大人オリジナル小説
- 毒だらけの此処で私は、
- 日時: 2012/11/28 21:56
- 名前: 狐
初めまして、クリック有難うございます、狐という者です。
小説は初めてなのですが、頑張ります。
誤字・脱字ありましたら申し訳ございません。
今は『いじめ』が原因の自殺も増えています。
私は『いじめ』を見たことがないです。
これが嘘か本当か、自分でもわかりません。
それでも、私は『いじめ』を題材に小説を進めていきます。
私の書いたもので気分を害してしまったらすいません。
- Re: 毒だらけの此処で私は、 ( No.3 )
- 日時: 2012/11/28 22:48
- 名前: 狐
第三者side
雑音だらけの教室で、色どりの無い爪を手首に立てる少女が自称気味に嗤う。
左耳からぶら下がる白いイヤホンを無視して、右耳からのみ聞こえるメロディーを堪能している様子だ。
左手首に柔らかく刺さる爪。
どうせ赤くなって、少し腫れるくらいの傷が残るのは、少女がよく知っていた。
今回が初めてじゃないからだ。
「翼ぁ?」
右耳から相変わらず割り込んでくる雑音に、声が混じった事に気づいた翼と呼ばれる少女は、手首から爪を離し、右耳のイヤホンを外さないまま、声のする方へ目を向ける。
しかし相手は何も言わず、左耳のイヤホンを手に取り、自分の耳へ運んだ。
こげ茶色の髪をかきわけ、イヤホンを耳に掛けるとしばらくして
「何これ、声入って無いじゃん。」
と少しつまらなさそうに翼に言葉を投げる。
翼は左側にいる人間に不快感を感じながらもそんな素振りを見せず言う
「人の声って、あんま好きじゃなくて。」
「変なの。」
それが自分に宛てられた言葉だと気づかない少女、桃華は間髪入れずそう言う。
翼は気づかれないくらいの小さなため息をつくと、「それあげるから」と自分の耳にかかったイヤホンをとり、席を立った。
「え、いや要らないんだけど。気に入らないなら言ってよ。」
少し苛立ちが混じった声色で桃華は言った。
が、翼はそんなの聞いておらず、そのまま雑音だらけの教室を出る。
溢れる声や効果音を雑音として捉えているのかは、翼本人にしかわからない。