大人オリジナル小説
- 世界はこんなにも【打ち切り】
- 日時: 2013/08/23 19:55
- 名前: ミム
目次
挨拶>>1
プロローグ>>2
1話>>3
2話>>4
3話>>5
4話>>6
5話>>7
6話>>8
7話>>9
お客様
ショコラ様
みみぃ様
小説馬子様
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- Re: 世界はこんなにも【コメントください(泣)】 ( No.9 )
- 日時: 2013/07/08 19:56
- 名前: ミム
7話
屋上に着くと私はコンクリートの地面に滑り込んでしまった。
「はぁー疲れた…」
心の中で呟いてるのか口に出して言っているのか、そんなことはもうどうでもよくなっていた。
それよりも疲れたのだ。
「愛のバカ…」
「ふーん。」
いきなり聞こえた声に振り向くとそこには昨日も屋上で会った彼女がいた。
「な、何ですか…!?」
少しイラッとしていた私はトーンを下げて言葉を放った。
「別に。」
彼女はそう言うと柵の方へと向かっていく。
もしかして自殺…?
私は体を一気に起こすと彼女を止めた。
「待って!」
「何?」
何って…
自殺するんじゃなかったのか…
「よかったー…!」
思わず声に出して言ってしまった。
「ふっ」
えっ?
もしかして笑った?
私は隣にいる彼女に視線を預けてみると顔をじーっと見た。
「何よ、そんな見て。」
彼女はムッとした声で私に言った。
きっと笑ってることに触れてほしくなかったのだろう。
「いえ、何でもありません…!」
急いで何事も無かったかのようにすると私は口笛を吹いた。
「〜〜〜〜♪」
口笛は昔から好きだった。
そして唯一の私の特技だった。
音は何もない大きな空に放たれると消えていった。
「その歌…知ってる。」
突然声を発した彼女を見てみるとその目には何も映ってはいなかったがかすかに口元は口角が上がっていた。
その事が私には嬉しくて思わず私も笑ってしまった。
7話 完
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