

「いやいや、大丈夫!ていうかごめんね!」


私は地味でいいのだ。
派手に生きていく気も無いし目立つ気も無い。
むしろ平凡以下でよかった。
誰かが「あーそういえばなんか柚…んーなんて言う名前だったけ?でもなんかそんな奴いたよね?」みたいな程度の知名度でよかった。

ただ平凡に暮らせたらいい。
いつもそう思って生きてきたのだから。


「ねぇ、今日お昼一緒に食べない?」

「ごめん。お昼は他の子と約束してて…」

「そうなんだ。また一緒に食べようね〜」

「うん!」


本当に優しい子だなー優奈グループの子達。


―――昼


私は少し駆け足で愛の教室に向かうと愛を呼んでもらうようにドアの手前にいた子に声をかけた。

すると愛は私のもとに走ってきてくれた。


「ごめんねっ!待たせちゃって。」

「ううん、大丈夫!」

「あのさ柚葉…」


私はふと愛の隣に視線を預けてみるとそこには女の子が3人いた。
きっと愛にも友達ができたのだろう。


「この子たちも一緒に食べて良いかな?」

「え、うん!全然オーケーだよ!」

「そう、よかった!」


愛は少し安心したような表情を見せると隣にいた女の子に「よかったねー」と言っていた。

なぜか私の心がモヤモヤしていたのは言うまでも無かった。


3話 完

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